すぎな

どこかでいつか、誰かの役に立つことがあればいいなあと思っています。

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どこかでいつか、誰かの役に立つことがあればいいなあと思っています。

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目の前のひとはいつかの自分。

今から数年前に出会い、ずっと心の奥で 憧れていた資格がありました。 資格を知った当初、あちこちの学校に 見学に行きましたが、ハードルの高さに あえなく撃沈。 自分には無理だろうな、と思い、 実際にその資格を持つ方からも 「あなたにはまだ早い」と言われ、 (勉強を始めてからその発言が不適切  だったと知りました)、 やっぱり無理なんだ、と諦めて、 すっかり忘れていました。 けれど資格の存在を知る前と、 知ってからもずっと、 ひとつの信念がありました。 仕事を通じて出会

    • くるん、くるんと前回り。

      不登校をしていた頃、 イラストを描くのが好きでした。 いきいきとした表情で 紙の上を元気に飛び回る 架空の人物や動物を描いていると、 わたしまで元気になれるようでした。 そして、こころの片隅では、 学校に行かなかった自分が、 社会で働くなんて出来るんだろうか? (もしもイラストでお金が  稼げるなら将来の不安が減るかも) 漠然とした大きな壁の前で、 そんなことも考えていました。 けれどその淡い期待が音を立てて 崩れていった日の事を、 今もはっきりと覚えています。

      • 24時間を楽しめる券。

        電車の中から見上げた空が、 あんまりにもキレイで、ふと、 遠い昔に聞いた言葉を思い出しました。 「世の中は公平なことばっかりやない。  でも、どの人にも毎日平等に  与えられているものが  ひとつだけある。  それはなんやと思う?」 不登校をして学校を辞め、 アルバイトをすることも怖くて 出来ていなかった頃のこと。 自分だけ、なぜこんななんだろう。 みんなみたいになれない。 ひとりぼっちの不安や切なさを 口にした時、 従妹のお姉ちゃんが教えてくれたのです。 みん

        • おかえりなさい、こんにちは。

          以前働いていた職場に、すごく 苦手な方がいました。 「わたしに任せておいて下さい!」 と上司や先輩の分まで仕事を請け負い、 その人が帰ると、 「じゃあ、やっておいてね!」 と押し付けてとっとと帰ってしまう。 私生活にまで首を突っ込んで来て、 勝手に嫉妬したりマウントを取ろうと あれこれ口出しされる。 この人の言動に気分を害されてしまう 自分をなんとかしたい。 そんな思いで人間関係や心理学などの 本を読み漁った時期がありました。 結局、その人は退職されて会うことも な

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        目の前のひとはいつかの自分。

          「ある」ときゃ「ある」のです。

          先日、遠方に住む友人から 初個展のお知らせが届きました。 とても素敵なポストカードを 添えてくれていて、 (これはぜひ応援団になりたい!!) と、共通の友人やご縁のある方々に ご連絡しようと思い立ちました。 ここ数年、なかなかご連絡できる 機会がなかった方へも、 メッセージを送ってみました。 すると、お返事が。 「最近、あなたのことを思い出してました。  嬉しいお知らせをありがとう」 わたしも、その方がお住いの地域が テレビに映ると、 (お元気にされているかな

          「ある」ときゃ「ある」のです。

          うしろめたさは鞄に詰め込んで。

          心配性なので、鞄には荷物がびっちり。 必要な時に取り出せるように、 あれもこれも、と持って 出かけてしまいます。 最近、ふとこんなことを思いました。 いろんな心配やうしろめたさも 「あたまの中」から「鞄」に 詰め込んでもいいんじゃないかな。 捨ててしまうのは不安だけど、 鞄の中なら必要な時には取り出せる。 そして本当に「もう要らない」って 思ったら「卒業」していいんじゃ ないかなと。 学校に行かなくなった時。 社会に出るのが怖かった時。 お仕事を辞めてしまった時。

          うしろめたさは鞄に詰め込んで。

          不思議な出会いは、あるもので。

          先日、電車の中でえいやっと勇気を 振り絞りました。 すぐ目の前に乗り込んで来られた方が、 以前勤めていた職場に出入りされていた 業者さんにとても似ていたのです。 「あの、人違いかもしれませんが」 わたしが声をかけると、スマホから 視線を上げた瞬間にパッと笑顔。 「ああ!覚えてます!」 そこから、その方が降りる駅まで おしゃべりに花が咲きました。 在職中にとてもよくして下さり、 何年も経った今も時折思い出して いたので、しみじみ嬉しかったです。 「必要な時に必要な

          不思議な出会いは、あるもので。

          8月31日のわたしへ。

          あの年の8月31日の夜のわたしは、 「明日こそ学校へ行こう」という気持ちと、 「明日には学校に行ってるんだろうか」 という気持ちがからだ中を駆け巡っていた。 毎年の恒例、楽しい夏のキャンプが終わり、 9月1日までのカウントダウンが始まると、 夏休みの間押さえ込んでいた不安が 一気に押し寄せてきた。 いつもは7月中に終わらせる宿題も 手つかずのまま、最終日の夜になって ようやくのろのろとノートを開いた。 やっても、やっても、終わらない。 ペンを握る手は、紙の上をすべらない

