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決まらない会議から脱却!意思決定を自動化するツール作りました

「たくさんデータ分析して、せっかく事業計画案を練ったのに、取締役会で議論がまとまらず、方針が分からないまま、やり直しになった…」

「意思決定の判断基準に一貫性がなく、その場の気分で決まっているので、そもそも基準に沿った提案が難しい…」

そんなこと、ありませんか?

データ分析で疲弊している経営企画担当者にとってみれば、手戻りを避けるため、一貫した判断基準に基づいて提案をして、タイミングを逃さず経営陣に意思決定させたいところです。

では、どうすれば、判断基準を明確化して、経営陣に意思決定させることができるのか?

という観点で、以下のような仕様のツールを作ってみました。
① 価値観の数値化・最善策の抽出
価値観を数値化し、合理的な計算に基づいて選択肢に評点をつけ、最善の選択肢を抽出する。
② 意思決定の帳票化
どのような価値観をもとに意思決定が行われたかを誰が見ても分かるように、情報をビジュアル化し、帳票として保存可能。

それでは、以下にツールの説明と使い方をご紹介します。


【アウトプットイメージ】

論理的に意思決定するためのAHP分析シート

このツールは、アンケート形式で判断基準や選択肢の重要性を比較することで、各選択肢の「好ましさ」を点数化し、可視化するものです。

ツールのファイル形式は、エクセル(xlsx)ファイルです。
事前にエクセルのインストールをお願いいたします。

点数化については、AHP分析 ( Analytic Hierarchy Process ) と呼ばれる手法を用います。 AHP分析は、ピッツバーグ大学のトーマス・L・サーティによって開発された意思決定法で、判断基準の比較と各判断基準における各選択肢の比較を行うことで、その意思決定者にとって最も好ましい選択肢を行列計算により算出します。全世界の企業や機関などでも最も活用されている意思決定手法の1つです。計算方法自体の説明については、ここでは割愛します。

【使用方法】

①意思決定したい選択肢の入力

まず初めに、「Q1.意思決定したい選択肢」に、比較したい選択肢を入力します。
(選択肢の例)
・購入する商品を選ぶ場合
 →1:商品A、2:商品B、3:商品C など
・利益改善施策を選ぶ場合
 →1:システム導入、2:アウトソーシング、3:教育体制の強化 など
その他、選びたい選択肢であれば何でも構いません。

論理的に意思決定するためのAHP分析シート(説明1)

②意思決定するための判断基準の入力

次に、「Q2.意思決定するための判断基準」に、重要な判断の軸を入力します。
(判断基準の例)
・購入する商品を選ぶ場合
 →1:価格の安さ、2:品質の良さ、3:重量の軽さ など
・利益改善施策を選ぶ場合
 →1:利益改善効果の高さ、2:即効性の高さ、3:リスクの低さ など

【※注意※】
ただし、「買いやすさ」など基準が不明確な場合や、「耐久性の高さ」と「耐久期間の長さ」など判断基準が似ている場合、正確に評価できないため、必ず全く異なる判断基準を設定してください。

論理的に意思決定するためのAHP分析シート(説明2)

③判断基準・選択肢の比較アンケートへの入力

次に、Q3~Q6では、Q2で入力した判断基準の比較と、それぞれの判断基準の観点での各選択肢の比較を行っていきます。
アンケート形式となっており、各項目で両者を比較した結果、該当するセルに「〇」を入力します。

論理的に意思決定するためのAHP分析シート(説明3)

【※注意※】
AHP分析では、重要度合いの比較をすることで点数差をつけていきます。そのため、「AよりもB、BよりもC、CよりもAの方が重要」、というような3つ巴の関係にあったり、「AよりもBが若干重要、BよりもCが絶対的に重要、AよりもCが若干重要」などのように重要度合いに整合性がない場合は、正確な結果が得られません。その場合は、「回答の信頼度:信頼度低い」と自動表示されますので、再度回答の修正を推奨します。

論理的に意思決定するためのAHP分析シート(説明5)

④完成

①~③を入力すると、自動的に計算が実行され、「分析結果」の欄に、各判断基準の重要度合い、各選択肢の評価点数、そしてそれらを可視化したグラフと、最善の選択肢が自動表示されます。

記入例の場合では、
「システム導入」という選択肢は利益改善効果が高いものの即効性の点数が低く、「アウトソーシング」という選択肢は利益改善効果は低いものの即効性の点数が大きいため最善の選択となっています。

論理的に意思決定するためのAHP分析シート(説明4)

⑤帳票の出力

最後に、エクセルファイルのメニューバーにある「ファイル」>「エクスポート」>「PDF/XPSの作成」をクリックすると、A4サイズの以下の帳票が出力されます。

この帳票を保存しておけば、意思決定者が過去にどのような判断基準で、どのような評価をした結果としてその意思決定をしたのかが明確に記録され、将来的にPDCAに活かすことができます。

論理的に意思決定するためのAHP分析シート

【ダウンロードはこちら】

下記のリンクからダウンロードをお願いします。

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