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【開催報告:後編】NEXCHAIN情報共有会  ~NEXCHAIN を活用した新サービスでの成果と課題をDXご担当者にインタビュー 等~

こんにちは、NEXCHAINです。

1/18(水)に2023年最初の会員向けイベント、情報共有会を開催しました。
情報共有会の中から一般向けに紹介できる内容をピックアップし、前編・後編に分けております。後編は不動産賃貸ユースケース(引っ越し手続きのワンストップサービス)のインタビューを中心にお届けします。

前編はこちらからご覧ください。


不動産賃貸ユースケースインタビュー

2021年1月にNEXCHAIN第一弾の商用サービスである、引っ越し手続きのワンストップサービスの提供を開始し2年経ちました。本日は、そのサービスを運営されている、積水ハウス不動産ホールディングス株式会社 DX推進室長 飯田敦紀様へのインタビューの様子をお届けします。

インタビュー風景
積水ハウス不動産ホールディングス株式会社 飯田敦紀様

サービス紹介はこちらをご覧ください。

― 引っ越し手続きのワンストップサービスを導入された背景を教えてください

弊社では、入居者様に豊かで安心できる住まいを提供することをブランド価値だと考えています。住み替えを中心とする事業をやっていく中で、引っ越しにまつわる諸々の手続きをもっと楽にできないか、という課題がありました。
入居者様が自分の意志でサービス事業者を選択し、申込手続きを簡便に進めることは、弊社として担保したいサービスそのものでした。

― 実際にどのくらいの方がこのサービスを利用されていますか

現在は、入居申し込み者の約半数です。サービス開始以降、利用割合は伸びています。
サービス種別で言うと、電気とガスが5割弱、インターネットが2割、引っ越しが1割です。累計申込件数では、ガスの送客が最も多いです。
引っ越しの利用割合は、住み替えの全てのひとに関係するため、もっと伸びると予想しています。
複数の引っ越し業者の見積を比較した上で選びたい方もいらっしゃると思いますが、それだけ対応に時間がかかりますから、手早く引っ越したいというニーズは大きいと見ています。
電気やガスの申込者も、もっと増やしたいと思っています。

― 申込者の傾向について分析されていますか

世帯数、性別等を分析したところ、明確な傾向が出たのは年代でした。10代、20代の申込率が高く、30代以上は横ばいです。
加えて、このサービスを利用される方は、電気もガスもと複数サービスを申し込む傾向があります。

― インフラサービスへの送客は、「引っ越し手続きのワンストップサービス」導入前から実施されていたと思うのですが、なぜ改めてNEXCHAINのプラットフォームを採用したのでしょうか?

「引っ越し手続きのワンストップサービス」導入前も、電力会社には送客していました。
しかし、ほかのインフラサービス、連携サービスに送客するたびに、セキュリティを担保した状態でその都度システム更改する必要があり、スムーズなサービス展開の妨げになっていました。将来に向かって「お客様サービスの品質向上」を考えたとき、送客プラットフォームがあればこれらの課題を解決することができると考えました。さらに、同様の課題は同業他社でも抱えているはずですから、このプラットフォームを一緒に採用いただくことで、業界全体のサービスレベルの向上につながると思っています。

多くの会社にこのNEXCHAINプラットフォームを使っていただければ、不動産会社から各サービス提供会社へ送客できる数が増えますから、結果として、サービス提供会社が増加し、サービスの拡充、つまり入居者様の利便性の向上にもつながると期待しています。

当社ではより多くのお客様を送客できるよう分析を進めてゆく予定です。23年2月から、サービスを選択されていない方へのアンケートを行い、利用を妨げる要因を取り除き、さらに選択率が高まる方策を検討していきます。

― 入居者様の利便性向上を、不動産業界全体で推進できるのではないか、ということですね

住み替えはいろいろな節目があります。入学、卒業、就職、結婚、大変多くの付帯サービスがありますから、拡大の余地が大きく、より利便性を、セキュリティを担保した状態で高めることができます。
「引っ越し手続きのワンストップサービス」は、まだほんの入り口に過ぎません。
NEXCHAINのプラットフォームに移行したことで、それまで電気だけだった送客は、ガスやインターネット、引っ越しにも拡がりました。また、対象地域を全国に拡大できました。今後は入居者様の生活にまつわる他のサービス事業者様ともコラボレーションを進め、入居者様の快適な暮らしをリードできる積水ハウスグループでありたいと思っています。

閉会の挨拶(業務執行理事 長 稔也)

本日はNEXCHAIN側からの情報提供を中心にお届けしました。コンソーシアムの活動で重要なのは、皆様からのインプットです。インプットされた情報を皆で議論していくことが重要ですので、忌憚のないご意見やリクエストをお寄せください。
私自身は長年ブロックチェーンに関わっており、Hyperledger(仮想通貨に限らずさまざまな分野でブロックチェーン技術の活用をめざすコミュニティ)の理事を昨年まで勤めておりました。その立場から、NEXCHAINがめざす企業間・業種間の連携にブロックチェーンは最適な技術だと思っています。
一般的に、多様な立場のステークホルダーが増えると議論ばかりで話が進まなくなりがちです。ステークホルダー間の意思の調整、合意形成ができないと、上手くいくものが上手くいかなくなってしまいます。
NEXCHAINではそのようなことが起こらないように、先ほどインプットの重要性をお話ししましたが、皆様から忌憚のない意見、厳しいご指摘をいただきながら、NEXCHAINの活動を活性化させていきたいと考えています。
さまざまな分科会が立ち上がっていますが、リアルのビジネスに仕立てる際の課題に皆様の知見を活かし、NEXCHAINのプラットフォームを活性化し皆様のビジネスにつながり反映されていくものと思っております。引き続きNEXCHAINをよろしくお願いいたします。

業務執行理事 長 稔也

最後に

今回の情報共有会は、リアル会場(東京、大阪)とオンライン会場をつなぐハイブリッド形式で開催しました。
各会場からトピックスの発信や、質問・発言しやすい雰囲気づくりに努めたため、東京からの発信にとどまらない双方向のコミュニケーションが生まれるイベントにできたと考えています。
可能な限り会員の皆様に直接お会いしたいとの思いでしたが、当日は会員様同士で名刺交換や会話をされている場面を多く拝見し、リアル会場を設けてよかったと思いました。

これからも、リアル会場、オンライン会場問わず参加者の皆様に満足いただき、ユースケース創出、新規事業立ち上げの一助となる情報提供を行っていきます。

今後とも、NEXCHAINの活動にご協力をお願いいたします。


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