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【感想】APDが#自閉文化を語る会 試聴しました


Twitterのスペースで#自閉文化を語る会 が開催され、それを録音したものがこちらのリンクより今月末まで聴くことができます。

2時間ほど当事者4~5名が自閉文化について話されていますが、皆さん大学院で学ばれてることなどもあり、私達がなんとなく感じてる自閉文化を言語化して頂いております。
聞きながら「あー!そうそう!そーゆーこと!」と共感する場面がとても多くありました。

しかし私はAPD。耳だけで2時間はキツかった。字幕欲しかった。
弟にも「書き起こして欲しい」と言われました。そりゃそうだ。

なので、スペース聞きながらメモとしてtweetしたものを掲載しながらまとめる手法で、#自閉文化を語る会 の中で語られたトピックについて振り返っていきたいと思います。

【1.20追記】
スペースで話された方から補足いただきました。

テーマめっちゃ勘違いしてました……(恥)
当日は諸事情で文字起こしアプリ使えず、かと言ってもう1回文字起こしアプリ使いながら聞くかと言われると、そこまでエネルギー割けないもどかしさ。

仕切りたがり

まずスペースは、「ASDって仕切りたがる傾向があると思うんですけど、皆さんはどのくらいからそういう傾向が出始めましたか?」という投げかけから始まったと、私の脳は記憶しております。

皆さん時期はバラバラでしたが、ASD特有の「こだわり」からか、自分のやり方を反映できる企画側等につく人が多かったようです。自分なりのルールがあるからこそ、徹底的に相手を追い詰める傾向がある人もいるようです。

印象的だったのは、いじめられている人がいたらそれを庇って自分がいじめられた。もしくは、いじめっ子を倒したという話です。

私自身、小学校は1学年10人、中学校は1学年20人弱の中心に気づいたらいて仕切っていました(自分は仕切ってる自覚がない)。
高校でいきなり8クラスになっても、被り物の協調性と天然キャラ、ひたむきに努力する姿で野球部の中に歪ながらも溶け込めました。
それでなんやかんやとクラスでも居場所ができて、2年次は学校祭の縦割りブロックのリーダーになったり、3年次もその流れでリーダー的な存在になっていました。

自分なりのルールがハッキリしているので、グダグダしてるの見ちゃうと仕切っちゃうんですよね。それが上手か下手かはともかく。

今回のスペースを聞いて、「自分って仕切りたがりなんだなー」と新たに認識させてもらったことは今後に大きく生きてきます(主に省エネ推進のため)。これだけでも聞いてよかったと思いました。


不活性化

仕切りたがりとは逆で、自分が何をしていいかわからなくなった時はなにもできなくなるんですよね。それを「不活性化」と一言で表現できるのは便利だなー、これから使おうと思いました。

APDでもよくあるんですけど、2,3人の雑談とか会議とかで話が込み入ったり自分が知らない話が出たりするといきなりおいてかれるんですよね。
自分の頭の上を会話がポーンポーンとキャッチボールされてるようなw
それを自分はニコニコして聞き取れないけど頷いて。それで「どう思う?」と振られたら適当に「いいんじゃないですか?」と答えてやり過ごすことはよくあります。

まあ、現職ではその対処法が通じなくなったんでどちゃくそしんどくなったんですけどね。言葉の定義や用法が厳格なので、しょっちゅう不活性化しちゃいます。

このスペース聞くまでは自分でなんとかしようと努力してましたが、結果的に病気休暇取得に繋がったので、そこは合理的配慮や環境調整で対応することにします。

不活性化。これも新たに得た大切な概念です。
ASDって抽象的な話が苦手なので、先達者がいることは非常に有難いです。


「やっちゃダメ」がない

ASD同士で話してると、お互い自分の世界をぶつけ合うんで言いっ放し、相手の言ってることに反応してるように見えて実は自分の言いたいことを言ってるだけってあるあるなんですよねw

ついこの前、かつて生活訓練施設や就労継続支援B型施設で一緒だった仲間と、LINE通話をしたんですけど、ほんとに「やっちゃダメ」がないことを実感しました。

仮に「ASDや発達障害当事者の輪の中に定型発達者を入れたらどうなるか」という話題も盛り上がりました。恐らく困惑するでしょう。言語化できないが、当事者には思い当たる節があるのではないでしょうか。


逆転の世界

(上のtweetの「世界の99%の富云々の下りは、現在はパーセンテージが変わってます」)
自閉文化が当たり前の世界に定型発達者を1人入れてみたらどうなるか。さぞ面白い体験ができることかと思います。
この試みは、実は既に行われています。

バリアフルレストランという、車椅子が当たり前のレストランをイベント的に開催したことが全国ニュースで流されました。

これは身体障害者の例ですが、自閉文化も再現できたら面白いなと思います。

ただ、単に多数派少数派の問題ではないと私は考えます。根っこはもっと深いところにあって、そこに視点がいかなければならないと私は考えます。

例えば障害者差別解消法が浸透したイギリスでは、ジェンダーや年齢などの多様性について考えるワークショップが行われています。このように、多数派少数派の問題は通過点であってゴールではないと考えています。

もちろん否定はしてなくて、こういう取り組みはどんどんやっていけばいいです。


処理落ち

ASDはよく処理落ちします。ここは不活性化と似てる話ではあります。
そしてより問題なのが、処理落ちした際に発言を求められ、自分が思ってもいない内容を発言してしまうケースが多発するんですよね。

これは社会において信用問題に関わるので本当に怖いです。しかも、自分じゃない第三者が勝手に発言してる感覚なんですよね、自分としては。でも周りからはそんなの分からないから、自分が苦しくなってしまうことはあるあるです。

ここまで聞いていると、自分の性格だと思っていた部分の多くがASDの特性で占められていて(何だかなあ)と、やり切れない気分になりました。


好感度の凍結保存

このトピックが最も激しく同意した部分です。
久しぶりに会う知人に会った際、ASDは前にあった時の好感度で接してしまうんですよね。でも、久しぶりの再会なので定型発達者にとっては(距離近!)と思われてしまうんですよね。

このことが大学時代は中々理解できなくて、中高の友人に会う際によく引かれましたw


成熟したASDとは

成熟したASDとは何か。このトピックについては興味津々でした。内容はtweetの通りですが、自分はこの点意識して生きてきてしんどくなってるんですよね。

もちろん社会で生きていく上で必要なスキルではあるんですが……。
この辺はかなり時間も経っていたのであまり内容は覚えてないですw
また聞き直す機会を設けたいなあと思っています。


APDにスペースはキツい

他にもトピックがあってtweetしてましたけど、なんのことやら思い出せませんw

ASDにAPDはかなり多く含まれていると推測されています。だから字幕による情報保障が望まれるところではあります。

ただ内容としてはASDだけでなく、ADHDや精神障害、APDにも通づるところはあるので、少しだけ聞いていただくことをおすすめします。


感想

やはり、ASDの特性に思ったより自分の人生が引っ張られているなあと感じたのが全てですね。

もっともっと障害受容を進めて、合理的配慮や環境調整を求めるところは求める。過剰適応してしまってる部分は削いでいく。訓練で補えるところは補っていく。
まずは、その整理から始めていきたいと思います。

#自閉文化を語る会は非公開で行われているそうで、今回は公開を試みられたそうです(多分)。ぜひまとめて本なりブログなりで報告して欲しいと思います。
聴覚過敏やAPDなどの聞き取り困難を抱えている発達障害当事者は多いと思うので。

自分が聞き取れた(正確さは知らない)範囲はこんな感じです。補足などあれば随時書き足します。

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