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「殲滅しない」竭澤焚薮

澤を竭して薮を焚く
―竭澤焚薮―

[原文](吕氏春秋 孝行覧 義賞)
竭澤焚薮

[書き下し文]
澤を竭(から)して薮を焚(や)く

[原文の語訳]
澤の水を抜いて干上がらせ、草や木が生い茂った薮を焼き払う

[解釈]
魚を捕獲するために池の水を抜き、動物を捕獲するためにすべての薮を燃やす。全ての獲物を手に入れることはできるが回復の余地を残さないために後々得られるものがなくなるということで、目先の利益の総取りだけを考えて、後のことを考えないということです。
山の幸でも根を残して収穫することで、来季ふたたび収穫できる生体を維持させる必要があるのに、知識不足の人が根こそぎ持っていってしまうため、生体が枯渇してしまうことがあります。
魚介類でも近年、乱獲の影響で枯渇し高値となる傾向がありますね。

必要悪という言葉もあります。徹底的に潰すということも時に必要ですが、生態系を崩さない為にも回復の余地を残しておくことも必要です。

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