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マーク・ワトニーのセルフマネジメント。

映画『オデッセイ』を観ました。まずは、オープニング概要をお話しします。

NASA(アメリカ航空宇宙局)の6人のクルーが、火星探索のミッションに就いています。宇宙服に包まれたクルーたちは、真っ暗で、激しい砂嵐の中、基地から宇宙船ロケットに向かい、火星脱出を試みようとしています。突然、何か基地のアンテナのようなものの破片が、暴風にあおられて飛んできました。

避けることのできなかった、マット・デイモン演じるマーク・ワトニーに直撃し、一緒に飛ばされてしまいます。船長は、マーク・ワトニー助けに行こうとします。しかし、コンピュータからの報告によると、マーク・ワトニーの宇宙服は損傷し、通信が途絶えた状態。損傷した場所から空気が奪われ、死亡したとコンピューターも、他のクルーも、判断を下します。苦渋の決断をして、火星を離れ、地球に帰還する宇宙旅行の旅に出ました。

一方、砂嵐が収まった火星。マーク・ワトニーは生きていました。なんとか基地に戻り、傷ついた体の手当てをして、現実と向き合いながら、記録コンピューターの個人用の日誌画面に語り掛けます。

「僕は、マーク・ワトニー。
 宇宙飛行士だ」

「生き残れなかった時のために、
 この日誌を残す。」

「今は、06:53、火星日19日。
 そして、僕は生きている。
 どう見てもね(苦笑)。」

「でも、驚くだろうな、
 クルーやNASAや、
 全世界は。だから一言。」

「びっくりした? (苦笑)」

怪我をした体、孤独感、不安感、
焦燥感、虚無感、絶望感を抱えながら、
精いっぱい “おどけて” 見せています。
しかし、その表情は曇っています。

「僕は、死ななかった。
 どうやら、通信用アンテナの
 この部分(とがった棒状の先の部分)
 が壊れ、宇宙服を貫き、
 僕の体に穴を開けたらしい、

 でも、アンテナと血液が、
 服の裂け目を密閉した。
 おかげで助かったが、
 皆は僕が死んだと。。。

 NASAとの交信手段はないし、
 仮にあっても、次の有人機が
 来るのは4年後。
 ハブ(住居施設)には
 31日の滞在用。
 (31日分の食料など)
 酸素供給器か、水再生器が
 壊れたら僕は死ぬ。

 ハブ(住居施設)に
 穴が開けば内に向け破裂。
 そんな事態が起きなくても、
 最後は食料が尽きる。

 だから、

 そう・・・

 そうなんだ・・・・・・。」

冷静に現状把握し、分析し、先を見据えれば見据えるほど、どうしようもない厳しい現実と直面してしまうのです。悲観的になってしまう自分がそこにいることに気づき、自分で自分に勇気づけしようと、少しおどけて見せた マーク・ワトニー。精一杯、自分に勇気づけし、自分自身で自分を鼓舞しようとする『セルフマネジメント』を実践する姿。

「セルフマネジメント」

 ・・・「自己管理」もしくは「自律」と
  も訳される。体調管理や作業の進行
  などを進めるために、自分自身を
  適切に抑制・管理すること。

「自律」とは
 ・・・他からの支配や助力を受けず、
  自分の行動を自分の立てた規律に
  従って正しく規制すること。

マーク・ワトニーのような状況に陥ると、普通は、「見捨てられた」と、現状を他責に解釈し、落ち込んで、自暴自棄になるものだと思います。しかし、マーク・ワトニーは、違いました。現実と真っ正面から向き合い、受け止めます。厳しい現実に直面し、逃げ出したくなる自分の心とも向き合い、とにかく前に進もうと覚悟を決めるのです。その際の覚悟の一言。

「ここで死ねるもんか!」

そう言って、先ずは「植物学者」である自身の強みを活かして、食料の生産に取り組むのです。生き延びて、生き延びれば、きっと助かると信じて。失敗を恐れずに、前に進む、上手くいかないことがあっても、自分を信じてあきらめない、そんなマーク・ワトニーの姿。その言動を推進するために、鼻歌混じりで踊りながら、危機すらも「愉しむ」姿。

「楽しむ」とは 
  与えられたこと(物理的に)
  に対して楽しく過ごすこと。

「愉しむ」とは 
  自分自身の気持ち、思いから
  感じ生まれる楽しい状態のこと。
  自分の気持ち、考え方一つで
  どうにでも変わる。

危機を自らの自己成長の機会と捉え、問題解決力を発揮する原動力に変えることが「セルフマネジメント」の一つかもしれないと思います。

物事すべては、自分自身の受け止め方次第だと思うのです。この単純な真理を認識し、実践し、メンタルヘルス(心の健康)を保とうとする、メンタルヘルス・マネジメントが、とても大切だと感じます。

「前を向き続ける」

「走り続ける」
「チャレンジし続ける」
ために、
自分自身を自分自身で鼓舞する
「セルフマネジメント」。

まだまだ「セルフマネジメント」が出来ていない自分自身と向き合い、今回、映画『オデッセイ』のマーク・ワトニーの姿を見て、内省し、また一つ、学ぶことができました。と同時に、『覚悟』という言葉が心に染み入り、私の『覚悟』は、本物だろうか、弱まっていないだろうか、と考え、改めて、『覚悟』を決めて、走り続けていくことを心に決めることができました。

それは、マーク・ワトニーの「セルフマネジメント」力が原動力となり、私に伝播し、「覚悟」と、前に進む「勇気」をもたらしてくれたからなのです。

地球へ帰還したマーク・ワトニーは、未来のNASA宇宙飛行士たちを前に、次のようなコメントで示唆しています。

「(前略)

 受け入れるのか、
 闘うのか、そこが肝心だ。

 まず始めるんだ。

 問題を一つ解決したら、
 次の問題に取り組む。

 そうして解決していけば、
 帰れる。

 以上だ。
 何か質問は?」

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