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自信は遅れてやって来る、かもしれない。

正式名称「高等学校卒業程度認定試験」、
通称「高卒認定」の試験科目が
この令和6年度から変更になるそうです。

高卒認定試験とは、合格すると
「高校卒業者と同じ以上の学力がある」
と認められる文部科学省の試験です。

合格者には大学・短大・専門学校の
入学資格を付与され、就職・資格試験等に
おいても高校卒業者と同等に扱われる様に
働きかけられています。

受験する年度末までに(今なら令和7年3月末)
満16歳になる方なら誰でも受験可能。
高校に在籍していてもOK。
複数回に分けてコツコツ受験する事も出来ます。

試験は年に2回、8月と11月にあり、
4月1日から受験案内の配布と出願が
始まっています。

令和6年度からは試験科⽬、 合格要件、
免除科⽬、出題範囲の変更等があるので
受験を考えられている方はHPをご確認下さい。
高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定):文部科学省 

「高卒認定ってなに?」
と聞かれることが最近続いていて、
きちんと説明できるようにと考え、
今回あたらめて調べてみたのでした。

そして、わたしが受験した頃のことを
懐かしく思い出しました。当時は、

「小心者で心配性、おまけに
 超ド級のビビリがどうやったら
 少しでも楽に受けられるか」

という工夫VSネガティブ想像力の
闘いでした。

試験時間は50分です。
「50分も緊張の中で耐えられるかな」
➡こんな情報を見つけました。
「遅刻は20分までOK」

つまり、
(最悪、30分で試験を受ける手もある!)
と閃いたわたしはタイマー片手に過去問を
解きまくり、20分以内で解けるように
練習しました。残り10分で見直し。

繰り返し続けると解答スピードは上がり、
これなら何とか頑張れるかも、と思いました。

自信のない問題は「これっぽい」という解答を
マークし、他にも気になる選択肢があれば
問題用紙に書き出しておきます。
悩んで、問題を解き進める手を止めないこと。

「確実に点が取れる問題を優先的に解く」
「難問は可能性が高そうな解答をマーク」
「見直しを徹底的に行い、凡ミスを減らす」

この3つを心がけることで、短時間でも
過去問で必ず合格点が取れるように。

実際の試験で難しい問題に戸惑った時にも、
あとからゆっくり落ち着いて挑めました。
この解き方はその後も資格試験などで
とても役立っています。

そうそう。もしも受験を考えていたり、
いつか受験したいけど迷っている方が
いらしたら、こんなお話もぜひ覚えて
いて欲しいと思います。

緊張でほぼ眠れず迎えた高認試験当日は、

「エアコンがしんどいので温度を上げてくれ」
「エアコンがしんどいので温度を下げてくれ」

という声に試験官が右往左往する場面や、
(上げたり下げたり大忙し!)

試験開始後20分になって流れ込むように
入室してくる受験生がいたり、
(わたしと同じ作戦ですか!?)

お孫さんとおばあちゃん、という位の
年の差のふたりが一緒に勉強する姿。
(お昼休憩時間でした)

ああ、ここに居る受験生はみんな年令も
性別も過ごしてきた時間も違うけど、
ひとつの目標(合格)に向かって
同じ試験に挑んでいるんだな、と思うと、
なんだか心強い気持ちになりました。

「よし、そんな気分を体験しに行ってみよう!」
という動機で受験しても良いと思います。

最近、高認試験合格者でもある友人と
ひさびさに話す機会がありました。

お互い、振り返って共通していたことは、

「大学受験の予定もなく高認受験したけど、
 取っておいて良かった。
 学歴云々よりも、一生懸命勉強したこと、
 受験したことが何よりの自信になった」

ということでした。

わたしも当時、不安はもちろんですが、
受験への迷いがありました。

進学したいわけでもないのにと思うと、
なかなか決断が出来ませんでした。

でも、自信が持てない今の自分から、
なにか少しでも前に進んでみたい。

「自信も夢もまだないけど、
 高卒認定試験を受けることで
 きっかけにならないかな」

という動機も良いものだと思うのです。

そして自信になったら嬉しいし、

「頑張って受験して、合格したけど、
 ちっとも自信になっていないなあ」

と、感じることもあるかもしれない。
わたしもしばらくはそうでした。

なにも変われなかったと自分が嫌になって
落ち込んだけれど、今は履歴書を書くたびに、
「高卒認定試験 合格」の文字が誇らしく
わたしを応援してくれています。

今は面接で「高認試験って?」「中卒でしょ」
という方に出会うたびに、
あの試験会場で出会った方々を思い出します。

変わりたい、自信にしたい、次のステップに
踏み出したい。

そう決めて試験に挑み「合格」の切符を
手に入れた道のりを知らない人にも、
いつからか堂々と言えるようになりました。

高卒認定試験とは、合格すると
「高校卒業者と同じ以上の学力がある」
と認められる文部科学省の試験です。
就職・資格試験等においても高校卒業者と
同等に扱われる様に働きかけられています。

「わたしには知っている景色がある」

それも自信のひとつの形なのかもしれないな、
最近はそう思っています。



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