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超短篇小説13 "失恋"

"あなたのことはもう好きじゃない!"

先週、彼女にそう言われ振られてしまった私。

振られた後2、3日は仕事に手がつかなかったが、流石にもう慣れてきた。

ある休日に私は街をぶらついていると元彼女が男と腕を組んで歩いていた。

その時に私は察した、この男に彼女が盗られてしまったと、、、、

しかし、ひとつだけ負に落ちないことがある。
今、元彼女が腕を組んでいる男は顔は自分より悪く、服装も汚くて金を稼いでそうにも見えない、その上元彼女に対してずっと上から目線で接しているように見える。

そんな男に負けるわけはないと自分は思った。

私はどうしてこんな男に負けたのかが気になり、少し後をつけることにした。

その男は飲食店では店員に態度は大きく、会計も彼女にさせている。

こんな男のどこが良いんだ??

飲食店から出た後はその男の家へと向かう。

家の内装を見るに、その男と彼女が同棲をしていたことがわかった。

私は二股をかけられていたのか、しかも浮気相手側として、、、、

その男は家では彼女に部屋の掃除をさせ、料理も作らせる。
それなのにその男は礼のひとつも言わないではないか!

更には夜は彼女が嫌がっているにも関わらず、変態的な行為を迫るその男。

翌朝、彼女は仕事へ行き、それから数時間後その男の家へ彼女とは別の女が来た。

その男は何人もの女と関係を持っている。
しかも、その男は仕事もしていない所謂ニートでヒモ男だった。

なんて最低な男なんだ。
こんなおかしい男に彼女が惚れているのかと私は涙した。

私は茫然自失と家から出て自宅へ帰った。

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