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超初心者さんのための小説講座(3)〜ストーリーを終わらせるには

小説を書いたことがない人、または超初心者さん向けの小説講座。

3回目は「ストーリーを終わらせるには」です。

前回はこちら。↓


短編のストーリー

さて、前回はストーリーのつくり方を説明しました。

ストーリーとは「問題を解決する過程」であり、具体的には以下の4点を考えると話が作れます。

  1. 主人公は誰か

  2. どんな問題が起こるか

  3. どう解決するか

  4. どうやっておわるか


前回でも見たように、話の基本形は「問題が起こり→解決する」です。

ですが、短編の場合はもうちょっとゆるめに、

  • 何かが起こり → オチがつく

くらいで考えるといいでしょう。

ことさら問題が起きなくても、何かの出来事が起こって、それにオチがつけば短編は成立します。


ところでオチとは何でしょうか?

以下からオチについて見ていきましょう。


オチとは何か

結論から言うと、オチとは

  • 意外性と納得性のあるおわり方

のことです。


意外性とは「驚き」のことで、納得性とは「腑に落ちた感覚」のことを言います。

セリフで言うと、

  • 意外性  「え!?」

  • 納得性  「なるほど!」

ですね。

オチ=意外性+納得性

これを一言にすれば、

「え!? な、なるほど、そういうことか!」

という反応が出るのが「オチ」ということになります。


ちょっとわかりにくいと思うので、もう少し説明しましょう。


話を終わらせるには

短編でも長編でも、話を終わらせるのに必要なものがあります。

それは「驚き」です。

小説を読み終えて、「え、これで終わり? なんだか盛り上がらなかったなあ…」と思うことがありますよね。

そういった小説には驚きが足りません。
(それが作者の意図どおりの場合もありますが)

最後に驚きがないと、話に「盛り上がり感」が出ないのです。


とは言え、驚かすだけなら何とでもできるのもわかると思います。

たとえば、高校生の恋愛話だったのに、最後に隕石が落ちてきて人類が滅亡すれば読者は驚きますよね。

ですが、こんなことが起こったら、読者は怒り出してしまうでしょう。

読者はただ驚きたいわけではないのです。


では、読者を満足させるには、どうすればいいでしょうか?

読者は「驚きたい」と思っているのと同時に、「納得したい」「わかりたい」「知りたい」と思っています。

つまり、話の真実を知りたいのですね。

物語の裏に流れていた理屈や理由、原因をわかりたいのです。


ですから、話を終わらせるには、読者の「驚きたい」という欲望と、「納得したい」という欲望を同時に満たす必要があります。

そのためにあるのがオチです。

オチでその2つを満たしてあげるのですね。

最後に「納得性のある驚き」を提供できると、話に「終わった感」が出ます。

すると、読者は満足感とともに小説を読み終えることができるのです。


今回はここまでにしておきましょう。

話を終わらせるには「納得性のある驚き」、つまりセリフで言えば「え!?  なるほど、そういうことか!」が必要だとわかればいいです。

これがわからないと、「書き始めたけど話が終わらない……」と悩むことになります。

そういったオチをどう作るかは次回に続きます。


今回のまとめ

超初心者さんのための小説講座「ストーリーを終わらせるには」でした。

  1. 短編は「何かが起こり → オチがつく」くらいで考える

  2. オチ = 意外性と納得性のあるおわり方

  3. 意外性 = おどろき  = 「え!?」

  4. 納得性 = 腑に落ちる = 「なるほど!」

  5. 読者は驚くと同時に納得したい

  6. 「え! な、なるほど、そういうことか!」を最後に起こす

長編ではわりとごまかせますが、短編ではオチで全体的な印象やクオリティが決まってしまいます。

だからこそ、短編には、長編とは違う難しさがあるわけです。

それではまたくまー。

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