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【退職エントリ?】最終出勤日を終えました

先日、現職での最終出勤日を終えました。

机の上や引き出しの中を空にしたり、御礼の品として用意したクッキーを直属の上司から数回会話しただけの方にまで配ったり、「寂しくなるね」と声をかけられたり、終礼でスピーチをしたり…。

こんなに色々やったのに、正直あまり実感は湧いていません。

ですがせっかくの機会なので、他のnoteユーザーさんに倣って「退職エントリ」なるものを書いてみたいと思います。

果たしてこれが「退職エントリ」になっているのか。
それすらも怪しいですが、一個人の備忘録だと思って頂けますと幸いです。


現職に就いたきっかけ


私は新卒で入社した会社を5か月で逃げるように退職しました。
しかもその仕事は番組のアシスタントディレクター。
多くの新社会人は「営業」とか「事務」とか「接客」をやっている中、どれにも該当しない仕事をしていたため、まあ潰しが利きませんでした…。
不利なのは承知の上で退職しましたが、さすがに転職エージェントに登録する前に門前払いされるのが複数回続いたのには堪えましたね。

この時点で、いっちょまえに興味のある分野だけはありました。人事労務関連です。前職で「働くって大変だ…」「人間関係って大変だ…」と実感し、それを少しでも改善できないかと思ったのです。

が、私は5か月で辞めた学生崩れ。全く経歴の無い「新卒」の学生の方がよっぽど魅力的に見えるでしょう。
もちろん書類用意して応募したりもしましたが、通るわけもなく。
そもそも、アピールできる実績もスキルもないし、志望理由もふわっとしているから、自分でも何を書いているか分からないし。

よって、最初は「正社員あるいは契約社員で、人事労務に関われる仕事」を志望していましたが、次第に「なんでもいいのでオフィスワークで、長続きできそうな職場」に変わりました。

せめて「ある程度の社会人経験」と「一日中机に座ってパソコンをたたき続ける仕事の経験」がないと土俵にすら立てないと思ったのです。

自主応募やエージェントでは限界があり、派遣社員まで範囲を広げて転職活動をした結果、目に留まったのが現在の派遣先の求人。きっかけは、派遣営業スタッフさんからのご紹介でした。
CADを扱う、専門的なスキルを要する仕事。なのに未経験可。しかも、専門的スキルを扱う求人は相場が高いので、他の求人よりも高給…。
「何の経験もないのに、派遣求人の相場よりちょっといい仕事ができるなら…」と単純な動機で面談へ行き、有り難いことにそこで拾っていただいたのです。


何をしていたのか

機器メーカーに派遣され、営業アシスタントをしていました。
営業アシスタントといっても、一般的なイメージの「受注が~」「納期が~」みたいな交渉ごとをしていた訳ではありません。

CADというソフトを使って、指示通りの図面を描く。
指示通りに型番を入力して、表を作成する。
それが主な仕事でした。

時には3桁の枚数の図面を印刷したり、同数のデータをPDFに変換したりなど、ひたすら手を動かすしかないような業務もあります。
お客様との関わりは、電話の取次ぎ程度でした。

営業さんたちは主に、お客様の建物に自社の商品を組み込んだ図面を提案する、いわゆる「スペックイン営業」をしていました。どんな図面を描くかは自分自身で考えなければいけません。

営業さんたちが、営業に行くために足を使い、図面のイメージを考えるために頭を使い、それを形にするために手を使っているとすれば…。
私は営業さんの「手」の代わりになる役割だったということです。「頭」がないのでできることは限られていましたけどね…。
まぁ、印刷やデータ変換など、頭は使わないのに量だけは膨大な業務を削るだけでも、彼らの残業時間が少し減らせるという点で、貢献できたのではないかと思います(笑)。

環境面は幸運なことに、共に働く方は優しい人ばかり。
コロナ禍では在宅勤務をフル活用。仕事がなければ、堂々と定時退社OK。
土日祝休+連休も多め。有給休暇も好きなタイミングで取得できました。

もちろんノーストレスという事ではなく、例えば立場上、人のスケジュールに自分が合わせないといけなかったり、それ故に何日も仕事が無い日があったりする点で、悩むこともありました。
ですがそれを加味したとしても、私にとっては過ごしやすかったです。