          8月31日のわたしへ。

          あなたはきっと知らないけれど。

          母が毎日楽しみにしていることがある。 名前も知らないおじいさんのお散歩タイムだ。 キッチンの窓から、遠くのマンションの屋上を ゆっくりゆっくり散歩する姿が見えるらしい。 「うん、今日も元気」 おじいさんを見るとなんだか元気を分けて もらったような気持ちになるらしい。 朝ごはんの支度をしながら、キッチンの 小さな窓から毎朝エールを送るファンの 存在を、おじいさんは知らない。 ◆ わたしにも以前、憧れのおねえさんがいた。 きれいな青色のリュックを背負い、 通勤電車の

          あなたはきっと知らないけれど。

          父と娘のテンショクすごろく。

          わたしがよちよち歩きの夏に撮られた 写真がある。 波打ち際で缶ビール片手にごきげんの 父と、水着姿の娘(わたし)。 父の勤め先が倒産した、失業中の夏である。 いやいや、父、ものごっつい、楽しそう。 「こどももおるのに、突然でびっくりした?」 とおとなになってから尋ねてみたが、 「別にィ。なんなとして食べて行けるし」 とあっけらかんと返って来た。 母にも同じ質問をしてみたが、 「こどもが小さいから食費もかからん。  なんなとして稼いで来る人やし」 と、同じような答えが返

          父と娘のテンショクすごろく。

          「わたしQ&A、1年生」

          「なにが君のしあわせ?」 「なにをしてよろこぶ?」 有名アニメソングの歌詞を、 大人になってから(深いなあ)と 感心しました。 自分はどんなことに幸せを感じ、 どんなことが出来た時に喜ぶのか。 ずっとそばに居るのに意外と わからないのが「自分」だそうです。 自分の価値観や得意・苦手、 強みや弱みなどを知っていると、 仕事を含めた「人生」の地図を広げ、 目的地を探す手掛かりになり、 目的地がある方向が分かれば、 そこに行く道のりや必要な荷物が 見えて来ます。 自分を

          「わたしQ&A、1年生」

          「退職したあと、1年生」

          今回のテーマは「退職したあと」です。 会社の倒産や定年、会社都合・ 自己都合・契約期間など いろいろな理由で退職したあと、 こんなことをしてみませんか、 というお話です。 わたしも様々な退職を経験し、 (自慢になりませんが自慢できる  域なのでそろそろ自慢に転じます) その都度、記憶の鮮度が良い内に 経験を書き出して来ました。 仕事内容(勤務開始から終了まで) 何を得たか(ネガティブな経験も可) どんな心がけで仕事をしていたか 就職前のイメージと実際 出来たこと

          「退職したあと、1年生」

          「退職、1年生」。

          「はたらく」「おしごと」の勉強を 始めてこんなサイトに出合いました。 東京しごとセンターヤングコーナースペシャルサイト (tokyoshigoto-young.jp) 場所は東京、対象は29歳以下の方ですが、 「はたらきたい」気持ちを持つ幅広い年齢の 方にも役立つ内容だと感じました。 「就活ノウハウ」「就職・転職コラム」 「履歴書の書き方」「自己分析」 「就活・ビジネスマナー」「面接対策」 などなど、読んでいてとても勉強になります。 今回特におもしろかったのは、 「知

          「退職、1年生」。

          お礼は一杯の珈琲と。

          「おしごと」や「はたらく」 についての勉強を始めてから、 嬉しいことがありました。 いろいろな人にその話を していたところ、突然友人から、 「転職をすることにしたから、  応募書類を見てくれない?」 というメールが届いたのです。 添付ファイルにはWord文書が 添えられてあり、自己PRが丁寧に 綴られていました。 友人は新卒で就職してから15年、 専門職としてのキャリアを積んできた 人です。 履歴書と職務経歴書は書けたけれど、 自己PRについては自信がない、 変え

          お礼は一杯の珈琲と。

          自信は遅れてやって来る、かもしれない。

          正式名称「高等学校卒業程度認定試験」、 通称「高卒認定」の試験科目が この令和6年度から変更になるそうです。 高卒認定試験とは、合格すると 「高校卒業者と同じ以上の学力がある」 と認められる文部科学省の試験です。 合格者には大学・短大・専門学校の 入学資格を付与され、就職・資格試験等に おいても高校卒業者と同等に扱われる様に 働きかけられています。 受験する年度末までに(今なら令和7年3月末) 満16歳になる方なら誰でも受験可能。 高校に在籍していてもOK。 複数回に分

          自信は遅れてやって来る、かもしれない。

          その時、みーちゃん50歳。

          なんだかんだとありまして、17歳の終わり、 わたしは高校生活に「さようなら」を言った。 実際のところ、ちゃんと通ったのは1年足らず。 高校側から「単位が足りませんわ」「じゃ、退学で」 ということになった。 当時の記憶はあいまいで、毎日毎日、 深海の底にひとりぼっちでいる気分だった。 高卒認定試験の存在は知っていた。 でも、きっと自分には出来っこない。 自分にはなんにも出来やしない。 すっかり自信と希望を失ったわたしには、 それは遠い世界の話だった。 ◆ ある日、ニ

          その時、みーちゃん50歳。