佐々木康介

コードを書かないエンジニアのキャリアをマガジンに書いてます。本を4冊書いてます。雑誌に…

佐々木康介

コードを書かないエンジニアのキャリアをマガジンに書いてます。本を4冊書いてます。雑誌に技術記事を書くこともあります。noteで技術ネタはごく稀に書くことがありますが、リラックスモードなので落書きです。 私にコンタクトはTwitter(@redsasakou)からお願いします。

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  • コードレスエンジニアのキャリア集

    コードレスエンジニアとは、コーディングしないエンジニアのことです(造語)。彼らがどう活躍しているのかインタビューしたものを公開します

最近の記事

なぜ傷つく前の新卒を守るために他部署と衝突する必要があったのかという話

大声でケンカした。震えながら強い主張をした。他部署とか自分より偉い人が相手とか、そういう発言が自分にとって何らかの悪影響を及ぼす可能性とかは考えなかった。 僕は、「問題が起きる前」に問題を回避することに全力を尽くす。今回はうちの新卒の尊厳が踏みにじられる可能性があった。 今回はこの顛末と、僕が目指すマネジメントの話を書く。また、愛する製品について譲れない事情もあった。 発端は新卒に作らせた勉強会用資料だった。 自社グループ内の勉強会用のもので、作成難易度は高いが業務資料に比

    • 他人は変えられないと大嘘こいたやつがいる

      「他人は変えられません。変えられるのは自分です」 はるか昔から唯一不変の定石であるかのように、こういったことは常に誰かが言っている。僕はこの言葉が大嫌いだ。他人の可能性を諦めているような気がして腑に落ちない。 発言者に「それはあなたに影響力がないだけじゃないんですか」とでも言いたくなるが、こうしてnoteに書いて留飲を下げることにする。 他人を変えられない説を推す人だって、何かに影響を受けて生きていたりしないだろうか。大好きなアイドルだったり、好きな音楽だったり、誰かの言

      • Oktaの顧客サポートシステムの全ユーザーの情報が盗まれたらしい話

        微妙なセキュリティインシデントがちょいちょい起こるOkta。企業としては立派だしセキュリティインシデントが起きてしまうこと自体は別になんとも思わないけど、だいぶ引っかかる点があるので自分用の備忘録も兼ねて文字に残しておく。 まずは直近のインシデントの一次情報から紹介する。9/20のブログである。 ここからは「Oktaのサポートケース管理システム」に侵入されたことがわかる。サポート問い合わせのためにHARファイルをアップロードしていた場合は顧客のcookieやセッショントー

        • 大先輩にお金に困らない方法を聞いたら技術記事を書くことになった話

          佐野さんと宮原さんと登壇した後に、一緒に飲みに行きたいという話になった。登壇したときに佐野さんは「お金に困ったことはない」と言っていたので、どうやったらお金に困らない生き方ができるのか聞いてみようと思った。そしてそれを聞いてしまった男の末路の書いていく。 二人の巨大な神佐野さんはインフラエンジニアにとって神のような存在であるが、インフラエンジニア以外もここを読むことがあるかもしれないので少し何者か紹介する。佐野さんはインフラエンジニアの教科書というベストセラー本の著者である

        なぜ傷つく前の新卒を守るために他部署と衝突する必要があったのかという話

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        • コードレスエンジニアのキャリア集
          16本

        記事

          生活費がなくて倉庫で日雇いバイトもした話

          2017年。34歳。僕は生きていくお金に不自由して日雇いのバイトをした。当時の収入は400万ちょっと。生きるだけならどうにかなるが、無理して買ったマンションのローンを払いながら家族の病気などをケアするにはお金が全く足りなかった。 その当時のことを書こうと思う。 会社はどうしたのか僕は仕事では絶好調だった。技術を身につけて顧客からの評価も高く、インフラエンジニアとして確かな手ごたえを感じていた。自社でも人脈は広く、人間関係も順調だったし期待もされていたし、仕事は順調だった。

          生活費がなくて倉庫で日雇いバイトもした話

          マリオとコナンと書式の話

          先日、大滝瓶太さんと新川帆立さんのスペースを聞いたときに小説の書式の話になった。ミステリー小説とSF小説は書式が違うのだと。たとえばSFは改行がないのだそうだ。非常にマニアックな話で、作家同士の会話は私にとっては新鮮だった。 エンジニアの世界でもあるかもしれない。サーバエンジニアとネットワークエンジニアは同じシステムの構成図を書いても違うものができあがる。サーバの世界ではIPアドレスは構成図に必須とまで言えるものではないが、ネットワークエンジニアにとってはどの機器がどのIP

          マリオとコナンと書式の話

          誰も見ることのないアウトプットをどうするかという話

          エンジニアにとってアウトプットは大事である。自分のためにも他者のためにも有益な情報はどんどん外に出していった方がいい。情報を出す者には情報が集まるし、よい人間関係やよい評価をもらうこともできる。 が、労力をかけてアウトプットしたものも、段々周りの反応は薄くなる。社内でせっせと技術発信しても社内ブログに技術記事を寄稿しても、ほとんど無反応になる。Twitterでの発信も同じだ。タイムラインは代謝していくのでアクティブな友人は減っていくし、毎度発信に反応してくれる人も減っていく