派遣契約は3年間が最長ですが、その後の直雇用の提案もいただいており、このまま働き続けてもいいかも…と思うこともございました。


それでも辞めた理由

こんなに良い職場だったのに、なぜ辞めてしまったのでしょう。
自分でも、ちょっと不思議なぐらいでした。

ですが、先述した「人事労務に関われる仕事」への興味が、いつまでも消えなかったのです。

派遣先で働きながら、その良環境を活かして資格試験の勉強をはじめました。1年目は産業カウンセラーの資格取得のために10か月間講習に通い、筆記試験と面接を受けました。残念ながら、面接が不合格でしたが…。

2年目は産業カウンセラー面接試験のリベンジと、ファイナンシャルプランナーの勉強をしました。ファイナンシャルプランナーについては、単に教養として必要そうだと思ったから学び始めただけで、動機が弱いゆえに忘れてしまいましたし、「資格を活かそう」とは考えなかったのですが…。
今「社会保険労務士」の勉強をしている身からすれば、社会保険の基礎を学ぶことができて良かったのかもしれません。
産業カウンセラーとファイナンシャルプランナーの勉強が落ち着いたら、メンタルヘルスマネジメント検定の勉強を開始。産業カウンセラーと内容が近いので、しっかり1発合格できました。

そして3年目に、簿記3級の資格を取得。本来ならもっと早く取っていてもいいはずなのに、食わず嫌いで逃げていた資格でした。
しかし、「人事労務の仕事に就きたいのなら、数字に強いアピールが必要なのではないか?」「というか簿記も、教養として必要なのでは?」と気になりはじめてようやく重い腰をあげて勉強し、なんとか合格…という経緯です。
…と、ここまで述べた通り、ずっと頭のどこかで「人事労務の職に就くなら…」と考えており、それに有利そうな資格を学び続けておりました。

素直に直雇用になって営業アシスタントの仕事を続けても、きっと私は幸せな生活を送れたんだと思います。
が、何も環境を変えずいつまで経っても「あの仕事も気になるな…」と思い続けながら働き続けるのは失礼です。
何より、年をとってから「やっぱり転職すれば良かった…」と思いたくはありませんでした。年をとるほど、未経験の分野に挑戦しづらくなると聞きますし…。

長々と書きましたが、退職理由は「別の分野(人事労務)に挑戦したかったから」「後悔をしたくなかったから」です。
契約満了(丸3年間)を機に、新たな環境へ移ることにいたしました。


退職直前のあれこれ


10月に入ってから最終出勤日まで、非常に慌ただしく過ごしておりました。
急遽私の後任の方が採用され、営業さんたちと共に彼女の教育をするよう指示を受けて。

実はこの話を聞いた時、すごーく憂鬱でした。
社会人になってから、自分がずーっと一番下の立場にいたので、人を教育・指導することなんてなかったのです。
しかも、営業さんのスケジュールによって時に暇になってしまうのがこのポジションです。
もし後任の方が来たのに仕事が無かったら、一体どうしてあげればいいのでしょう?数少ない私の仕事を彼女に譲れば良いのでしょうか。では、その間の私は一体何を…。
起こってもない事に想像を膨らませて、悪い方向に考えてしまうのが私の悪い癖だったのです。

…結論から申し上げますと、それはほとんど杞憂に終わりました。

私の後任になる人は、とても素直で、真摯に仕事に取り組む人でした。
就業初日の食事の誘いにも快く応じてくれましたし、私の拙い説明もしっかり聴いてくれる…。
特に良いと思ったのは、分からないことをすぐに質問してくれるところ。
最終的には、私だけでなく他の社員さんにも自主的に質問に行くようになりまして、彼女なら上手くやっていけそうに思えました。

昼食や帰り道を共にして、せっかく仲良くなれたところで、お別れです。
ちょっと惜しい気持ち。
でも、私が辞めなかったらそもそも彼女がここに来ることは無かったんですよね。これもまた、運命。


最終日は、お世話になった方々にご挨拶をしながらクッキーを配りました。
直属の上司、同じ部署の方々、時々声をかけてくださった方々に。
不在の方には、シンプルな付箋に「ありがとうございました」とシンプルなメッセージを貼り付けて、机の上に…。
30枚ありましたが、無事に全て配り終えることができました。

異なる部署の方々には人見知りしてしまうのですが、最後には自分から声をかけて挨拶できるようになった事については、ちょっと成長したのかもしれません。(単に慣れただけなのかもしれませんが…)

さらに言えば…。偶然同じ会社に就職していた、大学時代の後輩について。
私が「派遣社員」であった事や、彼女が現場仕事ゆえに会社にあまり現れなかった事があり、ずっと声をかけられずにいた、大学時代の後輩…。
機会を伺い続けて約1年。退職直前でついに声をかけることができました。
先方は、私がここに勤めていることすら気が付いていなかったようですが…。良かった。「先輩に無視されてる」「先輩がいると気まずい」とか思われてなくて…。

