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【最新版】肩こり、腰痛に悩む方必見!

今回は肩こり、腰痛についてお話をさせていただきます!
近年肩こり及び腰痛を訴える方が多くなっている傾向であります。

皆様も肩こりや腰痛に悩むことはないでしょうか🤔
肩こりや腰痛を放っておくと、やがて悪化し動きが制限されたり、痛みが増悪する可能性があります。
今回は肩こり、腰痛を改善すべく記事を書かせていただきました!最後まで記事の閲覧をよろしくお願いします🙇‍♂️

ある文献によると、インターネットで慢性痛の疫学について調査したことがあり、それによると、慢性痛を有する成人は全体の 22.5% であった。それを国民全体に推計してみると 2,315 万人となった。この調査でも痛みの部位は、1 位が腰で、2 位が肩であった。すなわち、どんな疫学調査でも腰痛と肩こりは男女ともに有する頻度が高く、国民を困らせている2大症状であるといえると述べている。

本稿では、主に腰痛と肩こりから考える慢性痛の病態と運動を中心とした保存療法についてお伝えします。

腰痛と肩こりからみた慢性痛の病態は何気なく使っている「痛み」であるが、国際疼痛学会(IASP)が出している定義がある。「実質的または潜在的な組織損傷を伴う、あるいはこのような損傷を表現する言葉を使って述べられる不快な感覚・情動体験」というものであると述べている。

この定義で言っていることは、痛みには 2つの側面があり、一つは「痛いということを認知する感覚」という側面で、もう一つは「それを不快に感じる情動」という側面であるというものです。

感覚的側面は脳の体性感覚野に伝達されて感じ、情動的側面は大脳辺縁系に伝達されて感じるとされる。痛みはその期間や病態から、急性痛と慢性痛に分類される。急性痛は、生体に生じた異常を知らせる警告信号としての役目がある。一方、慢性痛は、痛みの原因となる外傷や疾患が治癒した後にも長期間持続し、有害な痛みとして捉えることができる。

【腰痛に関して】


急性腰痛は発症から 4 週までの痛みを指すが、その原因は同定できないことが少なくないです。

しかし、組織損傷に伴って生じた痛みが、組織が修復されるに従い消失するなら治療上は問題とならないです。

問題となるのは慢性腰痛である。3か月以上持続する腰痛を指します。椎体の骨折でさえ3か月もあれば、多少の変形は残存するが、通常は治癒して痛みもなくなります。

すなわち3か月という期間が経れば、組織損傷は十分治っているはずなのに、痛みが持続していることになります。

腰痛では、原因が1 つに同定できる特異的腰痛は 15%程度であるといわれています。それ以外の腰痛は非特異的腰痛といわれる。さまざまな要因が関わっているために、腰痛の原因を1 つに同定できないと考えると、多因子関連腰痛という言い方が適していると考えられます。

多因子のなかには、侵害受容性疼痛の因子、神経障害性疼痛の因子、そして非器質的疼痛(心因性疼痛)の因子があり、これらがさまざまな割合で関わっていると考えられます。腰痛と心理社会的因子の関連に関しては、関節痛とは異なって関連が深いことが報告されています。

海外の腰痛診療ガイドラインでは、管理下の運動療法(運動による治療)が推奨されています。その内容に関して、腰痛患者では腰に限った運動をするのではなく、さまざまな身体活動をするほうが痛みを軽減し精神的健康度を改善すると報告されています。

本邦のガイドラインでも、慢性腰痛に関しては運動療法が強く推奨されています。

しかし、運動療法の種類や頻度に関しては明らかにされていないです。

【肩こりに関して】


肩こりは項部から上背部、肩、上腕にかけての固い感じ、重い感じ、疲労感、張った感じ、不快感などの症状を指します。

古くから使われている言葉のため、現時点で改めて定義することは難しいといわれています。

肩こりに関与する筋としては、僧帽筋、三角筋、頭板状筋、肩甲挙筋、棘上筋、および棘下筋などが挙げられ、肩こりの一つの病態として、椎間板変性と洞椎骨神経を介した関連痛が提唱されている。

しかし、肩こりの病態はいまだ明らかではないです。

ある文献によると、肩こりを常に有する群と全く肩こりがない群を比較する研究を行い、肩こりの病態を明らかにしようと試みた。その結果、両群間に有意差が認められたのは、自覚的な労働の大変さ、脊柱所見、肩関節他動運動による症状誘発、そして僧帽筋の筋硬度であった。

