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個別最適な学びについて考える(66)ー辰野千壽(2006)学び方の科学: 学力向上に生かすAAIーから

こんにちは!
暑さがさらに厳しくなってきました。
クーラーの場所にいても水分を取らないと熱中症になってしまいそうです。
みなさんも熱中症にはお気をつけください。
また、寒暖差も激しい日もあります。本当に気をつけましょう!

本日は「辰野千壽(2006)学び方の科学: 学力向上に生かすAAI.図書文化,東京」です。では早速読んでいきましょう!

(1) 学び方の指導とその効果
学び方が学業成績に影響することと,どんな学習法,学習方略がよいかについて述べましたが,次には,この学び方は学習することができるか,どんな方法によるのがよいか,そして訓練は果たして効果があるかについて述べたいと思います。
この点についての研究は,かなり多く行われています。早いところでは,1935年にワグナーとストラベルが高校生に学習法を指導し,読み方,記憶の仕方,問題解決の仕方,ノートのとり方,試験の準備の仕方,図書室の利用などについて指導しました。すると,このような訓練を受けた生徒は,訓練を受けなかった生徒よりも,よい成績をとり続けたといわれています。したがって,学習法について指導すると,そのような指導をしない場合に比べて,学業成績がよくなることが実証されたことになります。

辰野千壽(2006)学び方の科学: 学力向上に生かすAAI.図書文化,東京

学び方が科学で説明されているのがこの本なんですね。
読んでいて自分も勉強になります。

ノート指導をするかしないかでも効果は違ってくること…。この情報は大きいですね。指導をしなければいけないのは分かっていても、綺麗にノートを取るため?とか思うこともあるのかもしれません。

意外に学び方が蔑ろになってしまっていることがあると思いますが、少しでも指導しておくとその後に影響を与えるんですね。

学習法を学ばせる場合には,教師の理解が必要です。ウィルソンは,この指導のためには,「学習方略とは何か,それはなぜ生徒に必要であるかについて,教師が理解するように教育する必要がある」と提唱し,次のことを指摘しています。
 ①生徒が社会における多くの情報を処理し,自分自身の思考過いくのを助けることは,学校教育においてますます重要になる教育目標である。したがって,まず,教師が学習技能は何であるか,それらはなぜ必要であるかを理解しなければならない。
 ②教師は,いかにして学習方略を授業計画とかカリキュラムに取り入れることができるか,授業に役立たせることができるかを理解しなければならない。
 ③教師は,学習方略には効果があるという信念をもたねばならない。教師が学習方略に効果があると信じ,その信念を伝えると,生徒も学習方略は学力を向上させる際に役立つという信念をもつようになる。

辰野千壽(2006)学び方の科学: 学力向上に生かすAAI.図書文化,東京

やはり教師の意識も重要です。
ただやるのではなく、教師も理由があって学習方法を学ばせているのだと感じることがいいですね。
子どもたちも少しずつ学び方を身につける段階で意義を感じるのかもしれません。

読んでいたら、学習環境のところで部屋の明るさなんかも書いてありました。笑
少し笑ってしまうところもありますが、それも科学で証明されていることで、学び方を考えていなかったのは自分自身なんだろうなと考えてしまいました。

ぜひ、学び方のバイブルとしても読んでもらいたい一冊です。

本日はここまで!また次回の記事でお会いしましょう!

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