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『麦本三歩の好きなもの 第ニ集』

住野よる著『麦本三歩の好きなもの 第ニ集』 (幻冬舎、2023)

表紙絵はブルーで、穏やか。
帯には、
「明日は今日よりちょっとだけ頑張れたらいい。」
とある。

久しぶりに、この人の本が読みたいと思っていたんだよ。
そういうわけで、迷わず手にとる。


20代の図書館職員、麦本三歩(主人公)の日常が書かれている。
物語のはじめ、三歩が優雅に寝ている描写から始まる。
もう、この部分から文章からあたたかさを感じる。

そして出勤すると「今日から先輩になるよ!!」と
先輩に言われる三歩。
めちゃくちゃ真面目な後輩が入ってくる。

あれ?
そう、私は第2集を買っていた。
続編だったのか…

それでも、全然ついていけない、分からない!!とはならず。
すんなり三歩の日常生活の徒然が展開されていく。

怖い先輩と、キラキラブロガー先輩。
仲良くなった後輩。
友達と合コンに行ったり、仕事で失敗して怒られたり。
どこにでもありそうな日常だから、一定のリズムで展開されていく。
そして、その日常があたたかい。

実際は、仕事先で怒られるのなんか超絶嫌だ。
食べ物に釣られて、人数合わせのヘルプで合コン行くのもなぁ。
自分なら出来ないなぁって思う主人公のある意味強い部分と、
不甲斐ない!!と思うような主人公の苦手なこと。
随所に自身(読み手)を重ねて、思わず笑ってしまう。
日常生活あるあるが、愛おしく感じる物語。
とにかく、全体的にあたたかい。

さて、著者の住野よるさん。
私が好きな作家の1人で、彼女の本を久しぶりに読んだ。
『君の膵臓をたべたい』を読んでから、結構好き。
上記小説は映画化されたとか、流行ったとか以前に私は本読んでましたからね!!
流行りとか疎いから、まず知らない←ここ大事

これは、強く深く主張したい。

『君の膵臓をたべたい』以降に読んだ本も記載する٩( 'ω' )و


今回読んだ『麦本三歩の好きなもの 第ニ集』。
物語の中で、辻本深月の名が出てきたのは驚いた!!
今のとこ、『かがみの孤城』しか読んでないけど。

本から、本へ。
これって、すごいじゃないか。

改めて自分の本棚を並べ替えてみた。
私はこの時間が好きだ。
タイトル順にしてみたり、同じ作家の本を今の自分の好きな本の順に
並び替えてみたり。


ありふれた、ごく普通の日常生活。
それでいて、あたたかい。
そういう本を読みたい方におすすめ。




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