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#太宰治
自分が童話になった男 -太宰治の不思議さ【エッセイ#53】
太宰治は、現在、日本の文学史上最も人気のある作家の一人ですが、改めて読むと、意外と複雑というか、捉えどころのない作家だと思っています。
太宰の作品の特徴は、一言で言うと、「どんな題材でも童話になってしまう」ことです。
ここで言う童話とは、子供向けの教訓話という意味ではありません(流石に子供に読ませるのを躊躇う内容でしょう)。リアルからほんのちょっと浮いた、自分を投影できる世界のフォーマット
太宰治『駈込み訴え』全文にツッコミをいれてみた
以下、本文は青空文庫によるものである。
冒頭から恨み強すぎてこわい。何があったの。
「落ちついて申し上げます」なのに、全然落ち着いてる感のない発言。ズタズタに切れはやばい。
師なのに殺してもらおうとするなよ。
これが本当だとしたら相手もなかなかやばかった。ていうかそんなに嫌ならまず距離置こう!
誰かにペコペコ頭を下げないと生きられない社会っていやですよねえ。だる。
「痴」を「こけ」と読