一方、両群間に有意差が認められなかった項目として、なで肩の頻度、MMPI(ミネソタ多面人格目録)での異常の有無、そしてMRI での椎間板変性の有無が挙げられた。すなわち、以前からいわれていた、「なで肩が肩こりの危険因子である」や「椎間板変性が肩こりの原因である」は明らかに正しいとはいえない結果であった。研究では、肩こり群では、頸椎や肩関節の運動に伴って症状が出現しやすい、現在の仕事は重労働(ストレス)と感じている、そして実際に僧帽筋は硬くなっているという結果であったと述べています。

これらから考える肩こりの病態は「頸椎や肩の機能障害が基盤としてあり、それに伴ってそれらの支持組織である僧帽筋に負担がかかって硬度が増している状態であり、仕事のストレスが関連している」というものです。

肩こりの治療に関しては、マッサージ、磁気ネックレス、体操や運動、温熱などさまざまなものが報告されています。

しかし、エビデンスはほとんどないことが判明しています。

とある方が、肩こり患者にマッサージ器を用いたマッサージとトレッドミルを用いた全身運動を行わせて、その治療効果を比較してみたという研究があり、その結果、全身運動では、マッサージに比して明らかに肩こりの痛みが低下すること、僧帽筋の筋血流量を長時間にわたって上昇させることが明らかになったと報告されています。

肩こりに関与する筋肉

なぜ、運動で痛みが軽減するのか。
近年、運動により侵害刺激に対する痛覚感受性の低下が惹起することが報告され、exercise-induced hypoalge- sia(EIH)といわれるようになりました。

その機序として、内因性疼痛調節系が関与していることが報告されています。内因性疼痛調節系としては、オピオイドメカニズムと非オピオイドメカニズムが考えられています。

オピオイドメカニズムは、いわゆるランナーズハイであり、内因性の β エンドルフィンが関与する。しかし、このメカニズムだけでは EIH を説明することは困難であります。なぜなら、β エンドルフィンが放出されるためには長距離のランニング、大きな負荷をかけた長時間の運動が必要であるからです。

非オピオイドメカニズムには、神経メカニズムと筋メカニズムが考えられており、神経メカニズムでは、運動により脳の報酬系が賦活されることやミクログリアの活性化との関連が報告されています。

筋メカニズムでは、骨格筋から分泌される種々の生理活性物質である「マイオカイン」が抗炎症や神経系への影響を介して EIHと関連していることが報告されています。

現時点で最も有力な EIHメカニズムは、カンナビノイドが関連しているというものである。カンナビノイドはマリファナ類似作用を示し、EIHを引き起こす。 カンナビノイドの分泌は通常の運動レベルでみられることから、EIH のメカニズムとして有力であるとされています。

腰痛と肩こりの共通点


1.病態に関して
頻度の多い症状です。椎間板変性だけが症状の原因ではないです。ストレスなどの心理社会的要因が深く関わっています。そして、症状は局所であっても脳も含めた全身疾患として捉える必要があります。

2.治療に関して
保存療法が基本です。運動の種類とは関係なく、運動療法を行うこと、それ自体が有効な治療です。全身運動は最も勧められる運動療法であります。

慢性痛に対する集学的アプローチ
慢性痛にはさまざまな要因が関与しているため、病態の解析や治療には多職種が関わる集学的治療が推奨されています。
整形外科医、精神科医、看護師、理学療法士、臨床心理士、薬剤師、そして管理栄養士をメンバーとする多職種チームをつくり、慢性痛患者の病態分析や治療を行っている方によりますと、中心となるのは、運動療法と心理療法である。認知行動療法も適宜用いていると述べられています。

入院治療プログラムの初期成績はすでに報告しましたが、痛みの軽減や痛み関連因子の改善が得られることが判明しています。経済的な問題などさまざまな問題点はありますが、集学的アプローチを行うことが可能な施設が増えていくことが望まれます。

まとめ


腰痛と肩こりからみた運動器疼痛の病態と治療(運動療法)について述べました。

腰痛と肩こりの病態には共通点が多く、運動療法を中心とした治療が適しています。

ご覧頂きありがとうございました🙇‍♂️

次回も有力な情報をお伝えできるように頑張りますので今後もよろしくお願いします🙏
質問等ありましたらコメントにてお待ちしております!

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