のぐとも

旅、渓流釣り、温泉、写真カメラ、文具、本好き。RICOHでカメラ、amanaで写真に関…

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旅、渓流釣り、温泉、写真カメラ、文具、本好き。RICOHでカメラ、amanaで写真に関わる。ゆでたまご代表(ブランディング&コミュニケーション)。写真展:SlowWaltz〜終わらない序章の始まり(2021)、川風(2022) https://linktr.ee/nogutomo

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  • のぐとも企画室

    マーケティング、コミュニケーション、商品企画について、ほぼ体験に基づく考察を書きます

最近の記事

処理能力の低い人

どんな会社でも組織でも、気持ちは前向きなのに仕事の処理能力が低い人がいる。経験を積んだりテクニックを学ぶことで多少改善することもあるけど、そう簡単なものではない。 それは例えば、歩く速度とか食べるスピードのような、その人固有のリズムなのだ。急げと言われて速くできても、すぐまた元に戻ってしまうようなものだ。 それで仕事が滞ったりして、周りの人はストレスを抱える。そして上司も大抵は率先して「ほんとアイツには困ったもんだ」と言う。1人の遅いペースにチーム全体が引っ張られて、パフ

    • こだわりは忘れた頃に

      スタートは思いきりこだわればいい。でも、こだわりを意識しているうちは未熟で、まだ道半ばです。こだわりが、当たり前になり過ぎて、何がこだわりだかわからなくなったら本物。そうなれば、誰かが教えてくれます。 一番の悪手は、未熟なこだわりを売りにすることです。 いわゆる底の浅いマーケティング。 店主が、扱う商品への愛や熱い思いを持っている店は心地良く、面倒でもそこで買いたいとも思いますが、何かを境にして、それが鬱陶しく嫌になることがあります。それは大抵、意識してそれを売りにしようと

      • インフルエンサー考

        インフルエンサーという言葉を知った時から、なんとなくモヤモヤしていたことがある。 企業は、インフルエンサーにインフルエンスして欲しくて、インフルエンス力のある人たちを集めたり、擦り寄ったりする。時に対価を払ってインフルエンスしてもらう。 でも、インフルエンサーと言われるほどの影響力を持つまでになる手伝いはあまりしない。 もちろん、育つかわからない種に水をやるより、咲いてる花を買った方が手っ取り早いしリスクがないから、という理屈はわかる。 でも、金の切れ目が縁の切れ目と

        • 素直さは強さ

          明るい人 暗い人 笑っている人 泣いている人 肝要な人 憤る人 暖かい人 冷たい人 物静かな人 騒がしい人 正直な人 狡い人 鷹揚な人 神経質な人 親切な人 意地悪な人 比率は違っても誰もが両面を持っている。 そして後者はネガティブなイメージがあるけど、決してそれだけではなく、暗く落ち込んだり、泣いたり、冷たくしたり、騒ぎ立てたり、狡く立ち回ったり、細かく計算したりすることが、時に意味があることもある。 ただ、「意地悪」だけは始末が悪い。 他人を傷つける以上に、自分を卑屈

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          30本

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          目標は炊き立てのご飯

          炊き立てのご飯は、毎日食べても飽きない 炊き立てのご飯は、流行に左右されない 炊き立てのご飯は、いろいろなおかずを引き立てる 炊き立てのご飯は、それだけで主役にもなる 炊き立てのご飯は、素朴でシンプルだ 人生最後に食べたいのは、炊き立てのご飯で作ったおにぎり 僕が商品企画の仕事をしていた時に目標にしていたのが、そんな「炊き立てのご飯」のような商品を作ることだった。 もちろん、そんな理想的なものはなかなかできなかったし、当時こんなことを言って理解してくれる人は少なかったけど

          目標は炊き立てのご飯

          本音を言えるか

          フィロソフィーから必然的に導き出されたビジョン・ゴールと、実現可能なゴールに合わせてフィロソフィーを後付けするのでは、天と地の違いがある。 そんなことは言われなくても皆わかっているのだけど、後者を認めると自己否定にもなりかねないので、なかなかできない。 その上、今の時代は、隠しても飾っても、見透かされてしまう時代。 大人の判断を、崇高な志で隠さないこと。それこそ粉飾だ。 相当腹を据えないと、本音は言えないけど、それができたら強い。ゴメン今はこれしかできないから頑張る!

          本音を言えるか

          フィロソフィー、テザー、IT導入3種盛り

          (その1)フィロソフィーから導き出したゴールと、実現可能なゴールに合わせてフィロソフィーを後付けするのでは、天と地の違いがある。認知性不協和を解消するために定義を変えたり価値バランスを変えて、大人は自分を納得させることで自分を守る術を知っている。真面目でピュアな人ほどそれができずに苦しむ。 (その2)テザー(情報小出し戦術) 仕掛けて煽って盛り上げる手法が仕事している気分になれるもの。アップルが発表の翌日発売という潔さを実現してから減少傾向にあるが昭和世代にはいまだに好まれ

