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  • 遺書(軌跡)

    私は私の生を残そうと筆を取る事にした。これらはそんな私の遺書である。 (現実にあった事と想像・妄想で織り成した創作である。実際にこのような人間がいるのでは無いという事は予めご承知置きいただきたい。)

記事一覧

許可

いまだに不思議に思っているのだけど。 世の中の人々はどうして自分の事を生きていて良いと思えるのだろう。 どうしてそう思えたのだろう。 死にたいだとか生きたいだとか…

何故
3年前

感性

私見だが、基本的に個々人の持つ感性に「正しい・正しくない」は無いと思っていて、無理矢理に他人のそれへ合わせる必要は無いと感じている。 これまでの経験等から得たそ…

何故
4年前

戯言(会話文)

「なぁなぁ、 "しまったしまった島倉千代子"ってのがあんなら、 "こまったこまったコマドリ姉妹"もあるんかな?」 「…そういうとこやで、君の年齢詐称疑惑」 「…

何故
4年前

戯言(好きと嫌い)

1番好きな映画は何かと問われれば恐らく「インセプション」と答えると思うのだけど、何がどう好きなのかをこれまで私は説明出来なかった。 この間読んだ記事に、そのインセ…

何故
4年前

自衛のための性的な話

男性器の神経回路については多くが似通っていると解明されているが、女性器の神経回路は個々人に大きな相違があることが分かったものの研究は進んでいない、という記事を読…

何故
4年前

二次創作募集

というハッシュタグがあるようです。何て素晴らしい。 まぁnote界の辺境に位置するこちらまで辿り着くような変人(褒め言葉)はいないでしょうけど。 でも、二次創作してや…

何故
4年前

繭に籠る

大丈夫分かってる。 大丈夫。 大丈夫。 ゆっくりと目を開ける。降り注ぐのは温かいシャワー。 私は水を溜めていない浴槽に横になっているだけ。 分かってる。 これはた…

何故
4年前

感覚と言語

ネタと知りつつ全力で乗っかるのも大人の作法、と嘯いて書いてみる。 どこかの掲示板で昔、曲名を教えてほしいという相談者がいた。 知っての通り、掲示板は文字でやり取…

何故
4年前

脳と脳(主に下ネタ。いい加減下ネタから離れろと思わなくもない)

脳と脳を繋げるという発想を持った人は少なくない数に及ぶだろう。ではそれを何処まで掘り下げられるか。妄想してみた。娯楽に影響を与えた。廃人が生まれた。政治まで及ん…

何故
4年前

同一感

これでもかと言う程のAとBの選択肢を延々と投げ掛けて、その回答の合致が幾つに積み重なれば人は他者との同一感を得られるのだろう。 とぼんやり考えてみたのだけど、うん…

何故
4年前
2

脳内音楽

経験者にこれまでの人生で会った事が無いのだけど、気付けば脳内で音楽が大音量で鳴っていて、それに気付いた瞬間に霧散するってのは一般的で無いのかね? 私も人生におい…

何故
4年前

根底

恐らく、私がこうやって長らえている理由の一つには、根底に性善説が根付いているからというものがあるだろう。 人との繋がりに疲れ、人間嫌いと称されようとも、でも何処…

何故
4年前

煙草の灰のような

薄汚い灰色の小さな小さな何かが目の前を横切った。 手で払い除けて私は歩く。 また灰色の小さな何かがゆらゆらと横切る。 邪魔だ。 手で払い除け、そのまま、また歩く。 …

何故
4年前

井の中の蛙

私は蛙だ。それも井戸の中にいるまごう事なき蛙だ。 井戸の中は食べる物にも困らなければ適度に休める場所もある。中々に快適な空間でひどく居心地が良い。 周りを見渡せ…

何故
4年前

アラームの音で目が覚めた。

まだ意識はぼんやりとしている。 何か夢を見ていたと思うが、思い出そうとする傍から解けるように消えていった。 尾を引くような物悲しさだけが胸に巣食っている。 いや、…

何故
4年前
1

幸せになりたいと呟いて飛び降りた私の背中が目に焼き付いた。

下を覗き込めば既にその姿は無く、私は白昼夢でも見たのだろうかと首を傾げる。 目線を少し上げると、道向こうに二人連れで寄り添って歩く私がいた。幸せで仕方ないといっ…

