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ネコはまったく甘味を感じない【味覚】

ネコはまったく甘味を感じない
モネル科学感覚研究所の研究

・研究の意図
以前よりネコの味蕾は人の味蕾と比べると非常に少ないことがわかっていた
そのため、ネコはあまり味を感じない生き物とされていた
甘味を感じる遺伝子は判明しているので、ネコのDNAを分析することで、本当に味を感じていないのか調べる

味蕾の数
ネコ 400~500個
イヌ 1700個
ヒト 5000~10000個(成人以降減っていく)
ウシ 20000~25000個

味蕾で感じ取れる味は五つ
甘味、酸味、塩味、苦味、旨味
(最近では第六の味として脂味があると言われている)

・研究の内容
飼いネコのDNAを分析した
また、他のネコ科の動物のDNAも分析した

・結論
ネコにはTAS1R2遺伝子を構成する塩基入れるに欠損があることが判明した
TAS1R2とTAS1R3は甘味を感じる遺伝子であり、この遺伝子に欠損があると甘味をまったく感じない
つまり、ネコは甘味を感じない

他のネコ科の動物にも遺伝子の欠損が見られた
トラ、チーター、ライオンも甘味を感じないことが判明した

ネコ以外ではニワトリやナマズも甘味を感じない
だが、哺乳類の中で甘味を感じないのはネコだけである
肉食性のハイエナやマングースでも甘味を感じる機能が備わっている

ただ、ネコの中には好んで甘いものを求める個体も存在する
TAS1R2遺伝子に何らかの変化があり、甘味を感じることができる個体がいたのだろう
非常に珍しいケースなのは間違いない

ネコは甘味を感じませんが、アミノ酸を感じることができます
もしかしたら、人以上に旨味に敏感かもしれません

甘味のない人生とは、一体どのような人生になるのでしょうか?
人が今から真似するのは絶対に不可能でしょう

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#遺伝子
#DNA
#アミノ酸

参考文献
Pseudogenization of a Sweet-Receptor Gene Accounts for Cats' Indifference toward Sugar
https://journals.plos.org/plosgenetics/article?id=10.1371/journal.pgen.0010003

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