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175.コピー商品は、買ってはいけない、売ってはいけない。懲役10年、罰金1000万円~

36.マンガ「こち亀」 「GTO」 など1万7000冊ネット無断掲載


 
2006年3月14日。福岡県警は、マンガ本約1万7000円分を、著作権者の許可なしで、インターネットのホームページに掲載したとして、東京都大田区多摩川、漫画喫茶経営者と千葉県の自営業者、大田区の会社員の三容疑者を著作権法違反容疑で逮捕し、同区内の漫画喫茶など2カ所を同容疑で家宅捜索した。インターネットを利用した漫画配信の摘発は全国で初めて。

調べによると、容疑者らは、2005年7月から人気漫画の「こちら葛飾亀有公園前派出所」「GTO」「スラムダンク」など9作品をパソコンのスキャナーで読み取って、ホームページに掲載した疑い。

無断で配信していた漫画は約1300作品で、約1万7000冊分。
2006年4月1日から1カ月あたり、380円を徴収するとホームページで告知。2月24日現在で約1000人が予約し、約200万円が同容疑者の銀行口座に振り込まれていたという。

さらに、香港や台湾、中国では、日本のマンガやアニメを狙って著作権侵害が激増中。

2005年、香港の会社が日本の漫画をホームページに無断掲載。1000円で約10時間接続可能というサービスで、1177作品、1万116冊が読めたという。

このサイトもマンガも日本語のままで、社団法人コンピュータソフト協会によれば、「日本人向けに、サービスを提供していたようだった」という。
 会員数は約7000人もいたという。
同協会と出版社数社がこの会社に再三抗議し、2006年1月に、ようやくホームページが閉鎖された。しかし、まだまだ終わらない。
 

【裁判例:令和3(ワ)1333】知財ポータルサイト『IP Force』


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37.「コピー商品厳罰化」懲役最高十年に


2006年2月27日。経済産業省は、特許法など知的財産関連法に違反し、コピー商品を権利者に無断で輸入したり、国内で製造・販売した故人や企業の責任者に対する懲役刑を、これまでの「最高5年」から「最高10年」に引き上げる方針を固めた。

罰金最高額も、これまでの倍の1000万円に引き上げる。


模倣品や海賊版輸入や譲渡など知的財産権の侵害に厳しく対処するという。開会中の通常国会にそれぞれ改正案を提出し、2007年の施行を目指す。

懲役を最高年とするのは、特許法、商標法、意匠法、不正競争防止法。罰金の上限も現行の500万円から(意匠法は300万円)、それぞれ1000万円に引き上げ、法人の罰金は3億円となる。

同時に特許法、意匠法、商標法、実用新案法では、これまで科せなかった懲役と罰金の併科をできるようにする。

不正競争防止法は、産業スパイして企業秘密を漏らした場合や知的財産権が登録されていない模倣商品も取り締まりの対象とし、コピー商品全般の罰金は大幅に強化される。

ただし、特許より簡易なアイデアを保護する実用新案法は被害も少ないとし、懲役の最高は5年にとどまる。

国内税関による知財権侵害の輸入差し止め物品は、特許権関連が2000年の1036点から、2004年には10万7600点に急増し、意匠関連でも1万3289点から6万2794点に増えている。

さあ、これでコピー商品厳罰化によって違反はどうなる?

 コピー品への輸入規制強化!関税法改正で「偽物ブランド事情」は変わるか | 腕時計総合情報メディア GINZA RASINブログ


38.特許庁「無駄な請求撤回を促す」特許審査料全額返還


2006年1月13日。経済産業省・特許庁は、企業などがいったん申請した特許の審査請求を取り下げれば、審査料を全額返還する仕組みにする方針を打ち出し、日には行動計画案が明らかになった。

現在は、審査が始まる前に取り下げても審査料を半分しか返さない。
それを審査前に請求を取り下げた企業に「半額」から「全額」返すことになる。今まで日本では申請しても特許として認められない請求が全体の半分近くあり、無駄な請求の撤回を促すことで手続きにかかる時間を短くできる。政令を改正し、2006年8月までに実施するという。

2005年度の特許請求件数は約40万件で、特許庁の審査能力の1・7倍もある。審査待ち件数は同年度末で約80万件との見通し。
「審査請求から着手までの待ち期間」は、約カ月。政府は審査待ちをカ月に短縮することを目指している。

特許庁によると、請求に対する特許の取得率は、日本の49・5%と米国の61・2%より低く、迅速化には、いかに「ムダな請求」を減らすかが課題といえる。
行動計画委員会では、取得率の公表による安易な請求の排除のほか、同じ会社の別々の部署から類似の特許が出願されるケースをなくすため、社内の知的財産を一元管理する「チーフ・パテント・オフィサー(CPO)」の設置を企業に求めることを盛り込んでいる。

特許庁は、1件あたり平均20万円かかる審査料を、請求を取り下げれば全額返す仕組みとして企業に撤回を促す。
企業には特許出願を減らすよう要請。

これには、企業がIT(情報技術)やバイオなど、技術開発が活発な分野を中心に自社の技術を守るため、いままで特許を増やし続けてきた。結果、特許庁の事務が滞たり、早期に特許を取得できないという弊害が目立ってきた背景がある。
 



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