何故
4年前

許可

いまだに不思議に思っているのだけど。
世の中の人々はどうして自分の事を生きていて良いと思えるのだろう。
どうしてそう思えたのだろう。

死にたいだとか生きたいだとかの願望の話ではなく、生きていて良いと思える安心感はどこから得られたのかが不思議でならない。
ずっと頭の片隅にこびり付いているような疑問なのだが、こんな事、リアルで発言なんて出来ない。
言ったが最後、「あいつ、やばい」とか陰で言われて敬遠

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感性

私見だが、基本的に個々人の持つ感性に「正しい・正しくない」は無いと思っていて、無理矢理に他人のそれへ合わせる必要は無いと感じている。

これまでの経験等から得たその本人独自の見解や感じ方というのは、誰かの真似をして得られたものではない。
それを杓子定規で測るような真似は、個人を否定しているようで私は好きではない。

言葉の面白さを楽しめる方とこの間話す機会があったのだが、「何事も感覚で面白いが1番

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戯言(会話文)

「なぁなぁ、
"しまったしまった島倉千代子"ってのがあんなら、
"こまったこまったコマドリ姉妹"もあるんかな?」

「…そういうとこやで、君の年齢詐称疑惑」

「…はっ!…何でだろう、涙が出ちゃう」

「だって女の子だもん、って言わすなや」

「…君も大概やで」

ってか、まじでコマドリ姉妹あったわ。

ついでにマイケル・ジャクソンも。

戯言(好きと嫌い)

1番好きな映画は何かと問われれば恐らく「インセプション」と答えると思うのだけど、何がどう好きなのかをこれまで私は説明出来なかった。
この間読んだ記事に、そのインセプションの監督の紹介として過去作品のリストが載っていたのだけど、ものの見事に全てが私が好きだなと思ったものだった。
映像とは何たるか、だなんてそんな知識も高尚な意見も持ち合わせていないのだけど、私の感性においては何かを掴んでいたのだな、と

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自衛のための性的な話

男性器の神経回路については多くが似通っていると解明されているが、女性器の神経回路は個々人に大きな相違があることが分かったものの研究は進んでいない、という記事を読んだ。
女性性への神秘・神話等が根付いているために科学的解明を避けようとする研究機関の姿勢には勿論思う所もあるし、そういった障害を認識して全ての人達が克服に乗り出すような社会になって欲しいという願望もある。

ここで私の周囲の話をすると、女

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二次創作募集

というハッシュタグがあるようです。何て素晴らしい。
まぁnote界の辺境に位置するこちらまで辿り着くような変人(褒め言葉)はいないでしょうけど。

でも、二次創作してやんよ!って奇特な方が現れてくれたらなぁとの願望は持ってるので、一応は書いとく。
二次創作と言うか、お題の丸投げみたいなもんだけど。

・心療内科(ある人を殺したい程憎んでいるクライエントとそのクライエントに向き合う心理カウンセラー)

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繭に籠る

大丈夫分かってる。
大丈夫。
大丈夫。

ゆっくりと目を開ける。降り注ぐのは温かいシャワー。
私は水を溜めていない浴槽に横になっているだけ。

分かってる。

これはただの感傷にしか過ぎない。
勝手に期待して、勝手に裏切られた気持ちになって、勝手に傷付いてるだけ。

分かってる。

誰かが悪い訳ではなくて、ただ歯車が噛み合わなかっただけで、また噛み合わせようと、上手く回そうと皆考えてるって。

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感覚と言語

ネタと知りつつ全力で乗っかるのも大人の作法、と嘯いて書いてみる。

どこかの掲示板で昔、曲名を教えてほしいという相談者がいた。
知っての通り、掲示板は文字でやり取りを行う訳で、曲という様々な要素から成り立つ物を表現するには些か役不足に思われる。
それでもその相談者は、掲示板という限られた場において曲を表現することに挑戦していた。

『チャンチャチャチャン・チャチャチャン・チャーチャン・ッタッタ・ッ

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脳と脳(主に下ネタ。いい加減下ネタから離れろと思わなくもない)

脳と脳を繋げるという発想を持った人は少なくない数に及ぶだろう。ではそれを何処まで掘り下げられるか。妄想してみた。娯楽に影響を与えた。廃人が生まれた。政治まで及んだ。世界が滅びそうになった。あるぇぇぇ?

