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延藤 直也
2022年6月21日 20:34
蒸れて臭う靴、汗でじんわり湿ったシャツ、他人の傘が当たって濡れる満員電車、半日かけても乾かない洗濯物、シャワーを浴びてもまたベタつく肌、梅雨。雨に降られても堂々咲く紫陽花、いつもより並んでいないラーメン屋、家に籠って浸る読書の時間、肩は濡らしても荷物は濡らさず玄関前に立つ配達員さん、梅雨。どっちも梅雨。
2022年6月20日 12:50
コップの中では、ヒトとヒトとが競い争いコップの外に追い出し合う。容量が決まっているコップからヒトは溢れていく。学のないヒト、使えないヒト、就職できないヒト、売れないヒト、頑張れないヒト、話せないヒト、お金のないヒト、ないヒトはコップの淵の方に追いやられる。ヒトはコップから溢れないよう必死になって絶望の淵にしがみつく。手を挙げられず、声を上げられず、やがて力尽きる。力尽きて絶望の淵から手が離れ、コッ
2022年6月19日 09:09
日曜の朝休みの日の朝小鳥の鳴き声が聴こえる朝シーツが気持ち良く干される朝窓から微風がそっと入ってくる朝アスファルトの濡れた匂いが残る朝梅雨前線の隙間を縫って晴れ間が顔を出す朝光と音と香がいっぺんに身体の中に入り混じる朝
2022年6月18日 19:54
人は間違える人が間違えたとき人は人を見る間違えたことではなく間違えた人として見る人は成功する人が成功したとき人は人を見る成功したことではなく成功した人として見る間違えたことも成功したこともそのまま人格になっていくたった一度であっても
2022年6月17日 08:46
いつからか、好きではないことを好きと言えるようになった。楽しくないことも楽しいことと、面白くないことも面白いことと、やりくないこともやりたいこと、と言えるようになった。ちょっと大人になれたと思った。同じくして、辛いことを辛くないと、悲しいことを悲しくないと、痛いことを痛くないと、言えるようになった。随分大人になれたと思った。いつのまにか、好きなことを好きではないと言うようになった。
2022年6月16日 09:01
都会の喧騒から逃れたくて現実から少しでも目を逸らしたくて人ではない何かの温度に触れたくて行き着いた先は人で溢れる自分を大切にしたくて自分と向き合いたくて自分の時間を過ごしたくて出たはずなのに人がいる人とぶつかりたくなくて人を嫌いになりたくなくて人に踏み込まれたくなくて逃げたはずが人と交わっている逃げても避けても隠れてもどこに行っても人自分以外の人も同じように
2022年6月15日 10:44
今ある仕事は他人に求められる社会の役に立つ需要があるから仕事になる今ある仕事に自分を当て嵌め他人に合わせて社会を支えるふりをする今この瞬間には他人に求められていない社会の役に立たない需要がないかもしれない今この瞬間ではないいつかどこかだれかの心に遺るものかもしれない自分をもう少し信じられたらな
2022年6月6日 10:22
自分のことより他人のことに目が向くようになったのはいつからだろう、自分が何をしたいかよりも他人は何をしているのかが気になったのはいつからだろう、自分の意思より他人の意思に従うようになったのはいつからだろう、自分の好きなことより他人の好きなことを好きと言うようになったのはいつからだろう、自分のために生きる人生が他人のために生きるようになったのはいつからだろう、自分と他人の境目がわからなくなったのはい
2022年6月5日 11:33
銭湯のお湯は少し熱いし、水風呂は少し冷たい。平日の一日は少し長いし、休日の一日は少し短い。牛丼の並盛は少し少ないし、牛丼の大盛は少し多い。初夏の屋外は少し暑いし、コンビニの店内は少し寒い。東京は人が少し多いし、東京以外は人が少し少ない。上司は少し厳しく、部下は少し緩い。ネットは少し淋しいし、現実は少し辛い。自分のことは少し悲観的で、他人のことは少し楽観的だ。やりたいことはできないのに、やらないとい
2022年6月4日 11:17
ここはラーメン屋のカウンター入り口で食券を買い店員さんに渡す案内された席に座る出された水を飲む入ってきた時から付けたままのイヤホンでYouTubeを見ながら出されたラーメンを食す口を拭いてスッと立ち上がって店を出るそんな隣の席のお客さんを見ながらわざといただきますとごちそうさまを口に出す
2022年6月3日 19:58
珍しく夜にラーメンを食べよう。というより近くに寄れるお店がそこしかないから。まあ入ってみる。食券を買う。(おいしいラーメン屋っぽい)女性店員さんに食券を渡す。席に案内される。水はセルフなのかと思い席を立つ。すると「お水、、、」と。女性店員さんが持ってきてくれたみたいだった。(店員さんもきっとコミュ障なんだな)席に戻る。女性店員さんが食券をカウンターに
2022年6月2日 09:05
寝れればなんでもいいと思ってた床に就くといつもと首の高さが違う左肩の痛みといっしょに起きる自分にあったものを使おうまたひとつ自分を知るこの痛みも寝れば治るのだけど
2022年6月1日 07:19
大学へ行け。脱毛しろ。痩せろ。就職しろ。結婚しろ。子どもを産め。保険に入れ。親を介護しろ。個性、多様性、自分らしさ、なんてことは幻想で、電車内に隙間無く貼り付けられた広告たちはお節介で躾がましく口うるさく言う。はみ出るな。普通であれ。皆と同じであれ。電車と同じようにレールの上を走れ。電車は今日も決められた時間に決められたレールの上のみを走っていく。
2022年5月31日 09:58
人は誰でも一度は間違える間違えない人はいない誰でも間違いながら生きていくぼくもきみも間違える親も先生も上司も友達も間違える間違いの大小と間違えた原因は様々あるけど間違える知っている知っているはずなのに自分以外の誰かが間違えた途端間違えたことがないかのように振る舞う自論を展開し意見を主張し善悪を議論しそして人格を否定する間違っているいつのま