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無意識とは_002(下意識について)

今回は無意識の中でも、下意識について書いてみようと思います。

下意識は、精神分析学の用語であり、無意識と意識のある側面を説明するものです。
この言葉を知ることで、自分自身の意識をより構造的に理解できるようになるかと思います。
また、今後の投稿にもこの言葉を出していくかと思います。

下意識とは

下意識とは、我々が直接アクセスしたり認識することのできないものの、
我々の思考、感情、行動に大きな影響を与える精神の層を指します。
(ここでの精神、とは意識と無意識の総体のこと)

下意識という考え方

下意識は、
我々の精神すべてが、意識的なレベルで常にアクティブまたはアクセス可能ではないという考えに基づいています。
つまり、無意識の存在がベースとなっています。

一部の思考、記憶、欲求、動機は、意識のメモリ上に存在しうるはずですが、潜在的な思考、記憶、欲求、動機も精神領域に存在すると考えられています。
これらの下意識が行っているであろう処理は、我々の行動、感情、反応に影響を与えていると思われますが、我々がそこに気づくことはありません。
PCでいう、バックグラウンド処理を行っているのがこの部分かと思います。

下意識の特徴

下意識の特徴について記載します。

アクセスすることはできるのか

下意識は、意識的な思考や反射によってアクセス可能です。
完全に意識から隠れているわけではありませんが、
我々が積極的にそれに注意を向けない限り、我々の意識の認識の外にあります。

その影響

下意識が処理する思考や感情は、我々の行動、選択、気分に大きな影響を与える可能性があります。
また、それらは当人が認識しないうちに我々の信念、欲求、恐怖、動機を形作ることが可能です。

抑圧された思考、感情を処理するのか

下意識が処理する思考や感情は部分的に抑圧されているか、
意識から追いやられてしまったものである可能性があります。
意識にとってあまりに不快または受け入れがたいとみなされる思考、記憶、欲求が意識に拒まれ下意識に処理されることになります。
特に意識していないのにストレスがたまる、というのはここのバックグラウンド処理が重すぎてOSが固まってしまうようなものかと思います。

例えば、解決できない問題を抱えており、答えが出せないことも分かっているのに気が重い、というのは
意識では解決する必要がない問題だということが理解できたとしても下意識が問題を解決しようと勝手にバックグラウンド処理をしてしまい、意識のずれにより精神に不調をきたしているということでしょう。

ただ、下意識が処理する思考や感情すべてが抑圧されたものというわけではないと思います。

下意識による現象

下意識の内容は、象徴的なイメージやシンボルを通して現れることがあります。

例えば、夢は下意識の内容が象徴的に表れる場として知られています。
夢の中に登場するシンボルやイメージは、直感的で非論理的なものが多いですが、個人の無意識の願望や葛藤を反映していると考えられています。

また、神話や民俗伝承、芸術作品などにも、無意識の象徴性が現れます。
普遍的なシンボルやイメージが繰り返し登場するのは、それらが人間の根源的な無意識のコンテンツに触れているからだと考えられています。
集合的無意識についての投稿も後日行いたいと思います。

精神分析学では、
特にこの無意識の象徴性に着目し、個人の精神状態を理解する上で重要な役割を果たすと考えています。
フロイトやユングなどの精神分析学者は、夢や神話、芸術作品などに現れる象徴を解釈することで、無意識の動機や葛藤を明らかにしようとしました。

下意識の表出の研究は、我々のまだわからない無意識が行う処理をうかがいみる窓を提供し、自己理解や精神の回復、創造性の発揮などにつながっていくでしょう。

動機の根源

下意識は、我々の動機と欲求の源です。
我々の基本的な欲求、衝動、願望を保持する場所で、
我々の行動と選択に影響を及ぼしています。

下意識の分析

下意識を分析することは、精神活動の複雑さを理解することと、
我々の行動、感情、動機をより深く理解することに役立つでしょう。

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