秀平

刀鍛冶

秀平

刀鍛冶

最近の記事

刀剣奉納プロジェクト

太刀【縁】と同様な企画を昨年から今年にかけて何度か開催しました。 このような企画をするに至った理由はいくつかあります。 中でも大きな理由の一つは、刀剣がその使命を果たし、持ち主となる方もまたその刀剣と共に使命を果たしてもらいたいと思いますが、通常の価格だと持ち主となる方も予算的に厳しいことが多いという現実があります。 そのため、その問題を解決して、刀剣とその持ち主となる方に使命を果たしてもらえればという意図がありました。 そのような意図で企画を数回実施して成果はあった

    • 【不動心】

      【縁】の企画で明確になったものの一つが、ちょうど今日銘切り完了したこちらの剣の号です。 こちらの剣の号は【不動心(ふどうしん)】 この剣の中に、竜巻のように螺旋を描きながら屹立する不動の軸を感じました。 そして螺旋の中心のような不動の心を感じました。 不動の心(芯)であり、 不動明王の心(こころ)でもある。 そのように感じられたので、【不動心】という号になりました。 銘 〈表〉梵字(カーン) 不動心   〈裏〉令和甲辰 秀平

      • 【縁】の行き先

        下記の記事の企画についてのご報告です。 昨日がこちらの企画の締め切りでした。 今回、こちらの企画では太刀【縁】の行き先は決まりませんでした。 ご応募いただきました皆様には御礼申し上げます。 ーーーーーーー 「縁の訪れは夏の夕の遠雷の如し」 一昨日ふと感じたメッセージです。 ーーーーーーー 太刀【縁】が今後どのような御縁を繋ぎ、 どのような道を歩んで行くのか。 それはまだ私の知るところではありませんが、 このタイミングでこの企画をしたからこそ 明確になったもの

        • 出雲と大和の調和の話

          出雲の話をもっと出すようにとの啓示がありましたので、少し書かせて頂きたいと思います。 昨年10月に執り行った剣【和雲(にぎくも)】の御靈入れに話は遡ります。 この御靈入れの少し前から、色々に示されるストーリーラインが繋がり、大筋の流れが分かりました。 ーーーーーーー 私自身、この【和雲】という名前を決めた時点では気付いていなかったのですが、 この名前は大和の"和"と出雲の"雲"で、大和と出雲の調和を示しているのです。 ーーーーーーー 現在では色々な情報が出てきてい

        刀剣奉納プロジェクト

          【縁】

          2年程前から春日の神様との御縁が深まり、奈良によく通うようになりました。 そして昨年5月に奈良で個展を開催しました。 そこで繋がった方との御縁から、今度は出雲国や伯耆国、そして大山との御縁がどんどんつながっていきました。 今年に入ってからは実際に3度訪れています。 そのような流れもある中で、今年の初め頃に鍛えた太刀があります。 この太刀を生み出す際に、まず初めにこの太刀に宿る御靈と対話する中で、 この太刀は出雲系のエネルギーで生み出すということが決まりました。 作

          【縁】

          物部神社巡礼備忘録

          7月14日 ここ最近何人かの方から物部神社の話を聞いていたので、物部神社に参拝しました。 御神陵にお詣りした際、歓迎された感はあったものの、すべきことがありませんでした。 基本、どういう祈りを捧げるにせよ、自分が今ここですべきことを託宣してから、それに則り執り行います。 巡礼先に、そのタイミングで行く必要が無かった場合は勿論何もせずに帰るだけで良いのですが、 ここまで歓迎されながら何もすべきことがないというのは違和感のある話です。 そこで、看板をよく見てみると、 近

          物部神社巡礼備忘録

          カンヌにて

          5月15日〜23日にフランスのカンヌにて、DPAラウンジというイベントで日ノ本文化財団の出展が行われました。 そこに私も刀鍛冶として剣と共に参加させて頂きました。 その会場では、希望する様々な方に剣を手に取って感じてもらうことができました。 日本の刀剣を間近で目にするのが初めてという方がほとんどでした。 それでも、刀剣にいかに御靈が宿っていて生きているのかをお話しすると、とても多くの人が何かを感じ取ってくれました。 中には、さらに深く剣とつながり、それぞれにとても奥深い感

          カンヌにて

          フランスへ

          少し時間が空きましたが、短刀【守破離】をお譲りする方は、締切日に無事に決まりました。 なぜこんなにご報告まで時間が空いたかと言いますと、 5月中旬から出張でフランスに行っていたからです。 なかなか予定が詰まっていたため、ご報告が遅くなりました。 フランスでの活動のご報告は、また改めてさせて頂きたいと思います。

