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なんとなく、21歳。

24時少し前、夜中なのに明け方みたいな色の空だなと思いつつ、少しの期待を胸にぼーっとしていた。突然風が強く吹いて、いつのまにか宙に浮いていた期待は遠く飛んでいった。

便宜的な区切りの前後で、特に何かが大きく変わるわけではないが、今年もまた歳を重ねたらしい。
中学生の頃の様に部活の友達大勢に祝ってもらえるなんて事はなく、ただなんとなく誕生日だった。

「なんとなく」の中で、唯一意識的に行なっていたのは、フレデリックの音楽を聴くということ。
14の頃フレデリックの音楽に出会っていなければ、間違いなく全く違う人生を歩んでいた。最高に充実した今があるのは、紛れもなく彼らが居るから。居たから。色々と思い出しながら聴いていた。

あの頃のAがあるから今のA'がある。
人生における正解や間違いは思い込みに過ぎず、全てが正しいし間違っている。それが人生だと思う。でも、Aを自分の中で正解にするのは、A'でしかないと思ってる。
そういう意味でまた、今の自分を救えるのは、過去もしくは未来の自分でしかないとも思う。

最近は人の優しさに触れることが多い。まだ実績を持ち合わせない自分のままで思い切って口にしたことを、誰かが拾って、投資してくれる。
そんな誰かが沢山いるということに気付き始めた。素直に言葉にして、言葉を受け取って、大きくなったら還元したい。

正解にするのも間違いにするのも自分でしかないから、誰かを頼りにすることで、大きな責任を背負うことになる。
それが例えば大きな負担になるのなら、1人きりで過去と未来の自分にだけ頼って生きればいいやんって考えに至るかもしれん。
でも、優しさとか、その先の素晴らしさとかを知ってしまった今は、自分1人だけで生きてくことは無理そう!
責任の重さにビビって迷惑かけてしまっても、どうせみんないつか死ぬし、他人に迷惑をかけたことのない人はおらんって開き直ってる。ただ全力で自分ができることをして、間違ったと思えば、それを未来で正解にすれば良い。


やれやれ、長々と何が言いたかったんだか。
冗長になってしまうのは、自分の悪い癖でもあり、逆に良い癖でもあると言いたい。

ただなんとなく、21歳になっていた。

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