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本レビュー

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読んできた本、おすすめ本はこちら。 漫画も含むことにする(細分化し過ぎると、雑多になる)
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2023年4月の記事一覧

4月に読んだ本まとめ

こういう時にこそ、便利な文明の力!! そいやーーーー(ぶん投げ) 1.『世界の測量 ガウスとフンボルトの物語』 懐かしのドイツ文学。 いつ読んでも面白い。 この記事を書くので、調べたら値段が上がってるのなんでなん? 2.『二木先生』 珍しくジャケ買いした本。 人の深淵を覗くようでした。 生徒も教師も、同じ人ってことよな!! 3.『白銀の墟』 そうそう、ここから。 みんな大好き十二国記。 心のウェイトリフティング期間長かったよ… 十二国記、大好きです。 4.『レイ

『思わず考えちゃう』

ヨシタケシンスケ著 『思わず考えちゃう』 (新潮社、2021) 『あるかしら書店』をもらったことをキッカケに、 ヨシタケシンスケさんが好きになった。 彼の本で手に入れた…何冊目の本だただろうか。 共感しまくるところは、思わず笑ってしまう。 ここで書かれている「ぼくのストローのふくろ」とかね。 3個、4個セットのヨーグルトやプリン。 私は開封した時点で、紙の台座などを廃棄する。 冷蔵庫内で邪魔だし、ゴミ出しもあるし。 一方、それが最後の1つまで冷蔵庫に入れていてもOKな人

『文章を読む、書くのが楽しくなっちゃう本』

QuizKnock著『文章を読む、書くのが楽しくなっちゃう本』 (朝日新聞社、2020) この本は、レポートを書くことを要求される学生はもちろん、誰にでもおすすめしたい本。 何度も何度も繰り返し読んだ本だけど、記事に書いたことがないので今回書いてみる。 <おすすめポイント> ①読みやすい 100ページほどの本。 マンガや写真、カラー印刷。 とっつきやすさが特徴。 レポートの書き方、論文の書き方の類の本はとっつきにくいものが多いと 個人的に思うので(XX) ②分かりやす

『カレル・チャペックの見たイギリス』

カレル・チャペック著 『カレル・チャペックの見たイギリス』 栗栖茜訳(海山荘、2022) なんとなくね、この本が目に止まったんです。 1度目は、目に入っただけ。 本屋を出ようとする段階でも、頭から離れない本。 だけど、もう時間がー!!!! 2度目は、出先に近くの本屋で探してみた。 慣れない本屋って何がどこにあるのか見当もつかないので、 無駄に時間がかかってしまう&うっかり出費の恐怖。 ※日本の本屋は大体知ってるぜ!!なわけありません。 欲しいと思うと見つからない。 もー

『その本は』

又吉直樹/ヨシタケシンスケ著 『その本は』 (ポプラ社、2022年) 結構な期間、気になっていた本。 悩んで購入まで時間を要した&読むまで時間を要した。 なるほど、合作でこうやって書いていくのか!!とシンプルに感動。 初めて『あるかしら書店』を読んだ後の時のように、 読んだ後に、ふわわわわー!!というような形容し難い気持ちになった(伝われ) ざっくり内容。 本は好きだけど、もう自分で本を読めないだもん。 世界中を旅して、面白い本の情報を集めて我に聞かせるのだ!!by王

『モモ』

ミヒャエル・エンデ著 『モモ』 大島かおり訳(岩波書店、2005) 私の人生のテーマの中に「時間」がある。 この本を読もうと思ったのも長い時間を必要としたし、 申し訳ない気持ちと戦っていたからだ。 前置きが長いので本のことだけが知りたい方は、 3.あらすじ から読んでいただければと思います。 時間が元に戻ることはない。 過去に我々自身が戻ることは、今のところ不可能であるとされている。 (過去や未来を行き来するような話) しかし、過去と似たような時間と空間に生きる可能性はあ

『スマホ時代の哲学ーー失われた孤独をめぐる冒険』の記事を書いて嬉しかったこと

前回、この本についての記事を書かせていただきました。 そしたらなんと、なんと!!!! 著者の谷川先生から、スキされているじゃありませんか!! 今はどういうわけだか消えてしまっている(悲) 明日も早いのに、興奮して眠れません…!!!! 幸せ過ぎる。 新刊に合わせてイベントもあるようなので、楽しみが増えたぞー!!!! 哲学を、哲学を…!!!!もう叫びたい。 嬉しすぎる。 素晴らしい本をありがとうございます。 もう1度書きます。 谷川嘉浩著 『スマホ時代の哲学ーー失わ

