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387.ペットには肖像権がないから自由に利用できるって、本当なの?


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肖像権のないものでも要注意

動物や、ペットさんたち。もちろん自然やお花には肖像権がないから誰でも自由に撮ることができる。だから、問題ない...、と言う人たちも少なくない。
でも、自分の可愛らしいペットと言ったって、その人にしてみれば愛する家族の一員。飼い主の知らない所で勝手に利用されていたら、内容にもよるけれど不快になる場合もある。

 これが、可愛らしい女性だったから、可愛いい子どもだったからと言う理由で勝手に写真映像を撮ってSNS等に投稿すれば「肖像権侵害」になるが、動物やペットの場合は権利がないから自由に許可なく勝手に撮って、SNS等に投稿しても問題はない。

だけど、注意しなければならない「落とし穴」もある。

しかし、ペットと散歩中に、勝手に目の前で写真や映像を撮ること自体が問題がないにせよ、そばに飼い主がいるわけなのだから、せめて「写真を撮ってもいいですか?」「写真を撮らせてください~」と一言えば飼い主に不快感を与えることが少ない。これって、人のものを撮るときの差し提言のマナーのような気がする。ましてや、不快感をあらわにしている飼い主さんに対して「動物や、ペットには肖像権がないのだから、勝手でしょ...」なんて横柄な態度でいれば失礼の度を超えているように思える。どちらにしろ、口の利き方、威張って撮るなんて「撮る自由」「撮る権利」をはき違えている。

また、無断で撮ったペット写真によって「飼い主が特定」できたり、「飼い主の住まい等」がわかる場合は、「飼い主のプライバシー侵害」になる恐れもある。
ペットは世間的には、生き物、単なる動物と言う意識が強いが、飼い主側にしてみれば家族同様、我が子のように大切にしている場合がほとんどと言える。
動物たちには人権もないというが、例えば交通事故で車に轢かれた場合、状況によるが、「ペットは家族同然」と思われている飼い主が訴えを起こして、時価を超える治療費や慰謝料が認められた裁判例もあるようです。

また、ペットに向かってシヤッターを切ったりフラッシュをたいて犬を興奮させたり、怯えさせたり、吠えさせたとしたら、これも問題がある気がします。普段おとなしい犬がカメラを向けて写真を撮ったら撮影した人が噛まれたなどと問うこともある。ペットたちだって、知らない人から、カメラを向けられれば驚く場合もある。

このように法律上は義務や責任がなくとも、やはり、飼い主さんを傷つけぬように許可を取ることが好ましいですね。

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物や動物に「肖像権」ってあるの?


※本内容は、「肖像権」シリーズとなっています。
我が国、1億数千万人、すべてがスマホを持つ、一億総カメラマン時代。
現在、様々な場所でこの写真、映像の問題がトラブルとなっています。写真や映像を撮影した者には「著作権」があり、写された者には「肖像権」があります。「撮る側」には「撮る権利」があるといいますが、撮られる側には「撮られたくない権利」というものがあります。
もっとも大切なことは「撮る側」は人を傷つけてはならないという最低限度のルールやマナーが必要になります。
撮っただけであくまでも「個人的利用」「私的使用の範囲」だという人もいますが、たとえ、公表し、使用しなかったとしても、「隠し撮り」「盗撮」のような、悪質なものもあります。「撮る行為」というのは利用の仕方によっては「暴力」と化します。あまりにも安易に写真や映像が簡単に撮れる時代だからこそ、注意と配慮が望まれます。

本内容は、全国の都道府県、市町村、学校、NPО団体、中小企業、noteの皆様、クリエイター、個人の方々を対象としているものです。また、全国の職員研修での講演先のみなさまにもおすすめしています。
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