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[詩集]のをこえ


無題

会話というのは見えなくて、
風の様に過ぎていって、
それでも面白くて、
もっといろいろ話したくて、

言葉は凧みたいに浮かんでいくから、
糸を手繰り寄せて、
またひとつ語彙が増えて、
だからもっと話したくて、

ちいさな機械のなかで
おおきな繁茂のなかで
違ってもいい
何から話そう

ちいさな機械のなかで
おおきな繁茂のなかで
違ってもいい
何から話そう

前回の詩集から2ヶ月近くになりましたが、
お久しぶりの詩集 第5弾になります!!

今回は「春」と「朝」に纏わる詞や文が多いです。
また、暗めの表現もいくつかありますが、
気に入っていただけるとうれしいです。

それでは。



いつもの朝

ただ、いつも
変わらない物がある
朝の匂い いびきたち
ふとした笑顔 話した憂い

人の居ない街角に
辿った言の葉
また 辿って


そんな日々は続く
雨の日も曇る日でも
そんな日々にうなずく様に
揺れる草むらや

トースト1つ食べながら
さっきまで見た夢に意味はあるのか?
とか思ったりしている
今日がまた続いていく


ただ、いつも
変わらない物がある
夢から覚めても集まる嘘とか

人の居ない街角で
得た言の葉も
夢だったりして


君は蜃気楼みたいなの
心地よい夢を 刹那な愛を
魅せてくれて 朝になれば 
束の間の楽園だったと..



駱駝らくだと共に旅人たち
映画のなか 行き交ってる
そんなショーウィンドウ見つめて
季節外れの風が吹いて


渦巻く空 鱗雲は群れ
街は衣替えの頃で
僕は、過ぎゆく季節の服の儘
怠けぐせの日々よ


君は蜃気楼みたいなの
心地よい夢を 刹那な愛を
魅せているの 緑の薫る
草原で踊ってみたいの


君は蜃気楼みたいなの
心地よい感情 刹那の恋を
魅せてくれて 朝になれば
楽園は 遠い夢になる..



夜と朝の繰り返し
僕は何を想うだろう

夜と朝の繰り返し
人は何を想うだろう


また幻を間近に
僕らは見てしまうのか

また幻を間近に
僕らは見てしまうのか


しまうのかな..