          誰も見ることのないアウトプットをどうするかという話

          誰も説明できないNWセキュリティのSASEを解き明かすことを試みた

          境界型セキュリティの神話が崩壊したのちも、NWセキュリティは進化を続けている。その完成形の一つらしいものがSASEである。CASBとかが少し流行った時代もあったが、最終形はSASEなのだ。しかし、このSASEは何を読んでもいまひとつ理解できない。僕がNWに明るくないせいもあるが(得意分野がサーバのため)、概念が大きすぎるのである。ゼロトラストがそれを構成する技術範囲が膨大で一言で説明できないのと似ていて、SASEも実現の道のりは遠く険しい。 あとどうしてセキュリティ用語の理解

          誰も説明できないNWセキュリティのSASEを解き明かすことを試みた

          インフラエンジニアが住宅性能にこだわった家を建てるならどうするか妄想してみた

          最近注文住宅についての記事を読む機会が多く、僕も自分の欲望を書いてみたくなった。 なんせ、みんな機能要件ばかり。使いやすいだのオシャレだの便利だの、Web系のキラキラエンジニアかよ!非機能要件はどこに行ったんだよ!という謎の叫びが心の奥底からふつふつと湧いてきたのである。 非機能要件はメンテナンスのしやすさや、住宅性能などのことである。たとえば壊れやすいものやクレームになりやすい部品は使わずに安全に長持ちする住宅を目指す。 たとえば以下のような窓は注意が必要である。 シン

          インフラエンジニアが住宅性能にこだわった家を建てるならどうするか妄想してみた

          俺的会議の仕切り術

          こんばんは。一日に6つくらい会議に招集されるマンです。 会議には色がありまして、ワールドカップ見ました?って雑談のジャブを打つべき会議もあれば、全員忙しくて「見る時間なんかない」と一蹴される会議もあります。 どんな会議でも効率よく超絶コスパでやり切るためのポイントがあります。それは「目的を達成する」ことを意識すればもう半分ゴールしたようなものです。詳しく書いてみましょう。 進捗確認の打ち合わせの場合このゴールはオンスケなのか課題があるのか、今向かってる方向は正しいのかなどを

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          ビルゲイツがインターネットを否定したのはなぜか

          ビルゲイツはインターネットがここまで普及するとは思っていなかった。だからこそ、「Microsoft Network」というWindows からのみ繋がるネットワークを作ろうとした。 あれだけ冴えわたっていた全盛期のビルゲイツですら趨勢を読み違えるというのは意外性のある話かもしれない。しかし、実は意外でもなく、新しい時代を読み間違えることはよくあることではないのだろうか。最近ではMicrosoftはAWS登場時にはクラウド基盤なんかが流行るはずがないと静観していたことが、AW

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          ひらがなが読めない息子が手紙をもらってきた話

          これから書くことはフィクションだと思って読んでほしい。 うちの息子は発達障害である。一口に発達障害と言っても、表現が苦手な子もいれば勉強が苦手な子もいる。特性は千差万別である。 うちの子は両方苦手なのである。 小さい頃からお友達にからかわれたり、バカにされたりした。 「おかしいから病院に行った方がいいよ」と言われたこともある。本人は理解できないが、親としては深く傷つく。だが、みんなができることができない。小学校にあがると普通級には入れない。そういうのを心配して無邪気に指摘

          ひらがなが読めない息子が手紙をもらってきた話

          わかる人が仕事を進める

          「わからない人同士が話をしたって進まないんじゃないの?」 新卒のときに営業課長から言われた言葉である。 課長はめちゃくちゃ仕事ができる。 売りすぎて競合他社から怪文書が流されるくらいずば抜けた実力を持っている。 ところが、できる営業マンだからといって、何にでも詳しいわけではない。特に商社の仕事は薄利多売で取り扱う商品が膨大なので、わからないものを売ることの方が多い。問い合わせを受けて調べて仕入れて売る。 顧客のよくわからない要求で、マニアックな部品を、しかも存在するかどう

          わかる人が仕事を進める

          フルリモートで一緒に働く人募集

          インフラエンジニアを大々的に募集します。 まず募集ポジションを簡単に説明して、案件の背景を説明します。質問があれば追記するかもしれないです。私が社名非公開で活動しているため、社名が知りたい人はDMください。 すべてのポジションに共通することとして、うちの会社は手を動かすことと案件管理することは全部やれます。つまり、プレーヤーとしてもマネージャーとしても活躍できます。が、プライムなので管理できる人が欲しいです。全く管理をやりたくない人はマッチしないと思います。 また、エンジニ

          フルリモートで一緒に働く人募集

          挑戦と失敗の経験がPMの素地になる。

          PMって仕事の内容は地味な割に、存在としては目立つ。 やっぱり僕もメンバーの頃は、PMを見上げながら憧れたり不満を抱えたり、いろんなことを考えていた。 そしてPMやってみて、何が一番大事なのか、どういう経験が役立ってるか、今僕が感じてることを書く。(結局いつもと同じようなことをたくさん書いてしまった気がするけど) とにかく、みんな好きなことを書いて楽しそうなので、僕も僕だけの感性で書きたくなったのである。 僕のPMとしてのスタイル僕の仕事は順調でなければならない。 これ

          挑戦と失敗の経験がPMの素地になる。

          残っていなかったことによるひがみ

          ああ、もうダメだ。脱力して力が抜けた。 今月の生活費をおろそうとしたら口座に残高が20万しかない。お金をおろすのやめた。 最近、リビングのテーブルを買った。今まで使っていたものがボロボロのガタガタになって危なかったからだ。結婚してすぐにIKEAで買った安物の耐用年数はとっくに過ぎていたのだろう。椅子は背もたれが折れてるし、テーブルは金物が壊れて脚がぐらついている。釘や金物で気休めの補強をして使っていたが、とうに限界は超えていた。 新しいテーブルは20万弱。たっかいなぁと思

          残っていなかったことによるひがみ