色々とありましたが、悔いなく終わることができました。
本当に良かった。

直接は届きませんが、

職場の皆様、大変お世話になりました。


その後、今思うこと


このnoteを書いている今は、送別会を終えた翌日です。
これで概ね、職場の方とお会いする機会はなくなりました。やっぱり実感はあまりないけれど。

会の最中では「とても助かった」「ミスが少なく任せられた」「芯が通った人だと思った」など、身に余るようなお褒めの言葉を頂き、大変照れくさかったです。

さらに、送別のお花まで頂きました。
(写真はもう花瓶に生けた状態ですが)

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花束って、本当にいい香りがするんですね。
滅多に買うことも貰うこともないので、当たり前のことなのに驚いてしまいました。
特に薔薇は、私の好きな香りなのだと実感させられました。長持ちさせられるといいけど…。


色々と思ってから強く思ったのは
私は本当に幸運だったという事です。

私は決して要領が良いわけでなく、メンタルも強くなく、体力もコミュ力も自信がなく、人見知りもするし…と我ながら社会人向きではなさそうなタイプの人間です。
新卒5か月で辞めてしまってますしね…。

そんな私が「長く続けられそう」だと感じられたのは、焦らず成長できる環境と、その環境を作って頂いた周りの方々のお人柄によるものが大きいと思っています。

また、働き方についてもリモートワーク等で時間にゆとりを持つことができ、おかげさまでこの3年間で様々な挑戦ができました。

・資格取得(産業カウンセラー、ファイナンシャルプランニング技能士、メンタルヘルスマネジメント検定、簿記)
・ココナラ出品、DTM(どちらも現在は休止中)
・転職活動、自己分析

特に資格は、転職活動において人事労務系の実務経験のない私を助けてくれました。実務経験がないと書類で落とされる事が多いですが、中には「意欲がありそう」「最低限の知識はありそう」と興味を持って頂くこともございました。

そういう意味でこの3年間は、私が次の挑戦をするための、必要な準備期間でもあったのかもしれません。
(こんな言い方すると、踏み台にしてるみたいで失礼でしょうか、申し訳ない…)

「日々仕事が忙しく、他の事を考える余裕なんてない」という人もいる世の中で、働きながら自分の好きなことをしたり、興味を持ったことを挑戦できたりできた。それも3年間。
それは、この上なく幸福な事だと思うのです。

これ以上に過ごしやすく、時間にゆとりがあり、人間関係の悩みも少なかった職場が、私の生涯に今後あるのでしょうか。多分、ないと思います。
これ以上に自分の好きに時間を使える期間も、ないかと思います。


次の職場は契約社員→正社員の採用ですから、仕事量などは当然多くなり、時間のゆとりも少なくなります。(これは確定事項)
お客様とのかかわりも増えると思いますし、職場の方がどんな方々かというのは、入ってみないと分かりません。仕事との相性なんかも、結局はやってみないと分かりません。

果たして、次の職場で私はしっかりやっていけるのか…。

もし、世間一般で当たり前とされている事も、実はできていないことに気づいてしまったり、露呈したりしてしまったらどうしよう。
実は次の仕事が不向きで、すぐに辞めたくなったりしたらどうしよう。
「やっぱり前の職場の方が良かった」なんて、後悔してしまったら…。

今も治らない悪癖で、ついついわるい方向に想像をしてしまいます。
でも、今考えてもどうしようもないこと…。

それよりも次の仕事に向けて、準備をしないといけません。不要なものは処分して、必要なものを買い揃えて。髪もスッキリさせたいですね。
社会保険労務士の勉強もしないといけません。
でもその前に、旅行の予定が入っていたりもします。

まずは10月末までのお休みの期間を楽しみ、休み、充実させることを考えたいと思います。

そしていつか、noteで時々見かける「転職してよかったこと」のお話を書けるようになりたい。

それが、当分の目標になりそうです。



以上、「#退職エントリ」なるものでした。

サラッと書くつもりが、気が付いたら5500字超え。
私の中ではかなり多い分量になりました。

思いついた内容をそのまま書いたので、取り留めのない文章だったかもしれません。それでもここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。

今後も仕事や資格など、日記のようなnoteが続くかと思いますが、温かく見守っていただけますと幸いです。

ご精読、誠にありがとうございました。


野乃

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