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蚊帳貴族の訂正(応仁の乱)

以前、菊池寛氏の「応仁の乱」にて、零落した貴族の例として「蚊帳を夏服と言って訪問者を避けた」と記載があった。
と書きましたが、どうも菊池氏の誤認…もしくは資料ミス?の可能性が出て来ました(恐れおおい…)。

タイトルは忘れましたが、最近連続して目を通した本二冊に同説を否定する記述あり。

当時の蚊帳は高価だった。
と。

参考資料の一冊は、
室町時代末期を書いた谷崎潤一郎氏の「乱菊物語」
もう一冊も、戦国時代関係の資料書籍。

特に後者の本によると、「蚊帳貴族の話」は戦国ー江戸時代まで生き抜いた人間による実話だそうです。しかし、これを書いた人間がホラを吹いたのでは。
という結論でした。

想像ですが、菊池氏は文献には当たっても、他の資料(時代考証?)までは、されなかったのかも。
谷崎潤一郎氏は小説だから時代考証も必須だったでしょうが、上掲の話は「解説」だから時代考証は小説ほど重視されなかったのかも(そんなことはないと思いますが)。

真実は不明ですが、タイトルを失念した戦国時代本に説得力があるので、蚊帳貴族はいなかった…
深読みすれば、本当に実話で、
落ちぶれた貴族が見栄を張って、高価な蚊帳を「夏服」と言ったのでは?とも思えますね。笑

ただ、時代考証が本格的と言われる忍たま乱太郎でも、落ちぶれて、とうとう畑仕事を始める貴族はいました。
だから、畑仕事をこなした方は本当にいたのかもしれません。

以上です。

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