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追悼録~私を「お母ちゃん」と呼んでくれた人~
初めて会ったとき、彼は眉間にしわを寄せていらだっていた。
思い通りにいかない身体に、自分の話を聞いてくれない周囲に、そして
これからどうなるのかわからない不安に。
ときはコロナ禍まっただなか。
介護施設はどこも厳しい面会制限があった。
何とか面会の予約を取って話を聞きに行っても、ビニールカーテン越しに
制限時間はきっかり15分。
これからご本人がどうしたいのか?そのために私ができることは何か。
追悼録~世界で一番きれいなのは~
「世界で一番きれいなのは?」
「わたし~」
二番の名前は、日々変わったけれど、一番は必ず「わたし」
「わたしってきれいでしょ?」が口癖の、明るく、ガッツがあって、言いたいことをはっきり言う、田舎のしがらみとは無縁の大伯母でした。
あの時代、女性で大学まで出て、パリに絵の勉強に行って、やりたいことはやるという性格。
享年89歳。大往生だったと思います。
大伯母は、兄弟の中で一人故郷を離れ、横浜
追悼録 ~「さみしい」と言った人~
結局亡くなられるまでに、片手で数えられるくらいしか
会うことができなかった。
どんな人生を送ってきたんだろう。何を望んでいたんだろう。
何が好きで何が嫌いだったんだろう。
いまでもわからないことだらけだ。
初めて会ったのは、入院されている病院の相談室。ある日救急搬送され、そのままどんどん認知症が進んでしまった。家族もなく、唯一関わってくれたご兄弟も高齢で、入院費の支払いもできず転院先を見つけら
事務所移転のお知らせ
このたび、事務所を下記住所に移転いたしました。
<新事務所>
〒251-0054 藤沢市朝日町15番地の2
電話番号 0466-29-1155
※電話番号は変わりません。
ゆっくりとお話しいただける、居心地のよい場所にしていければと思っております。
より一層皆様のお役に立てるよう、精進してまいりますので、
今後ともどうぞよろしくお願いします。
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引き継ぎノート部活動報告♯6オンラインセッション「知っておきたい老後のお金と法律のこと」
11月13日(土)
引き継ぎノート部オンラインセッション「知っておきたい老後のお金と法律のこと」を開催しました。今回は4名の方が参加してくださり、老後のお金と法律について学びました。
まずは、老後に起こりうるお金のトラブル YESNOクイズ。
「父名義の家を売ることができると思いますか?」
「(この状況で)『私』の主張が法律的に正しいと思いますか?」
感情的に正しいと思うことと、法律的な正しさ
お引越し~40年住んだ家を引き払うということ~
「家に帰りたい。」
一年前、彼はいつもそう言っていた。急に体調がわるくなって、大事に手入れをしながら暮らしてきた家をそのままに、それこそ、着のみ着のままで離れることになってしまったのだから無理もない。
自宅での一人暮らしは無理だと周囲に判断され、彼自身の納得のないままにあれよあれよと介護施設で生活することになった。わたしが初めて彼に出会って財産管理や身の回りのいろいろなことをお手伝いするように
追悼録~死んだらゼロになりたい~
初めてお会いしたときには、彼はすでに余命2か月を宣告されており、ベッドから起き上がれない状態だった。
「死ぬまで自宅で一人暮らしを続けたい」というご本人の強い意志のもと、ケアマネージャーさんをはじめ、在宅医の先生、看護師さん、薬剤師さん、ヘルパーさん、訪問入浴のスタッフさんなど、関わる皆さんがそれぞれの役割で彼の生活を支えていた。
そのとき一番困っていたのは、お金の管理や支払いをする人がいない
引き継ぎノート部活動報告「映画とおしゃべりの会」~離れた場所に暮らす親との今後について~
8月7日(土)の夜、引き継ぎノート部の4回目となるオンラインイベント「映画とおしゃべりの会」を開催し、参加してくださった皆様と一緒に、8名でおしゃべりしました。
引き継ぎノート部とは、親子の「引き継ぎ」について、お互いの経験や知識をシェアし、生かし合う場です。
いろんなことを、親が元気なうちに話し合っておきましょうと常々言われるけれど、じゃあどうやって話を切り出せばいい?具体的には、どうすれば、
司法書士が「引き継ぎノート部」を始めた理由
引き継ぎノート部、始めました。このたび、親子の引き継ぎを考える「引き継ぎノート部」という大人の部活をはじめました。部長はワタクシ司法書士の西沢優美と、ライターであり家族介護のキーパーソンでもある島影真奈美さん。
今回は、なぜこの活動を始めることになったのか、その思いをお話ししたいと思います。
私は、これまで相続や介護を巡って起こるお金のトラブルについてのご相談をたくさん受けてきました。
「遺
遺言のススメ~「お世話した人が損するってことですね・・・」と言わない未来のために~
「結局お世話した人が損するってことですね」
そう言って彼女はうつむきました。
最期のお見送りまで、何年もお母さんの介護をしてきた方でした。そのお母さんの相続について、ご相談を受けたときの一言。とても残念で、印象に残っている言葉です。
お母さんのために、仕事を休まなければならないこともあったし、プライベートを犠牲にすることもありました。お見送りのときには、さみしい気持ちとともに、「やりきった」
高齢のご両親が「詐欺もどき」の被害を受けないために。
高齢者を狙った詐欺が問題になっているのは、周知の事実ですが、もっと深刻なのは「詐欺もどき」な営業販売だということをご存じでしょうか?
わたしは、たくさんの高齢者の方々とお話をするなかで、その深刻さを日々実感しています。特におひとり暮らし、あるいは老夫婦だけでお住まいの方が被害を受けるケースが多くあります。あなたのご両親も他人ごとではないかもしれません。
たとえば・・・
相続税の対象にならない
相続登記義務化ついにすすむか?!
所有者不明の土地が問題となっています。
平成28年度の国都交通省の調査によると、全体の20%の土地が登記簿だけでは、所有者不明の状態。そのなかの66%が相続登記の未了だったとのこと。
土地の所有者がわからない結果、東日本大震災の復興事業が進まない、危険な空き家の取り壊しができない、公共事業や開発事業が進まない、農地の有効利用ができないなどなど・・・たくさんの社会問題が起こってしまいます。
問
死後の世界のエトセトラ
「死んだらどうなると思う?」
小学2年生の息子に、急に聞かれました。
「死んだら魂が残って、また地球に生まれ変わると思うんだけど、
地球が爆発してなくなったら、人間はみんな死んで、
そしてちきゅうもなくなって・・・そしてどうなっちゃうんだろう?」
息子の表情は真剣そのもの。
私もとっさにこたえることができず、一緒に考え込んでしまいました。
誰にもわからない死後の世界。
ほんとに生まれ変
「要らない土地」を巡る相続トラブル
仕事柄、遺産相続トラブルを拝見することはよくあります。
そのなかでも、実は少なくないのが「要らない土地」を引き継ぎたくないともめてしまうケースです。
先祖代々受け継いだ農地や山林。
開発されるという情報で購入してしまった原野。
全然行かない別荘地・・・。
不動産は、大きな財産ですが、
利用価値がなければ逆に大きな負担になることも。
固定資産税や草刈りなどのメンテナンス費用
別荘地であれば管