【詩】坊主頭にありがとう
君の良さと誠実
どう私の気持ちに応えていいか
分からない時、頭丸めちゃう不器用さ
分からないことは「分からない」と言える素直さ
それが、私が君の中に見つけた宝物
5月の誕生日44歳の別れ道
妊娠期間も計算できないのに
大人の男気取りで
主導権握りたかったの?
交際期間も誤魔化して
安倍ちゃんの良いこと探しも、比喩ばかり
背伸びしても、オナゴに待ち伏せされる
良い男にはほど遠く、見え隠れした君の稚拙さ
私は、頭を丸坊主にしちゃう
不器用な君が良かったのにな
嘘ついても、その奥に見え隠れする
不器用で正直で
差別感や劣等感と向き合い続ける
君が素敵だったのにな
酔った君の話を、みんなにするとね
いつも言われたんだ
「彼はあなたを大事にしていない」
その度、考えたよ
男はみな 女もみな 人はみな
人類はみな 愚かな生き物であると
君に嫉妬して依存する
私もまた愚かな生き物であると自分を責めたよ
繰り返される戦と、撒き散らされる放射能で
今まで正しいと信じてきた大人ですら
ただの愚者であった現実を知ったよ
そして、やっと気付いたんだ
愚かさを抱えても、向き合い
生き続けることが真の美しさであると
人の価値であると
だから今は、他人の幸せに嫉妬しない
誠実な歌声の練習と失敗を繰り返し
愚者の慈愛を目指したいな
雨空の下のホーム
歌う彼女がギターを弾く彼に
「ありがとう」を伝える響きの心地よさで
私は心の中で、もうここにはいない
坊主頭の君に「ごめんね」と
「ありがとう」を告げたよ
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