気を取り直して。

掘り下げた方の妄想はね、他にちまちまと書き溜めてるんでまたの機会に。

脳と脳を繋げる、で思い出すのがシルヴェスター・スタローンの映画「デモリションマン」の擬似的性交。所謂クリ

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同一感

これでもかと言う程のAとBの選択肢を延々と投げ掛けて、その回答の合致が幾つに積み重なれば人は他者との同一感を得られるのだろう。

とぼんやり考えてみたのだけど、うん、まぁ簡単には無理だと思う。

まず、提示される問いの抽出が難しい。
朝食はパン派か米派か、といった単純な内容で回答の合致数を数えてみても、そこに他者との同一感を見出すよりも偶然として片付けられてしまうだろうし、偶然と言うには余りにも合

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脳内音楽

経験者にこれまでの人生で会った事が無いのだけど、気付けば脳内で音楽が大音量で鳴っていて、それに気付いた瞬間に霧散するってのは一般的で無いのかね?

私も人生において片手余るかどうかの経験しかないけれど、あの現象は何なのだろう。

幻聴?頭がおかしい?とかも思って色々調べてみるんだが、脳内で流れる音楽が無限ループにハマったとかはあれど聴いた事も無い音楽とか何が流れていたか分からないっていうのはあまり

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根底

恐らく、私がこうやって長らえている理由の一つには、根底に性善説が根付いているからというものがあるだろう。
人との繋がりに疲れ、人間嫌いと称されようとも、でも何処かで私は人というものを信じているのだ。
これだけ生きていれば騙された事も裏切られた事も勿論ある。だが、私にそんな仕打ちをした人等だって、誰か大切な人はいるだろう。その大切な人には温かい気持ちで接しているだろう。
ただ私が彼等にとって、それに

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煙草の灰のような

薄汚い灰色の小さな小さな何かが目の前を横切った。
手で払い除けて私は歩く。

また灰色の小さな何かがゆらゆらと横切る。
邪魔だ。
手で払い除け、そのまま、また歩く。

更に灰色が降る。
ゆらゆらと空中を漂い、重力に従うように落ちる。

いつの間にか辺りに降り積もり、足を動かす度に舞い上がるのがひどく不快だ。

それでも気にせず、前へ前へと私は進む。

歩かなければいけない。
歩き続けなければいけな

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井の中の蛙

私は蛙だ。それも井戸の中にいるまごう事なき蛙だ。

井戸の中は食べる物にも困らなければ適度に休める場所もある。中々に快適な空間でひどく居心地が良い。

周りを見渡せばただの石壁だけで、毎日にほぼ変化は無い。上から水が延々と落ちてくる日もあれば、上から差す光が強い日もある。だが、その時にはその時の過ごし方がある。水や光を避けられる出っ張りの下に潜り込んだり、または水に揺蕩うように浮かんだり。どうだ、

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アラームの音で目が覚めた。

まだ意識はぼんやりとしている。
何か夢を見ていたと思うが、思い出そうとする傍から解けるように消えていった。

尾を引くような物悲しさだけが胸に巣食っている。
いや、これは行き場のない怒りのようにも感じられる。

取り留めの無い事を考えながらも、既に身体は生活の為に動き出していた。

今日もいつもと変わらない日常が始まる。

全ての為すべき事を終え家から出る頃には、私の中に夢の欠片なんてものは存在し

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幸せになりたいと呟いて飛び降りた私の背中が目に焼き付いた。

下を覗き込めば既にその姿は無く、私は白昼夢でも見たのだろうかと首を傾げる。

目線を少し上げると、道向こうに二人連れで寄り添って歩く私がいた。幸せで仕方ないといったように笑うその内側で、本当は愛だの恋だのを信じていないことを私は知っている。

二人の世界を作り上げるかのような姿を見ていられず顔を背けると、部屋の片隅には膝を抱えて蹲る私がいた。自分には価値が無いだとか、もう嫌だ死にたい、とか言ってる

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