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高須幹也 「日本が戦争を回避するには、製造業の強化しかない!」

高須:そもそも、戦争は「誰かが得をするから」起きるものです。だから誰かが得をする状況をなくせば、戦争は起きなくなります。

順を追って説明しましょう。

まず大昔の石器時代には、戦争はありませんでした。人間は狩猟や木の実をとることで食べ物を得て、小さな集落で暮らしていた。誰も奪われるような資産を持っていなかったから、集落同士で争うことはありませんでした。

戦争は、農耕をするようになってから起きます。大規模な農業をするために、沢山人が集まって定住して、お互いに協力しながら作物を育てる。そうして安定的に食料を調達できるようになったため、どんどん人口が増えた。

ただもちろん不作の年はあって、そういう時はまったく食べ物がないわけです。すると何百人という集落の人たちが餓死しかねない。

でも隣の集落に行けば、備蓄の食料がある。餓死するくらいだったら奪いに行きますよね。生きるか死ぬかなんだから。ということで最初の戦争は、食べ物や土地の奪い合いがきっかけでした。


そして戦争が始まると、愛する家族や友人が殺されたことに対する恨みが生まれ、今度は仕返しのために戦争をするようになります。関係ない人が殺されても何とも思わないけど、愛があるゆえに憎しみが生まれ、戦争になるわけですね。

そして時代が進み、暮らしが安定して人々に考え事をする余裕が生まれると、宗教が普及するようになります。
大昔は今と違って科学が発達していなかったので、人々は漠然とした不安を抱えていたんですね。なぜこの世の中はあるのか、なぜ太陽は昇るのか、人は死んだらどうなるのか・・・わからないことがいっぱい。

それらを全て解決し、どう生きるべきか教えてくれるのが宗教でした。世界中にキリスト教やイスラム教など沢山の宗教が誕生します。

そして敬虔な信者の中には、自分と違う宗教の人は異教徒だから殺してもいいという、極端な思想を持つ人も出てきました。また権力者が自身の政治的な利用のために、それを煽動することさえありました。

人種間の対立も似たようなものですね。白人による黒人差別や、日本人が他のアジアの国を見下していた時期もありました。

そして一番多い戦争の理由は、戦争を起こすことによって利益が出る企業や人がいるから。軍需産業なんてもろにそうですよね。航空機・宇宙船の開発製造をしているロッキードマーティン社、ボーイング社なんかは、定期的に戦争が起きてくれた方が得なわけです。

とこのように、戦争が起こる要因はいくつかあります。

①資産を奪うため
②恨みを晴らすため
③宗教や人種の対立
④企業や個人の儲けのため

どれか一つではなく、以上の複雑な要因が絡み合って戦争は起きるのです。

さて、ではどうやったら戦争は起きないのでしょう?


ずばり、グローバル化を進めて、さまざまな国と貿易を依存し合うことです!!

お互いに依存していれば、戦争する方が損になります。輸入できないし、輸出できないとなると、お互いに困るでしょう?

これ、どちらかが一方的に依存していると、逆に戦争を起きやすくします。一方の国には資源も産業も何もなくて、もう一方の国はなんでも揃っている。すると輸入を止められると困るからってんで、戦争を仕掛け始めちゃいますから。

日本は資源が乏しいので、外国から食料などを輸入するには、日本独自の産業で外貨を稼ぐしかありません。

だから工業製品とか半導体とか、日本独自の高い技術をもとに、製品を作って輸出するしかない。それには国民一人非有とりと政府が力を合わせて良い製品を作っていく必要があります。

それから近隣諸国と軍事力のバランスを保つこと。軍事力が均衡していれば、戦争は起きません。

日本なら中国やロシアや北朝鮮といった、近隣の脅威と言われている国と、軍事力で均衡を保つことです。差がつくと侵略できると思われて、攻められてしまいます。戦争はしたくない。だからこそ、ある程度の防衛力を維持し、高めていくべきです。

とはいえ、中国・ロシア・北朝鮮も核武装して、どんどん強い兵器を作ってきます。それに対抗するには、日本も核武装して超音速ミサイルを作った方が本当は安心なのですが・・・反発もあって難しいですね。ということで、当面はアメリカに頼らざるを得ない状況が続くのかなと思います。


※この動画をテキスト化し、編集したものです。

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