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「人の問題」を奪ってはいけない。

題名がちょっと物々しい感じになってしまいましたが
でもその言葉のままなんですよね。
書きたいことは。

自分の周りにいる人がイライラして機嫌が悪かったりすると
恐らくまずは「どうしたのかな?」と思いますよね。
それがほとんど自分とは関係のない人だったら
その思考はそれで終わりかもしれませんが
関係が少しでも濃いと「自分が何かしたのかな…」
と心配になってしまうことってあるのではないでしょうか。

例えば会社で上司や先輩に声を掛けた時に
相手から素っ気ない態度が返ってきたとします。
以前の私なら、それはもう大問題です。

「あれ?なんだか機嫌悪い?私、何か悪いことしたかな…?」

その相手の態度から突然、私は不安の闇に突き落とされるわけです。
そしてその不安の闇の中で、考えてはまた考えて
でも原因がわからなくてもがき続ける…
けれどその相手の機嫌はいつの間にか直っていて拍子抜け。
そんなこと、今までに結構ありました。
これだけを見ると、完全に時間を無駄にしています。
自分の機嫌がイライラしていたわけでもないのに
人の感情に手を出してうろたえる。
一体私は何をしているのでしょうか。

でも不安になっていた分その相手の機嫌が直っていると
すごい安堵感に包まれるたりしちゃうんですよね。
「あぁ。いつもの感じに戻ってる…良かった良かった。」
なんて。
いや、全然良くない。
結局この事件が自分に与えるものは
悩んだ分の疲れと漂い続けるモヤモヤした気持ち
それと、失った時間なのですから。

そもそも、その相手の「機嫌が悪いこと」という問題に
それを感じている本人ではない別の人間が手出しをすることは
基本的にはおかしいのです。
もちろん本当に自分がしたことがその人に迷惑をかけている場合も
あるかもしれませんが、そうでないことがほとんどだと思います。
誰しも色んな感情があって、どんな時にどんな事でどんな感情が
出てくるのかは全くわからないものです。

それなのに人がイライラしていたりすると
「私が何かしたせいで機嫌が悪いのかしら…?」
などと問題を勝手に考えることは
その本人が考えるべき問題を奪ったうえ自分の問題にして
それをあれやこれや考えてしまうこと自体
違うのではないでしょうか。

こんなことを言うと
「それでは相手の気持ちを考えていないただの冷たいやつだ」
という言葉が聞こえてきそうですが
相手の持つ全ての問題を自分事して考えるなんて
もともとできるはずがないのです。
つまり自分が相手に感じた「今日機嫌悪そう…?」という感触を
毎回毎回解決することなんてできないってこと。
もしイライラしている理由全てのうちの一部が
あなたが原因だったとしましょう。
それでもやはり無理なのです。
全てを管理できないのに一部だけを切り取って
私が原因なんじゃないか?と思うのは
視野が少し狭くなっている証拠かもしれません。

その相手の全てになって全部の面倒を見ることができない以上は
その人がもっているその人自身の問題には
勝手に手を出さないことです。
その相手から勝手に問題を取り上げて自分があれこれと考えるのは
その人からその問題を奪うことになります。

私たちは原因がわかるまでは、慌てず騒がず大人しくしていましょう。
もし自分がその人に迷惑をかけたり
知らずに悪いことをしていたことがわかったら
その時に初めて自分の問題として真剣に取り組み
誠意ある態度で行動をしましょう。

私も今まで随分と勝手に人の問題を奪ってきましたが
だんだん年を取っていくにつれ自分のことで精一杯で
そこまで敏感になれなくなってきました。
だから以前より少しは楽になった気がします。
これを別の言葉で言い換えると
「図太くなってきた」
ということなのかもしれませんね。

まぁそれはそれでよしとしましょう。

欲張らず、人の問題を奪うことは
やめておきましょう。

わたしたちはみんな
忙しいのですから。


ではまた。


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