          フィロソフィー、テザー、IT導入3種盛り

          PR会社の苦い体験

          今、PR会社が仕切った記者会見が話題ですが、ボクもいくつかのPR会社と仕事をしてきました。そして残念ながら悪い印象しかなかったなと、昔の記憶が呼び起こされました。 ワンショットで360度撮影できる新しいジャンルの新製品発表会を某PR会社に頼んだのですが、ゲストに当時よくテレビに出てた女子サッカー選手を招待するという提案がありました。 PR会社は、発表会にいくつのメディアがきて、記事をどれだけ書いてもらって、広告換算でいくらの効果があった、というところまでが仕事だと考えてい

          PR会社の苦い体験

          GRの雑誌広告

          デジタル時代のGRで、広告(純広)はほとんど出さなかった。出せなかったとも言う(笑)タイアップ記事は少しやったけど、それだってC社N社に比べれば笑うほど少量だ。そんな中で一度だけ純広を出すことになった。経緯はよく覚えてないのだけど、枠が空いて売り込みがあったかだったはず。BRUTUSが写真特集のMOOKを出すので表4に広告出しませんか?という話が来て、お付き合いすることになった。大袈裟なんだけど、良い雑誌の表4は、後々文化遺産になる場所だと個人的には思っている。 ちょうどG

          GRの雑誌広告

          三愛ドリームセンター解体

          いろんな思いが詰まった建物が解体になるというので、書いておこう。 三愛ドリームセンターができたのは1963年、ボクが幼稚園の頃だ。今日まで60年間、銀座4丁目のランドマークだった。向かいの和光は1894年にできて1932年建替したから築90年超、それでもどっしり佇んでいる。ニュース映像でいつも和光が映るのは歴史が古いとかフォトジェニックだからというのもあるけど、屋外広告がほぼないというのも大きな理由だと聞いた。ドリームセンターは広告だらけの建物だったから。 ここに写真ギャ

          三愛ドリームセンター解体

          無法者のルール

          防衛力についていつも思うことは、軍事力100:1を100:5にすることで、どれだけ抑止力が高まるのかということ。 仮に100:50以上になって初めて効力が出るのなら、1を5にする意味は何なのか?5が50のためのプロセスでしかないとしたら、それを先に言うべきだと思うし。 しかも、それは戦争というゲームルールが守られることが前提でしかない。 掟破りが相手なら、結局最後は最終兵器の有無以外あまり関係ないという世界にならないのか?とも思う。 強力な武器カードを100枚揃えても、

          無法者のルール

          まあちゃん

          8月17日夜遅く病院からの連絡で駆けつける。意識混濁の中で、話しかけるとやっと頷く。明日また来るよと帰りのタクシーに乗っている時に、再度病院から着信。戻った時に息はなく。親や親族が着くまで、静かになった従兄弟と自分だけの時間。病室の天井を見あげたり、すべてが0を表示するモニタリング機器をぼーっと眺めていた。プロはこういう時に写真撮る人もいるよなとは思ったけど、カバンからGRを出す気持ちにはならなかった。 今春に15年近く疎遠だった従兄弟が訪ねてきた。人づてに癌であることは聞

          まあちゃん

          写真展「川風」を終えて

          2度目の個展を終えたメモ ・川の話題ってこんなに話が弾むんだ(発見) ・ゆったりしました、という感想は前回「Slow Waltz」と同じだった ・前回ほど、プリントや紙のことを聞かれなかった  (機材のことはよく聞かれたけど) ・写真集多くの人に買っていただいた(ありがたい) ・それ以上に写真をたくさん買っていただいた(嬉しい) ・そういえば写真を買ってくれた人は全員女性だった(面白い) ・音楽がいいですねと言ってくれた人が若干名(ちょっと嬉しい) ・文章がいいですねと言っ

          写真展「川風」を終えて

          ホストのわきまえ

          海外の代理店から招待されてフォトコンテストの表彰式に行った時に、席が主賓席みたいな位置だったことがあって、このイベントの主役は受賞者だからと説明して、移動してもらったことがある。 代理店の人は、わざわざ日本から来てくれたメーカーの人に失礼がないように、最大限にもてなさなくてはという気持ちだったのだろう。 このように、お客さんより身内に気をつかってしまう間違いは、今でもよく見かける。 記念写真で主催者のトップが最前列真ん中に座ってたり、HPに主催代表の顔写真がドーンと載っ

          ホストのわきまえ

          川風 - River Breeze -

          2022年6月17日(金)〜6月23日(木) 全日11:00〜18:30 (日曜休館)入場無料 *最終日は17:00閉場 場所:CO-CO PHOTO SALON(東京 銀座) 昨年の個展「Slow Waltz」に続き、今回は銀座の素敵なギャラリーで個展を開催させていただくことになりました。  昨年は初個展ということもあり、海外(欧米)スナップセレクションとして、ちょっとヨソイキな感じにしたのですが、今回はガラッと変えて、自宅徒歩圏内のご近所写真です。力まず飾らない素

          川風 - River Breeze -

          経営者の評価

          人事評価制度は時代と共に変化してきたが、経営を評価する仕組みは昔からあまり変わってない。 経営の重要な仕事の一つは、将来への布石を適切なタイミングで打つことだが、実際には、数年の業績でしか評価していないのが現実だ。会社経営より事業経営では特に。事業トップはたいてい数年で異動になるから、3、4年くらい先しか見なくなる。 特に罪深いのは、決断できずに、将来までそのツケを引き摺ってしまうこと。やって失敗する方が断然いい。 決断できなかった原因で多いのが、目先の利益を捨てられな

          経営者の評価