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連載小説|ユニバーサル・カバラの物語

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人類最古の叡智・カバラをベースに「真実の生き方」という壮大なテーマを小説形式でお届けする、モダンミステリースクールならではの連載! 人生というミステリー劇場へようこそ。
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#成功

ぼくの勝利 #4「高学歴の親族」 |小説 ユニバーサル・カバラの物語 第四章

父方の祖父が亡くなり親戚があつまった。ぼくの父、父の後妻、腹違いの兄弟も姿を見せる。彼ら…

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3年前
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ぼくの勝利 #3「会社という牢屋」 |小説 ユニバーサル・カバラの物語 第四章

ぼくは受験生の教材を販売する会社の専務になった。年上の部下ができる。ぼくのアイデアは面白…

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3年前
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ぼくの勝利 #2「あたらしい船出」 |小説 ユニバーサル・カバラの物語 第四章

母国に戻ったぼくは無一文だ。夢の国で成功者になる計画は白紙に戻った。でもぼくの気持ちは清…

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3年前
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ぼくの勝利 #1「おそろしい体験」 |小説 ユニバーサル・カバラの物語 第四章

ぼくは走っている。あたり一面の霧の中、ここは町なのか田舎なのか山道なのか。ぼくは何も見え…

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3年前
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ぼくの栄光 #10「15年ぶりの里帰り」 |小説 ユニバーサル・カバラの物語 第三章

ぼくは15歳で夢の国にやってきて、15年以上を過ごしてきた。はじめて夢の国の土を踏んだ時…

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3年前
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ぼくの栄光 #9「失われた栄光」 |小説 ユニバーサル・カバラの物語 第三章

ぼくらが映画館を出ると朝靄が立ちこめていた。オールナイトで映画を見たというのに、ぼくの記…

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3年前
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ぼくの栄光 #8「映画ー後編ー」 |小説 ユニバーサル・カバラの物語 第三章

田舎町の中央通りにある古めかしい病院。黒いマントの男が玄関から中へと吸い込まれていく。男は階段を駆けあがり、四人部屋に入る。カーテンで仕切られた奥のベッドに黒い髪の女が青白い顔をして寝ている。 黒いマントの男はベッドサイドの椅子に座り、女の耳元でささやく。 「気分はどう?」 黒い髪の女は薄く目を開く。女はすすり泣いている。 「手術は成功よ」 「なぜ泣く?」 黒い髪の女のすすり泣く声が高くなる。 「だって、私は100パーセント女になってしまったんだもの」 「それ

ぼくの栄光 #7「映画ー前編ー」 |小説 ユニバーサル・カバラの物語 第三章

スクリーンには冷たい海の風に吹きさらされた荒野の集落が映りだされる。強い北風にびくともし…

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3年前
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ぼくの栄光 #6「道場の閉鎖」 |小説 ユニバーサル・カバラの物語 第三章

ぼくの辞書に「あきらめる」という文字はない。ぼくは修行者のもとで修行を続ける。武道の道場…

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3年前
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ぼくの栄光 #5「特別な力を求めて」 |小説 ユニバーサル・カバラの物語 第三章

ぼくはやがて大勢の人を教えるようになると大聖人が言った。まさかとは思うけれど、大聖人のセ…

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3年前
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ぼくの栄光 #4「ボディーガードふたたび」 |小説 ユニバーサル・カバラの物語 …

前に賢者のボディガードを担当したときの担当者から連絡が入る。 「神秘の国から最高位の大聖…

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3年前
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ぼくの栄光 #3「すれ違う思い」 |小説 ユニバーサル・カバラの物語 第三章

子供が生まれてぼくはますます脂が乗っている。しかし同じ時期に子供が生まれたチーフとぼくは…

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3年前
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ぼくの栄光 #2「人生最高の感動」 |小説 ユニバーサル・カバラの物語 第三章

ぼくはベッドサイドで赤い本に読みふける。赤い本を受け取った時は本には一文字も書かれていな…

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3年前
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ぼくの栄光 #1「老人と栄光」 |小説 ユニバーサル・カバラの物語 第三章

白い雪がちらつく冬の海。海岸の向こうには荒野が広がる。からっ風がごうごうと音を立てながら砂の上を吹きすさぶ。乾いた大地のところどころに家が集まり集落をつくる。どんよりとした雲が屋根の近くまで垂れこめている。 集落のはずれに木造建ての病院がある。四階の角部屋に横たわる年老いた男。板のような硬いベッドの中で大きな目をぎょろつかせている。 看護師が部屋に入ってくるなり、男は怒鳴りつける。 「とっとと出ていけ! どうせ早く死ねばいいと思っているんだろう!」 たちすくむ看護師の