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「春秋」コラムで、就活のES、社内のレポート作成に役立てよう!

日経新聞のコラム「春秋」の文章術は
就活のエントリーシート:ES(出題のほとんどが志望動機、力を注いだこと、自己PRに集約される)から社内のレポート・企画書作成などに、
たいへん役に立てることができます。

何で、550字あまりの文章で、「心に刺す表現」ができるのか…。

ちなみにESでは
一つの設問が字数制限が400字以内を指定する企業が多いですね。

私が見てきたES全体からすると、
推定70%の割合が400字以内に該当しているようです。
そのほか、300字以内(同推定20%)、600字(同推定10%)以内ですかね。

その意味で、
「春秋」の発想力、洞察力、まとめる力は、たびたび「旨いなぁ」と感心することしきりです。

そのなかで「心に刺す表現」を生み出してきた秘訣を知ろうと、
記者歴39年、「春秋」執筆歴15年の論説委員会委員の大島三緒著『「春秋」うちあけ話』(日経プレミアシリーズ新書刊)から学ぶことができます。
そのなかの一部をご紹介します。


●「説く」のではなく「語る」。

(前略)「「理」だけでなく「情」で人をうなずかせる。
世のくさぐさを、ごく自然に語りはじめてヤマ場にもって行き、
くどくならないうちにストンと落として終わる。

参考までに、そういう語りを紹介しましょう。
古今亭志ん朝師匠の演じた「試し酒」です。(後略)」

●冷静と情熱

「読者とともに—。
昨今では「読者に寄り添う」もよく聞きます。
(中略)コラムの持ち味である「情」を抑えて、あえて「理」を説きました。」

●「5W1H」と「1W1H」

「「いつ」「どこで」「だれが」「何を」までは当たり前に書けても、
「なぜ」「どのように」をどうまとめたらいいのか。(後略)

つまり
文章に幅と奥行きをもたらすのは「1W1H」です。
「なぜ」「どのように」。
ここを押さえた文章は、雑誌からコラムまで読者の胸に落ちるのです。」

●「クサい言葉」

「うんざりする文章は増殖しつづけています。
文章というより、紋切り型の思考形態といったほうがいいかもしれません。

とりわけ多いのは
日常のちょったしたことに「泣いた」という話です。
コンビニの店員の笑顔に泣いた。

ベビーカーを押してくれた駅員の思いやりに泣いた……。
言葉は悪いですが、つまり「クサい」文章です。」

そこで9月6日(水)の「春秋」は
余分な字句をそぎ落とした550文字に凝縮された渾身の一筆では、
ないでしょうか。

まだアニメを見ていない人でも、まるで脳裏に、鮮烈な映像・音響イメージが溢れさせるかのように「語られ」ます。

起承転結ごとに的確な「1W1H」が伝わり、文章構想の奥行きの深さと文章展開の秀逸さに感嘆します。

「【涙腺崩壊】この青春アニメ映画は、泣ける」などと、筆者は決して「クサい言葉」を使わず、酔っぱらいません。
感動と悲しみの感情をあえて抑え、事件の本質を見逃さない「冷静と情熱」の文章に、心が震えました。

春秋(9月6日)

2023/9/6 0:00 日本経済新聞 電子版

楽器が震わす空気のゆらぎまで伝わりそうだ。
精緻な映像に息をのむ。
高校の吹奏楽部を舞台にした公開中のアニメ映画「響け!ユーフォニアム」を見た。京都アニメーションが手がける最新作である。世界に知られる
「京アニクオリティー」は、今作でも健在だった。

▼京都を拠点にじっくり人を育て、息の長い良質な作品をつくり続ける。
東京一極集中や人材の使い捨てとは一線を画す京アニの路線は、持続可能性の点でも大きな将来性を秘めていた。

だからこそ、
あの放火殺人は衝撃だった。
36人もの才能を失いながらハイレベルな創作を継続することは、
想像を超える難路に違いない。

▼事件から4年、ようやく迎えたきのうの初公判である。
車いす姿の青葉真司被告は「こんなにたくさんの人が亡くなるとは思わなかった」と述べたという。
詳しい動機、凶行に至るまでの環境、そして責任能力。
突き止めなければならないことが山ほどある。
遺族や同僚、そして社会が真相に近づける公判になってほしい。

▼無差別事件は後を絶たない。
だが平穏な日々を守るのを諦めるわけにはいかない。
「響け!」の主人公はいつも「そして次の曲が始まるのです」と前を向く。
また明日が来ると信じられてこその、変わらぬ日常なのだ。
そのキャラクターをデザインした池田晶子さんは、事件で命を奪われた。
繰り返させないすべを探したい。

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