謎の肉屋(ペスカタリアン)

肉屋。ステーキ研究家。試行錯誤しながら正しいステーキの焼き方が広まるように動画を作って…

謎の肉屋(ペスカタリアン)

肉屋。ステーキ研究家。試行錯誤しながら正しいステーキの焼き方が広まるように動画を作っています。ペスカタリアンになったので肉を食べるのはやめてしまいました。でも肉屋は続けています。

最近の記事

肉は食べたくないクセにフェイクミートを食べるのは間違っている

フェイクミートを食べるヴィーガンに対して、肉を食べたくないくせにフェイクミートを食べるのは「負けている」というようなイジワル/いちゃもんを言うヘイターがたまにいるので、そうとも限らないですよ、という話をしようと思います。 私が働いているカナダの小売店で売られているフェイクミートを見てみます。 いろいろなタイプの商品がありますが、バーガー風のものやソーセージ風に成形されているものがとても多いと思います。これはどういう事かを理解するには、北米人の食文化を知る必要があります。ハ

    • ペスカタリアンになってみた肉屋

      肉屋で働き始めてから、肉の廃棄量の多さに疑問を持つようになり、ヴィーガン思想についても興味を持つようになりました。人間が自分の都合で動物を殺し、食べないで捨てるというのは私には納得ができない事です。なぜなら私は動物が好きだからです。ヴィーガンについてろいろと学んでいくうちに、人間が肉を食べる必然性は全く無い、という真実に気づけました。人間は肉を食べなくても問題なく生きていけます。肉を食べるのは嗜好と快楽の為です。ということで、肉を食べるのをやめることにしました。 魚や卵は食

      • 命の授業から見えてくる「食育」の欺瞞

        小学校のクラスで豚を飼育して、最後に食べるか食べないかを決める、「命の授業」という有名な授業があります。 最近では、いろいろな学校が、豚だけでなく、鳥や魚等で同じ試みをしているようです。 日々我々が食べるスーパーで売られている肉も、もともとは同じ豚であり、誰かがそれを育て、そして殺している。生き物を食べるという事はどういう事なのか、子供達自身で体験して考えてみてほしい、という事だと思います。そこには、「我々は生きる為に命を犠牲にしなければいけない」という理念を子どもたちに

        • 吃音の治し方

          物心ついた頃から吃音で悩んでいました。今は完治はしていないものの、働いているカナダの店で英語で店内アナウンスができるくらいには克服できています。私の方法がすべての人に当てはまるとは思いませんが、誰かのためになる事を願って、私の吃音克服方法をご紹介します。 吃音=イップス私は吃音は発声のイップスだと思っています。 この方は明るく振る舞っていらっしゃいますが、本心はとても辛いと思います。吃音がある方なら、この方の感覚は手に取るようにわかるのではないでしょうか。やりたい事が、自

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          人間の、他の生物に対する共感性は、その生物の産卵数に反比例している?

          ペスカタリアンという食事制限をする人達がいます。 ヴィーガンは動物性タンパク質を一切取らない人達ですが、ペスカタリアンは魚や卵は乳製品は食べます。 肉を食べる人からすると矛盾しているように聞こえるので、「魚も生きてるだろ。お前は魚だったら虐待してもいいと言っているのか」的な反論をされる場合があります。 人間は、他の動物全てに同じように共感しているわけではない 不思議な事ですが、ペスカタリアンに限らず多くの人間にとって、四足動物に対してより魚介類に対しての方が共感性が低

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          肉屋が考えるヴィーガン問題

          私は肉屋で、肉に関するYouTubeチャンネルをやる程の肉好きです。しかしながら、いわゆるヴィーガン問題にも関心があります。人間はこれからも今までと同じように肉を食べていていいのか、について肉を食べる全ての人がもっと深く考えなければならないと思っています。 そう考えるようになったきっかけは、肉屋で毎日出る廃棄です。私の働く店はカナダの片田舎の小さな店ですが、それでも1日に数キロから十数キロの廃棄肉が出てしまいます。廃棄理由は売れる前に賞味期限が来てしまうのが大半で、その次に

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          崖の駅 分倍河原

          東京都府中市にある分倍河原駅は、京王線と南武線の接続駅です。そしてその立体交差に天然の崖を利用しています。 分かり易いように、標高55mを境目に色分けした地図です。青が低く、緑が高くなっています。この段差は府中崖線と呼ばれています。崖と言っても高低差は6mくらいで、何も知らなければ気にならないくらいの段差です。これは昔の多摩川が土地を侵食して出来たものです。上の地図の下部に多摩川が写っていますが、川の流れに沿って段差が続いているのがわかって頂けると思います。分倍河原の河原と

          いくら姿勢を良くしても腰痛は治らない

          日本整形外科学会の調査では、日本で腰痛のある人は約3000万人と言われています。日本の人口は1億2000万くらいですから、約四分の一が腰痛持ち、という事ですね。日本は腰痛大国です。何故こんなに腰痛持ちの人が多いのか。それは日本人が子供の時から刷り込まれている、ある事に関係していると私は考えています。 私も20代の頃に仕事で腰を痛めてから二十年くらい腰痛と付き合ってきました。今は昔に比べて、殆どと言ってもいいほど腰痛は無くなりました。私が実践しているのは、なるべく「良い姿勢」

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          ミディアムレアは何故美味しいのか。

          ステーキの焼き方として、レア、ミディアム、ウェルダンがあります。ステーキの本場アメリカでは、さらにミディアムレア、ミディアムウェルを追加した、5つに分けるのが一般的です。 アメリカのステーキハウスチェーンの Meats by Linz が2022から2023年に行った調査があります。 https://shop.linzheritageangus.com/pages/consumer-steak-report アメリカ人のステーキに対する行動、意識を調査したものでとても面

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          鉄皿(ステーキ皿)の起源

          日本のレストランでは、ステーキやハンバーグは鉄皿に乗って提供される事が多いです。この記事のトップにあるようなやつですね。レアに焼いたステーキをアツアツの鉄皿に乗っけて提供して、客が好みの焼き加減に調節しながら食べる、というコンセプトです。実はステーキの本場アメリカでは現在この鉄皿を見かける事はあまりありません。試しにgoogleでsteakで検索してみるとこんな感じ。 鋳物に乗っている写真もありますが、それはあくまで調理段階のもの。提供されるときは普通の皿に乗ってます。それ

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