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『天冥の標〈1〉―メニー・メニー・シープ〈下〉』小川一水（著）
謎の疫病の感染源は、出自不明の怪物イサリだった。太古から伝わる抗ウイルス薬で感染を食い止めたカドムだったが、臨時総督府にイサリを奪われてしまう。一方、首都オリゲネスの議員エランカもまた、ユレイン三世の圧政に疑問を抱いていた。彼女は自由人の集団《恋人たち》と知りあうが、ユレイン三世はその大規模な弾圧を開始する。新天地を求めて航海に出た《海の一統》のアクリラは、驚愕すべき光景を目にするが……
革命勃発の巻。
読了後、「イヤSFやんけ！」と言ってしまった。作者の思惑通りに。セナーセーの反乱あたりから、雲行きが怪しいと感じていたが、上巻で出てきた愛嬌ある人々が次々と死んでゆき、ついには主人公達まで死んで心底吃驚です。残るはヒロイン達ばかり。
さらに、ラストに明かされる移民船の勢力郡。救世群（咀嚼者）に対する医師団、宇宙軍、恋人、亡霊（ダダー）、石工、議会。疑問は膨れ上がる一方。
果たして移民船では、どのような社会が構築されていたのか？
何故対立しているのか？
シェパード号の事故とは何だったのか？
ドロテアに何が起こったのか？
メニー・メニー・シープは本当にハーブCなのか？
（石工は原生生物だと思ってたけど、化石燃料が無いということは植物すら居ない星ということなので、原生生物なんて居ないのだろう。）
その他伏線も山盛り残っている。
外の陸地の堀は何のため？
イサリがカドムに渡していた金色の鍵は？
地球からの救援とは？（音信不通だから？）
カドム、アクリラは生きているのか？（少年漫画なら生きてる）
羊飼いとは？
キャプテンが居なくなったけどシェパード号の操作どうするの？
クソッ、下巻もプロローグじゃねーか！
ああ、気になって仕方がない！！ 続きがイヤSFでも全部読むよ！
（作者の思惑通り）
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