犬のふんを持ち帰らせよう!#34
心理学と行動経済学の記事 34第回
歩いていると、ぐちゃ! 犬のフンを踏んだ!
なんてことありますか?
ちなみに私は、1回だけありました!高校生の頃、帰り道で踏みました。帰りだからよかったけど、やっぱり腹立ちました!「なんで落ちてんねん!」って笑
皆さんもこんな経験あるかも知れません(ない人は羨ましいなー)。
今回は、犬のふん持ち帰らせるための心理学を紹介します(ネタ感あるけど、しっかり実験あります!)
実験
アリメカのデポール大学のレオナルド・ジェイソンは、飼い主が一定範囲を歩きまわり、飼い主が犬のふんを拾うかどうか1日5時間、7日間にわたって計35時間の観察を行ったことがあります。
結果は、わずか5%の人しかきちんと拾う飼い主はいませんでした!やばすぎです!
ジェイソンさんは、この状況に危機を感じ、きちんとふんを拾わせる方法を考えました。
①看板作戦
まず、犬のお散歩コースになっている道路の両側に看板を貼り付けておくことをしました。
「子供の健康を守りましょう。犬のフンを拾ってください」と言う看板です。
結果は、拾った人はわずか6%でした!ほとんど変わりません!
看板作戦は、ほとんど意味がありません。
②袋手渡し作戦
次に、ジェイソンさんは、犬の散歩する人が来たら、付近の住民を装ったアシスタントに声をかけさせ、「こちらの使い捨て袋どうぞ」と袋を手渡すことにしたのです。
結果は、なんと82%の飼い主がふんを拾ってくれたのです!
(逆に、18%は拾わないから、みんなに拾ってもらうのは無理かも知れない)
考察
「〇〇しましょう」と言う世論をいくら訴えても、それに従ってくれる人はあまりいません。
人に行動を取らせたいのなら、より積極的に働きかけることが必要になります。
皆さんは、ディズニーランドに「ゴミはゴミ箱に捨ててください!」などと言う看板を1つもないことを知っていますか?
ディズニーランドには700、ディズニーシーには500を超えるゴミ箱が設置されていると言われています。
わざわざ効果のない看板を立てるのではなく、数十メートルおきにゴミ箱を置くようにすれば、お客はちゃんとゴミ箱にゴミを捨てるのです。
大事なのは、積極的な働きかけです!
ここでサポートいただいたものは、全て私の母の病気への還元に使わせてただいています。