見出し画像

17.オリジナルキャラクターを作りましたが、でも、キャラクターやイラストの魅力って一体何なのでしょうね?

「模倣と著作権①」


前回、「キャラクターには著作権がない!」に対する反論として著作権の定義にあてはまるすべての「キャラクターには著作権がある!」という記事を公表しました。また、この記事を見た方々から一番多かった質問があります。それを4回から5回にかけてご紹介いたします。

(1)マネされなければ魅力がない
(2)マネされたら困る
(3)マネで訴えられるかもしれない
(4)マネでないのにマネたといわれた
(5)マネしていないのに似ているといわれた
(6)その他

(1) マネされなければ魅力がない


質問⑫私にも著作権があるというのがわかりました。私の創作したキャラクターなのですが、自分では結構気に入っています。でも、キャラクターやイラストの魅力って一体何なのでしょうね?


キャラクターやイラストの魅力って一体何なのでしょうね?

ただ、キャラクターにはちゃんとした役割があります。それは「他人を傷つけたりしない」「嫌な思いをさせない」「楽しい」「明るい」「元気を与える」「しあわせ」などがキーワード(マナー)のような気がします。

画像6

「ハローキティ」出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より


有名なサンリオのキティちゃんには口がありませんね。

どうして口がないのでしょう?

サンリオの話では、口を入れてしまうと感情が表に出てしまい、その人の心の状況によっては悲しませたり、怒らせたりする場合がある、と考えているのです。

例えば、嫌なことがあった後に家に帰りミッキーマウスが楽しそうに笑っていたら余計に辛くなり、逆に傷つく場合もある、そのためにキティちゃんの場合口元がないことによって、楽しいときには、楽しく見え、嬉しいときには嬉しく感じる。悲しいときには一緒になって慰めてくれるような感じを与えるという共感的戦略を取り入れているといいます。

画像1


昨今の「あまびえ」のイラストやキャラクターなどを見ていると悪魔払いのような妖怪の姿をしています。
これは、ウイルス感染症からの守り神ですからそれでもかまわないと思うのですが、それでも子どもたちからすれば怖すぎる。そのため次のような「あまびえちゃん」なども登場しました。(参考例)

画像2

©NPО japan copyright association  © Hikaru


このように、キャラクターには人格もあり、役割もあります。

画像4

画像5

しかし、どんなものでもマネはつきものですね。マネされる要素、理由は魅力がある、気に入られる、好きになる、愛されることが原因ですが、これらの原因のないものは「つまらないもの」になってしまいます。つまらなければ、意味もなければ誰も利用しませんし、見向きもされないからです。

でも、勝手にマネされたら困りますね。

画像3

特非)著作権協会です。今回からのテーマは全5回に分けてのお話となります。

(1)マネされなければ魅力がない
(2)マネされたら困る
(3)マネで訴えられるかもしれない
(4)マネでないのにマネたといわれた
(5)マネしていないのに似ているといわれた

そう、マネされたら困る、しかし、マネされないような魅力のないものでも困る、しかし、マネされたくない…。

そして、もしかしたら、マネている、似ているといわれたら困る、マネでないのにねマナしたと思われても困る…。

さあ、どうしましよう?

どこまでがマネでどこまでがマネでないのでしょう?

我が国は「模倣国家」だともいわれていますが、他国の「模倣国家」とは意味合いが違います。世の中は、いかにマネするか、柳の下にドジョウ何匹、というように現実はマネだらけですね。

我が国のマネは、他国の文化や歴史などを取り入れてきたことは歴史的な事実です。しかし、「他国の模倣国家」と大きな違いは、良い部分を取り入れる、つまり取り入れながら独自の文化を構築してきた、ある意味、オリジナルな文化として育ってきたともいえるでしょう。

「まねび」「まなび」「まなぶ」という精神があり、マネして勉強し、さらに深く学んで、独自の見せ方や考え方として学ぶ、これがマネの神髄であり、「そのまんま(パクリ)」文化ではなく、日本独特の文化に仕上げたところに独自性が存在しているのです。

もともと、日本には素晴らしい文化が根付いており、その文化は海外の良いところを取り入れながら独自に変化させたものと思います。

ただのマネ(パクリ)は違法行為ですが、独自に変化させた表現はオリジナルな著作物、著作権のある創作物といえます。

次回は「(2)マネされたら困る」のお話となります。

おつきあい、よろしくお願いしますね。

画像9

画像8

https://www.amazon.co.jp/dp/B0923RP58S/ref=cm_sw_r_em_api_glt_KXH7T7HB1THT85BEZMDY

電子書籍・著作権トラブル110番「著作権事件簿①」全⑰シリーズ好評発売中!約20年近い、著作権、商標権、意匠権、不正競争防止法トラブル、事件をまとめたものです。目次を参照の上、必要な部分をお読みください。noteには書ききれない情報満載です。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?