石毛 麻里子/Lindo-tomaco,Farm
「体は食べ物でできてる」…体調を改善し、健康を作る野菜を!
■プロフィール
曽祖父が開墾した農家の4代目として千葉県銚子市に生まれる。
幼稚園の頃から得意だった水泳を活かして、高校卒業後はスポーツジムでインストラクターとして働きながら、20歳ごろから両親について農業を手伝い始める。
23歳で同じジムで働く夫と結婚後、不妊治療を始めたが、婦人科系の病気を相次いで経験。マクロビオティックに出会って食生活を改善した結果、体調が良くなったことから、食に関する勉強を始め、野菜ソムリエや食生活アドバイザーなどの資格を取得。
2020年からは週末ランチ限定の農家カフェの間借り営業を開始(2022年3月末に閉店)。それをきっかけに、父と夫を中心に、年間50種類以上の野菜を栽培。
2022年には法人化を果たし、秋までに新しい農家レストランをオープン予定。日本野菜協会認定 野菜ソムリエプロ、食生活アドバイザー3級、スーパーフードアドバイザー、食育ソムリエなどの資格を取得。
■農業を職業にした理由
高校卒業後はスポーツジムで働きながら、家業の農業を手伝っていたが、近隣で作られた野菜と比べてみて初めて、父親がこだわって作った野菜の美味しさを実感。家業を継がなければ、この美味しい野菜が食べられなくなってしまうという焦りから就農を決意する。
「父が作った野菜と他の生産者の野菜を差別化したい」と考えて、直売所やマルシェなどに販路を拡大。結婚後は、子宝に恵まれず不妊治療を始めるなか、9個の子宮筋腫が見つかって、摘出手術を受ける。
1年後に筋腫が再発してからも、卵巣嚢腫や子宮内膜症などを相次いで経験。そこで、食生活を見直そうとマクロビオティックの料理教室に通うようになり、お菓子やカップラーメン、コンビニ飯が多かった食事をやめた結果、見違えるように体調が改善したことから、「自分の体は食べ物でできている」と実感するようになる。
不調を抱える多くの人に健康になってもらいたいと猛勉強し、野菜ソムリエなどの資格を次々と取得。自分らしい農業のあり方を目指して、2020年からは農家カフェに挑戦中だ。
■農業の魅力とは
小さな頃から自分の両親が作る野菜が大好きでしたから、農協に出荷するとこの美味しい野菜の生産者かわからなくなってしまうのが悔しくて、就農直後からマルシェや直売所に出して直売するようになりました。
ウチの野菜を食べたお客さんから「一度味わったら他は食べられなくなる」と喜んでいただくのが何よりも嬉しいです。「農家なんて絶対無理」と拒否していた夫も、結婚後は父について栽培を学び、今ではトマトをメインに作っています。
一方、私は自分にしかできない農業として、生産者と消費者をつなぐ架け橋を目指しています。2020年に始めた前身のカフェは既存のバーを昼間だけ間借りした形でしたが、農家がやっていることを前面に打ち出すため、自宅の敷地内に「お野菜クリニックとまりこ食堂」をオープンします。
野菜のプロだからできる、体を内側から元気にするための季節に合わせた調理法や、体調に合わせたレシピを紹介するクリニックのような農家レストランを目指しています。
■今後の展望
2022年秋には、自宅の敷地内に「お野菜クリニックとまりこ食堂」を開店します。
婦人科系の病気の治療を続けていた20代に、食生活を見直してマクロビオティックの料理教室に通い、野菜本来の味を最大限に活かした料理を取り入れた結果、顔中のニキビが消えて、ボロボロだった肌が綺麗になり、風邪をひきやすく便秘がちだった体調が改善されました。
生理痛や冷えなど、私と同じように体の不調を抱えているお客さまにも、食事によって体を正しい方向へ導くクリニックのようなレストランを目指しています。
日本には四季がありますから、季節によって、体が求めるものを中心に、食べ方や味付けの方法を微妙に変え、その時期の体調に合ったご飯を提供します。
レストランのウッドデッキの工事には、クラウドファンディングで資金を募りました。このウッドデッキは、食堂と畑をつなぐ特別な場所です。今の目標は、まずレストランを軌道に乗せることです。
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