今日という日をごまかして息をするわずかばかりの花などを買う
これを詠んだ時の心境をあまり覚えていない。これは実は、四四田にとってはとても珍しかったりする。
四四田にとって短歌はタイムカプセルか冷凍保存のようなもので、割合生々しく、詠んだ時の記憶が蘇るものなのだけれど、この歌はそうではない。
何かとても憤ってた気もするし、哀しいことがあったような気もするし、そのどれでもなかったような気もする
今日は、ちょっとなんとも言えない気分になることがあって、そのなんとも言えない気分に、この歌が少し似合うように思った。
短歌初出:「かばん」2021.6月号
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