火花


火花が 火花が あゝ
散って 霞んでいく

火花が 火花が また
散って 見えなくなる様


忘れたふりして踊っても
忘れたふりして踊っても

憶えている遠い日の
影や暗がりの方


忘れたふりして舞っている
忘れたふりして待っている

憶えを何処か飛ばしても
やがては戻ってくるのです。


そんな風 いつもそんな様
疲れた細胞 抱えて

重い帰り道 
人の前ではそれは明るく話しているけど


散って 霞んでいく 火花に
しばし見とれていると

ちょっと暗い表情したくなる
涙が溢れぬ程度に 程度に



忘れたふりして舞っている
忘れたふりして待っている

ほんとに忘れてみたいけど
ほんとに忘れてみたいけど


そんな気だけ 疲れた細胞
帰路に抱えて辿ってく

鏡のなかでだけ 見せぬ顔と
独りだから言える言葉を


遊ぶように繰りかえす
独り寂しく繰りかえす

見とれている 火花の束も
尽きそうです なんて


ああ


愛や望みに花束を贈る
ならば自分はどうだろう

影や暗がりも 心地よくて
単純じゃない 心のなか


火花が 火花が あゝ
散って 霞んでいく

火花が 火花が また
散って 見えなくなる様


アネモネ


砂場は極端に細かったり
太かったりする線で表して、
昨日ほどに遠かったり、
近かったりするみたいです。

海辺は極端に鮮やかだったり、
色褪せていたり、
今日がまるで長かったのに、
明日ほど一瞬だったり、


紅色の春がすぐそこまで
来ているらしい来ているらしい

実のところ心の内
青くありたい青くありたい


二進法のなかをさまよう言葉たち
鉛筆で紙に起こしてみたいよ

外にはアネモネの蕾がある
歓ぶ様に揺れている

クルーズ


雨の日の片隅の余白に日溜まりを
日照りの揺れる白い面 魚を泳がそう

雪の日の片隅の余白に日溜まりを
いつも見てたいのです  葉を浮かばせたいのです


僕は深々の憂いと
日々の微細をクルージングしてる

炊き上がった歓びが
其処に咲いていないかと

僕は細心に
世界を張り巡らし物を得る鳥の様に

其処に咲いていないかと
クルージングしてる。

tour.


世界は果てが無さ過ぎて
実感が沸かないな
なので私の家の屋根
ツバメの巣が出来ている とか

身近なことを思い出す
身近なこと
を揺らす
窓辺から見る深々と
雪が積もって杞憂きゆうする


どうにも此処は絵画の冬
温もりを拭う獣たち
どうでも此処は絵画の冬
モーニングセットまだらしい

夜の脳内 ツアーする
ろうそくを1つ点けながら
異界を訪れているみたい
ただ眩しい気もちにさせて


幻からはじまって
仮初めの波際で
月日が伸びてかずらになるのを
そっと待っていた

朝になれば また
ツバメが旅の弧を描く
その線をながめた彼らが
駱駝のふりをするだろう

薔薇

夜を終えて
朝の日とともに
今、サクラが見えた様な
焦燥から早とちりしたのかな、

ブルーな日常も今に薔薇色になるらしい、
きっとね

夜を終えて
身近なところから春を見てみたいかな
テレビのなかで開花予想の話が出ていたり、
そういうところから初めてみたい

一言ずつ、一言ずつ
春に合わせていきたい。

一言ずつ、一言ずつ
春に合わせていきたい。

重ね着もやがて減っていくでしょう。
乾いた季節を過ぎていくでしょう。

一言ずつ、一言ずつ
春に合わせていきたい。

一言ずつ、一言ずつ
春に合わせていきたい

夜を終えて
朝の日とともに
薔薇の花を見ていた

同じ春を待っている。
同じ春を待っている。

春の片鱗


寝入りばなの夜から夢の像が増えてく
山嶺を雲が食べれば
つぎは朝が夢を食べるの

夢のなかで君は春の片鱗を見せた
手を振ったら 春は朝になる
君も朝になる

そして

春の輪郭 街にすこしずつ
散らばっているはずなのです。
蝶々の羽ばたく後に
独特の風の重なり

春の輪郭 冬にすこしずつ
目に見えているはずなのです。
君を夢に見た後に
青色の霧雨を待つのです


異形の織りなす夜に、
熱に溢れている月や、
仮初めは積もりゆくけど
その内来るでしょう朝の光に


長閑のどかに出る言葉に意味を持っては
外に出るのよ

閲覧ありがとうございます。
以下からこれまでに投稿した詩集や
その他のシリーズも見れますので
気になっていただけたらぜひチェックしてみてください!!

STARTAR KIT というオススメの投稿を纏めたマガジンもありますのでこちらもぜひ!





・・

遠い国も幕開けは
空気の澄んだ朝
シンプルな街のつた
日差へ伸びる

いつの国も幕開けは
空気の澄んだ朝
カラクリな日々へ蔦
朝に伸びる


銀色のCosmic
くせのある球を回す
冬はあの絵の理想郷
駱駝風味ふうみの猫と

銀色のCosmic
くせを込め球回る
冬は素早く理想郷
笑いを含めた旅を


雨ふるキャラバン
く光の渦がまた踊り
緩やかに隅々に灯り

やがて此処でも明く光
渦はまた歓喜
人人ひとひとは夜明けに集い


絵になる


ロマンの咲いた世界
風に沸いた世代
水を含んだ自分
振り返った時代、歌にする旅を


歌にする旅を

また駱駝風味の猫と

歌にする旅を


・・


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