『スマホ時代の哲学ーー失われた孤独をめぐる冒険』

谷川嘉浩著 『スマホ時代の哲学ーー失われた孤独をめぐる冒険』 (ディスカヴァー・トゥウェティーワン、2022) この本が面白過ぎて、終始ニヤついてたと思う。 哲学と聞いて、顔をしかめる人。 ぜひ、この本を読んでください。 哲学と聞いて、顔を輝かせる人。 ぜひ、この本を読んでください。 哲学の海に溺れたくなること、間違いなし。 ※3.考えてみた から、持論展開しているので注意してくだい。 1.この本の特徴 まず、この本は非常に丁寧に書かれている。 「はじめに」と書かれ

『僕が死んだあの森』

※ネタバレあり ピエール・ルメートル著『僕が死んだあの森』 橘明美訳 (文藝春秋、2021年) 久しぶりに読み直した、たまにおすすめする本。 ひたすら終始暗い。 静かな雨の降っている、グレーの空が何日も続くような感じ。 陰鬱で、雨音以外に聞こえるものと言ったら自分の足音だけなくらい静か。 その静けさがうるさくて参ってしまうような、あの暗い感じ。 1.タイトルとチャプター この本の原題は、”Trois jours et une vie”. 3日(3日間、3つの生涯、生

東の海神 西の滄海

読み終わったテンションで、そのまま書く٩( 'ω' )و 読むの2回目?3回目?結構内容を忘れてしまう。 小野不由美著 『東の海神 西の滄海』 (新潮文庫、2013) もしかしたら、これが十二国記で1番好きかもれない。 十二国記シリーズは読む度、あーマジ最高っす…これ最高…ってなるから、 最高がいくつもあるみたいになってるけど。 『東の海神 西の滄海』 これは、本当に色んな読み方で楽しめる。 尚隆と六太。 この2人に頭を悩ます朱衡、成笙、帷湍。 (個人的には朱衡が最も

『麦本三歩の好きなもの 第ニ集』

住野よる著『麦本三歩の好きなもの 第ニ集』 (幻冬舎、2023) 表紙絵はブルーで、穏やか。 帯には、 「明日は今日よりちょっとだけ頑張れたらいい。」 とある。 久しぶりに、この人の本が読みたいと思っていたんだよ。 そういうわけで、迷わず手にとる。 20代の図書館職員、麦本三歩(主人公)の日常が書かれている。 物語のはじめ、三歩が優雅に寝ている描写から始まる。 もう、この部分から文章からあたたかさを感じる。 そして出勤すると「今日から先輩になるよ!!」と 先輩に言われ

レインツリーの国

有川浩著『レインツリーの国』 (KADOKAWA、2022) これ良さそう。 そういう安直な理由で手に取りました。 用事がてら、逃避のために少しばかりカフェへ。 最近、こういう時間が非常に貴重な時。 カフェで席をゲットして、ホッと一息して読書タイム。 し  あ  わ  せ 最初は、漫画「聲の形」を思い出した。 後半は、えぇ…それで納得するの?っていう気持ち。 ちなみに上記漫画だけでなく、この歌も思い出した。 (メールで知り合った相手に「結婚しない?」っていう歌) 以

白銀の墟 玄の月

やっと第四巻を読み終えたー!! 読み終えた爆発テンションで書いてみようと思う。 ※ネタバレあり まず、読み終えた!! 『十二国記』をいつから読み始めたのか忘れたけど、 新刊を所持しているのにもかかわらず、 読むのにこんなに時間がかかった本はない。 色々あったからもあるんですけど。 読み終えた達成感と、終わってしまった悲しい感じ。 でもページの最後は、続きがありそうな終わり方をしている?よね? まず、泰麒!!!! 一体いつから作戦が始まっていたんだ?! こういうキャラが

『十二国記 白銀の墟 玄の月』を第三巻まで読んで小休止した

シリーズものの本を読んでいて、これほどしんどい!!と なったことはあるだろうか。 第2巻を読み終えた私は、どこを見るわけでもなく 「えぇ…しんど…」と思わず言ってしまった。 こんなの初めてだ。 その後、第3巻に入っても「どうなっちゃうの、これ?」と 思いつつやっぱりしんどい。 「しんどい」 これには、色んな使い方があるでしょう。 とにかく私の場合、第2巻まで読んでいて思ったのは 物語が進んでいる感じがないから。 ページが進むにつれ、情景の細部が記されている。 けれども、そ