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再現性と標準化の関係

ビジネス・仕事で業務を行なっている時に、
私が考えている大事な価値観の一つに「再現性」があります。

仮に私一人が成果を出せたとして、私自身が
再現性を持っていないと、非連続的な成果を出せるとは言いづらいですし、
再現性を伝達できる仕組みを持っていないと、
成果は人事異動等で自分が離れてしまうと崩れてしまう事になったりします。

その為、仕事を行う時、私は「標準化」という手法を取ります。
自分がいなくても誰がやっても同じ成果が出る状態を作るという事です。

標準化の方法は様々ですが、
・業務の背景や思考の導線を見える化する
・オペレーション(フロー)を明確化する
・チェックポイントを定めて、イレギュラーの時のフローを定める
・誰がやっても同じ結果になるような仕組みをつくる
と言った所です。

まず、業務の背景が見えないと、その業務を行う「意味」が見えないので、
何がきっかけで何が課題になり、ゴールは何かを明確化します。
その時に大事なのは、思考の導線を明確化するという事で、
何を考えて、その仕組みを作ったのかの履歴を残す事です。
時間はファイルを作った時に記録されているので、
今が何版(例えば、私は「v0.1」といった書き方をします)を書いた上で、
「何を、どう変えたのか」を追記しておくといった所です。
そうすると、何がいいのかというと、何かトラブルが起こった時に、
自力で原因の特定ができる事と、ゴールを定めておくことで、
標準化された作業になりがちな業務に意味の重さを持たせる事が可能です。

次に、オペレーションやフローについては、分かりやすく、
標準化する作業自体に当てはまるので、避けては通れません。
大事なのは、フローを「見える化」することで、
誰が見ても同じことをイメージして、同じことをすると、
同じ結果が出るという事が大事です。

更に、チェックポイントというのは、
確実に同じ結果が出ているのかという運用上の閾値のことで、
そこを超えないなら正常値、超えたならイレギュラーという値の事です。
そして、大事なのはイレギュラーの時のパターンを明確化しておいて、
イレギュラー対応を事前に定めておく事が重要です。

最後に、仕組みに関してやり方は様々なんですが、
私がよく行うのはExcelにおいては選択フォームを用意して、
選ぶだけで状況に合わせた結果が出力できる仕組みを用意する事です。
全角半角等の様々なパターンをイメージして作成すると、入力者によって
差異がなくなるのと、割と簡単に作れるのがメリットだと考えています。
また、RPAに関しては、昨今避けては通れないもので、
これは単純作業の高速化、自動化が行いやすく、
これもテンプレートの構築により実行が可能です。
RPAの動作は時間であったり、ボタンひとつ等、簡単なトリガーで
動作が可能なので、「なんでこんなコツコツした作業をせなあかんねん」
と今まで業務でちょっとでも考えた事がある人は、
利用を考えてみるのも一つかもしれません。

専門的な業務に携われば携わるほど、高度な知識や経験を必要とし、
属人化したり、業務を横にスライドさせづらいところがあるので、
そんな時こそ、成果を高い状態で維持できる再現性を生むために、
標準化という策を取ってみてはいかがでしょうか。

標準化ができるようになると、仕組みを構築した仕事は、
他の人に運用を任せられるようになり、属人化しないだけでなく、
任せられた方のスキルもアップする場合があり、
かつ、自分の時間ができると、新たな企画・構築の仕事を受けられる
余地ができるので、自分にとっても成果が上がるだけでなく、
面白い仕事をできる余白が生まれると考えています。

だからこそ、「誰かに任せると難しい仕事」ほど、
他者ができるように仕組みの構築をすべきだと考えています。

運用面に時間が掛かり、残業を余儀なくされている方、
属人的な業務で、抱え込んでしまっている方、
組織が成長過程で自分のリソースを生み出す必要のある方こそ
「再現性」を意識をして、「標準化」に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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