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持続可能な組織であるための人材育成とは何か

人を教えるという事は難しい
人材育成はどんな企業でも永遠の課題ではないだろうか
質的にも量的にも人材確保がどんな企業も最大の悩み

ある意味教えるという事は事業を継承していく上で仕事の要でありすべてだ

長期的に企業を成長させていくには
計画的な人材育成展開をしていく事が重要だ

ファーストステップは基準作り

その人材育成の1番最初のステップとして
準備段階で必要なのがいわゆる基準作りだ

ある程度のクオリティーにするための基準の中で
「完璧なレベル」とは何だろうか
その人によっては少しだけ違う表現だったり
その人によっては少しだけ違うやり方や動きだったり

個人が思う「完璧」とは
ただのあいまいなものさしのようなもの


多様な価値観の中で大切なのは
一つの会社としての基準を作る
という事

だからこそ、
マニュアルは自走をするための大切なツールだと思う
ただマニュアル自体もそこで完成で「完璧」ではなく 
またどんどん自分たちで変えられるものになるはずだ
マニュアル人間という言葉があるようにそれだけしか出来ないというのではだめだからだ

こうやって物を簡単にしていき広めていく事と大事に継承していく事との狭間で思う事がある

仕事のとらえ方として
今まで職人としての仕事の仕方をする事で
より細かく難しくしていく事で質を高める事に繋がると
そうする事で受け継がれにくくなり、参入障壁を作り業界自体の質を高める事に繋がると信じていた節もある

それとは反して海をもっとたくさんの人に伝えていきたいという気持ちもある

この長年の葛藤の中で結局は
誰でもできる仕事の基準を作る事も大切だと分かった
その基準を示すマニュアルはとても大切なツールだ

時代の流れの中、長い期間かかって習得できない技術を持つ仕事というのには実は事業性が低い
インターネットですぐに情報を仕入れられる時代
ショートカットがいくらでもできる時代に
今の時代にも適していない 
要するに背中を見て学べは非効率的すぎる
マニュアルにより明文化し丁寧に一つ一つ腑に落としながら教えていく必要がある

指導力とは何か

そしてその基準としてのマニュアルができたら
次のステップとしてその基準を伝えるべく
指導の仕方も工夫していかなければならない

マニュアルが出来たからといっても、ただ一つの事を習得させるまではそれなりに時間がかかり簡単ではない
一つの事を教える事は同じ事を繰り返し違う表現でそして違う角度で何度でも辛抱強く伝え続ける事だ
指導力こそ反復力反芻力が問われていく

指導する側こそ表現力を使い繰り返し指導する
伝える側の責任もあるという事も忘れてはならない
伝えるという事は受け取る側もいるわけで
伝えたらそれで終わりではなく 
相手がそれを受けどう反応するのかを想像する必要も出てくる

だから指導者は常にねらいが見えてないといけない
トレーニングという手段を使って何を達成するのか
そのねらいに対して声掛けを変えたりやり方を選んだり方法を模索していく必要がある
この一連のプロセスを考える事が出来るかどうかが指導力があるかないかに繋がるだろう

3つの指導方法とは

そして物を教える際はテクニックも必要になる
3つの指導法を使い分けていく必要が出てくる

初期の段階で基礎を築く上で大切な指導法の一つは
「ティーチング」
一つ一つ丁寧に理由も含めて答えを教えていく作業

この段階が終わったら次の指導法は「コーチング」
この段階の指導の中では
答えではなく問いを与える事の大切さが出てくる
受け手の中の答えを導く指導法がコーチングだからだ

ただ受け手に答えがないのであれば、答えを与えるティーチングに切り替えて指導しなければならない

そして最後に自分が先導して方向を示していく指導法
態度や言葉で引っ張っていくそれこそ背中を見せて道を切り開き先導していくやり方が「リーディング」

コーチングせずティーチングだけでは指示待ちが増える
ただ基礎も分からないのにティーチングを通り越してコーチングをしても考えさせても答えが出てこない
コーチングばかりでリーディングがないと丸投げになる
かといってリーディングばかりでコーチングをしていないと1人で独走態勢になってしまう

3つ指導の仕方のバランスがとても大切だと感じる
スタッフの習熟度を知る事が使い分けのキーとなる

この指導法を使い先輩後輩と組みになりペアラーニングをしながら事業を継承していく

だから例えば何かトラブルがあり
スタッフが「どうしましょうか?」と尋ねて来た時は
まずは何が問題でどういう状況なのかを
確認する事としている
そこでスタッフ自身が
自分で答えを見つけてもらうような
問いかけができるように心がけてはいる

1人ひとりの日々の小さな気づきや対応の積み重ねで
自分達で仕事を作っているという実感を持ってもらう
スタッフの日々の成長が会社の成長に繋がる

結局自走するスタッフが集まったチームが一番強い

これがいわゆるエンパワーメント経営という所にも繋がっていくのだろう
そしてそれは基準や目的の共有さえしっかり取れていれば人や組織を引き出す力になっていく

またマニュアルで簡略化されていく技術やテクニックとはうらはらに想いの部分は大事に残していきたい

それは作っている物が、実は写真の撮り方や潜らせ方とうツアー自体ではなく人だからだ

企業理念である想いが浸透していき人をつくりだす

こうして人の想いが、繋がると
「ありがとう」を伝えてもらえるツアーが出来上がる
人づくりとツアーが成功した瞬間だ

こんなにも作り手と受け手の繋がりをダイレクトに感じられる仕事は他にはない

こうやっていつまでも人が成長を感じる事ができる環境にある会社でいたい 

そこにいる人が成長しつづける事が持続可能な組織の成長に繋がるのだ

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