          フランスへ

          【守破離(しゅはり)】

          私の転機となった短刀があります。 号は【守破離(しゅはり)】 ーーーーーーーーー 数年前の話です。 刀鍛冶になりたての頃の作風から、 オリジナリティを求めて色々と試行錯誤していました。 その中で、新しい発見をしながら、 少しはオリジナリティが感じられるようになったつもりでいました。 そんな時に研ぎ上がったのが、こちらの短刀です。 ーーーーーーーーー とある尊敬している職人さんとお話ししていて、 はたと気づいたのです。 自由さを求めているつもりで、 枠からは全

          【守破離(しゅはり)】

          ご応募ありがとうございました

          【花祭】の企画にご応募頂きました皆様、誠にありがとうございました。 【花祭】との対話の結果、行き先が決まりました。 刀剣が持ち主となる方のサポートをするということは、また、刀剣自身が天命を果たしていくことでもあり、【花祭】も喜んでおります。 御縁に感謝しております。

          ご応募ありがとうございました

          【花祭】

          昨年5月に奈良で個展を開催した際に、 桜井市にある長谷寺に参拝しました。 とても御縁を感じたので、朝、個展の開場前に 連日参拝して、朝のお勤めにも参加させて頂きました。 その時に、 「この短刀に幅広い腰樋を入れて その中に梵字を彫り、 そこから六観音の光を表すように 細い樋を六本(表三本、裏三本)入れる」 というインスピレーションを得ました。 ーーーーーーーー それからしばらくして、実際に腰樋(こしび)を掻いてから (樋を彫ることを「樋を掻く」と言います)、 この短刀

          【花祭】

          鍛刀塾コース新設

          弟子と関わる中で、 また世の中の若い世代の人達を見渡してみて、 感じることがあります。 それは、徒弟制度は多くの場合、今の時代の若い人達の意識構造にあまり合っているとは言えないということです。 そもそも、徒弟制度と言っても、私が弟子入りして修行していた頃ですら、昭和の徒弟制度とはだいぶ変わってきていたと思います。 その昭和の徒弟制度もそれ以前から比べたら、まただいぶ違うものになっていることでしょう。 なので、細かい制度的な話は抜きにして、 弟子入りして修行する上での1番の要で

          鍛刀塾コース新設

          国常立の神の剣が象徴するのは

          先日、建国記念日の前日から淡路島に行っており、その時に、ある方が受け取った 「国常立の神の持っている剣が置かれた」 という話を伝えて頂きました。 その話を聞いて、初めは「ん?」と思いました。 というのも、私が感じていた国常立大神のストーリーラインとは少し違うように感じられたからです。 そもそも、人それぞれに、色々な層のエネルギーや情報と繋がっているので、 違うストーリーがあっても特にどうというわけではないのですが、 それでもなんだか氣になっていました。 そして、数日経

          国常立の神の剣が象徴するのは

          建国記念日

          昨日、建国記念日。 剣【和雲(にぎくも)】と向き合う会が開催されました。 場所は淡路島の伊弉諾神宮近くにあるイザナギ邸。 調和というテーマで製作し、【和雲】の剣が生まれて来ました。 調和とは何かと考えてみた時に見えてきたのは、 体内の微生物がそれぞれに調和しているように、 各々がそれぞれに自分自身であることで、自然と全体が調和するということ。 ただ、ともすれば、各々がそれぞれに自分自身であるというのは、 ただ単に噛み合わない歯車になってしまうこともあります。 その

          建国記念日

          封印という言葉

          昨晩は、出雲大社の福神祭に行って来ました。 前後の参拝も含めて感じたことがあります。 ーーーーーー 人は時に"封印"という言葉を使います。 その言葉は往々に、ニュアンスとして、 「中に在る存在が、窮屈に抑圧されている」イメージを感じさせます。 でも、今朝、稲佐の浜で見た空の中に、そうではない答えを感じました。 ーーーーーー そもそも、中に在る存在が窮屈に抑圧されているというのは、 外側の事情で一方的に押し込められている場合です。 実際、封印という言葉を使う時に

          封印という言葉

          ご報告

          ご報告が遅くなりましたが、【来迎】の行き先は無事に決まりました。 春日の神様ととても御縁の深い方のところへお納めいたします。 御縁に感謝しております。