ヤクザのお話なのに、ヤクザがシートベルトする。
と、
コンプライアンス重視の作品づくりを皮肉った
戸田恵梨香さん
(先日の『ボクらの時代』)。
この女優の発信力は、かなり高い。
「感情だったり、表現方法だったり、
テーマとかもたくさんあった」
という時代の
作品づくりを懐かしがる一方で、
コンプライアンスという亡霊に
怯えるいまのテレビ界、映画界、
演劇界のなかに生きる自分が、
下手をすると、
「目標まで失う」と
悲壮な恐怖を語った。
恐らく、我々には見えない
ひどさなのだろう。
*
冒頭で示されたような忖度は、
多方面に及んでいる。
こんな腰の引け具合がいま、
あらゆるメディア、
企業を浸食している。
他者の視線が怖いからと、
伊達マスクをするみたいに、
メディアや企業が、
匿名の卑怯で無責任な
メッセージに
右往左往する、
明らかに歪んだ時代は
いつまで続くのか。
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