超初心者さんのための小説講座(3)〜ストーリーを終わらせるには
小説を書いたことがない人、または超初心者さん向けの小説講座。
3回目は「ストーリーを終わらせるには」です。
前回はこちら。↓
短編のストーリー
さて、前回はストーリーのつくり方を説明しました。
ストーリーとは「問題を解決する過程」であり、具体的には以下の4点を考えると話が作れます。
主人公は誰か
どんな問題が起こるか
どう解決するか
どうやっておわるか
前回でも見たように、話の基本形は「問題が起こり→解決する」です。
ですが、短編の場合はもうちょっとゆるめに、
何かが起こり → オチがつく
くらいで考えるといいでしょう。
ことさら問題が起きなくても、何かの出来事が起こって、それにオチがつけば短編は成立します。
ところでオチとは何でしょうか?
以下からオチについて見ていきましょう。
オチとは何か
結論から言うと、オチとは
意外性と納得性のあるおわり方
のことです。
意外性とは「驚き」のことで、納得性とは「腑に落ちた感覚」のことを言います。
セリフで言うと、
意外性 = 「え!?」
納得性 = 「なるほど!」
ですね。
これを一言にすれば、
「え!? な、なるほど、そういうことか!」
という反応が出るのが「オチ」ということになります。
ちょっとわかりにくいと思うので、もう少し説明しましょう。
話を終わらせるには
短編でも長編でも、話を終わらせるのに必要なものがあります。
それは「驚き」です。
小説を読み終えて、「え、これで終わり? なんだか盛り上がらなかったなあ…」と思うことがありますよね。
そういった小説には驚きが足りません。
(それが作者の意図どおりの場合もありますが)
最後に驚きがないと、話に「盛り上がり感」が出ないのです。
とは言え、驚かすだけなら何とでもできるのもわかると思います。
たとえば、高校生の恋愛話だったのに、最後に隕石が落ちてきて人類が滅亡すれば読者は驚きますよね。
ですが、こんなことが起こったら、読者は怒り出してしまうでしょう。
読者はただ驚きたいわけではないのです。
では、読者を満足させるには、どうすればいいでしょうか?
読者は「驚きたい」と思っているのと同時に、「納得したい」「わかりたい」「知りたい」と思っています。
つまり、話の真実を知りたいのですね。
物語の裏に流れていた理屈や理由、原因をわかりたいのです。
ですから、話を終わらせるには、読者の「驚きたい」という欲望と、「納得したい」という欲望を同時に満たす必要があります。
そのためにあるのがオチです。
オチでその2つを満たしてあげるのですね。
最後に「納得性のある驚き」を提供できると、話に「終わった感」が出ます。
すると、読者は満足感とともに小説を読み終えることができるのです。
今回はここまでにしておきましょう。
話を終わらせるには「納得性のある驚き」、つまりセリフで言えば「え!? なるほど、そういうことか!」が必要だとわかればいいです。
これがわからないと、「書き始めたけど話が終わらない……」と悩むことになります。
そういったオチをどう作るかは次回に続きます。
今回のまとめ
超初心者さんのための小説講座「ストーリーを終わらせるには」でした。
短編は「何かが起こり → オチがつく」くらいで考える
オチ = 意外性と納得性のあるおわり方
意外性 = おどろき = 「え!?」
納得性 = 腑に落ちる = 「なるほど!」
読者は驚くと同時に納得したい
「え! な、なるほど、そういうことか!」を最後に起こす
長編ではわりとごまかせますが、短編ではオチで全体的な印象やクオリティが決まってしまいます。
だからこそ、短編には、長編とは違う難しさがあるわけです。
それではまたくまー。
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