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そらのうた

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2020年12月の記事一覧

七色の世界

限られた時間を生きる
生まれた時は真っ白な余白に
相変わらずデタラメな色を塗りたくる

想像通りにものごとは運ばないよ
想定通りの絵を描くのは難しいよ

余白は段々埋まっていって
残されたスペースは散り散りに分かれている

思考は一貫性を求めているのに
歩んだ足跡は曲がりくねっている

理想通りにいかないの
そんなの知ってたよって

君が笑うから
僕もつられて笑う

僕も君も虹のような七色じゃない

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wish

wish

「wish」
「届いて」
「境界線」

「wish」

あどけない笑顔が弾ける
今日はクリスマスイブ

君が笑うから
心がはしゃぐんだ

君のしなやかな掌が
心を撫でてくれるんだ

街を飾るイルミネーションが綺麗だね
明日の朝は何を囁き合おうかなんてね

怖くはないよ
君がいるから

弱いところは
さらけ出して

過去は幸福で
塗りたくって

未来は雪白より
綺麗になるから

君の幸せを形成する

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冬の空のような

眼を覚ますといつも通り
君からの「おはよう」が届く

だから寒さに負けないで
着替えるのも苦じゃない

君が愛して止まない
空を飾る冬の大三角形

昨日の夜
君は見つけられたかい

僕の住む街からは
少し離れた場所に現れる星彩たち

「冬は嫌いじゃない
かじかむ手も白い吐息も

季節の最後
思い出を振り返るには感傷的になれるから」

君がいつか言ったその言葉
僕なりの解釈を添えて君に返そう

「冬

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moment

緩やかに萎びるように生きるのが命なら
僕も君も大樹さえも今が最も美しい

躊躇いを忘れて駆けて行くのが人生なら
僕も君も光も綺麗な軌跡を残すだろう

水が弾く浸る潤いを齎す
風が舞う踊るこだまする
火が紅に揺れ熱く心灯す

足元や目に届くもの
静かに寄り添うもの

僕らの足跡には
いつだって当たり前が存在した

当たり前に支えられて
微かな生命が今を生きる

君にとって当たり前で
かけがえの無い存

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