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140字小説【実話︰鎮護国家】

 私が中学生の頃、歴史の授業で《鎮護国家》について教えてくれた先生。
 その先生が乱雑な字で黒板に書き殴ると、ご丁寧にルビを振り、やがてそれらを黒板消しで消す際、所作が雑すぎてルビの「゛」と「こっか」のみが器用に消され、黒板のド真ん中に残ったのは……

 ……先生、あれはわざとですか?

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