超短篇小説15 "奇跡の生還イリュージョン"
土曜の夜になんとなく見ていたテレビに中東系の外国人の男が映っている。
どうやら生放送の番組のようだ。
外国語で話しているので、何を言っているかはわからないが、司会者曰く、爆発からの奇跡の生還イリュージョンを男が行うとのことだ。
男は目隠しをした状態で両手両足を縛られ、その上から手錠をかけられ、棺桶のような箱に体を入れられ、箱自体にも鎖を巻かれ、鎖と箱に南京錠を付けられた上に、手錠及び南京錠の鍵はプレス機で完全に破壊された。
これから1分後に箱ごと爆破を行うとのことで、状