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はじめての本紹介「自分の意見で生きていこう」

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はじめての本紹介


先日読んだ本のなかに
「自分の意見で生きていこう」
著者 ちきりん

というものがあります。
こちらの本が,ボクの考えを裏付けるような話が載っていましたので紹介します。

ボクは元教員の立場から,実社会に出るために本当に必要な力,学校で教えるべき力の一つとして,

「問題解決能力」

をあげています。

参考記事はこちら

この「問題解決能力」の必要性につながる話がこの本に書かれているのでお話しします。

反応するな!意見しろ


この本で書かれていることの要点としてはこちらの見出しの通りです。

多くの人は自分の「意見」を持たずに,「反応」ばかりしています。
自分なりの「意見」をもつことが自分らしい「人生」につながるのですよ。

というお話です。

もう少し詳しく見ていきたいと思います。

まず,自分の意見をもてているようで,全くもてていない人の特徴として,

常に正解をさがしがちで,賢い風を装っている人です。

世の中にはさまざまな問題があり,そこには正解のある問題正解のない問題があります。
自分の意見を持てていない人は,すべての問題に正解を探しがちなのです。

本来ならば,正解のある問題正解のない問題を判断し,正解のない問題に対しては「自分の意見」をもたなくてはいけません。

例えば,自分が転職をしようとしているとき,
転職先の会社の商売内容や売り上げなどの情報は,調べれば分かる正解のある問題です。
しかし,その情報を知ってから転職をするかどうかを決めることは正解のない問題なのです。

そこに対して,友達に聞いてみたり,SNSで聞いてみたりしても正しい答えはでてこないのです。
ある人は「今すぐ転職をしたほうがいい」と言うかもしれません。
またある人は「今はまだその時ではない」と言うかもしれません。

このような正解のない問題は,自分の頭で考えないと答えにたどりつけません。
これが「自分の意見」をもつということです。


まずは自分が直面している問題を,正解のある問題か正解のない問題か判断する力を身に付けなければいけません。
正解のある問題に対しては,インターネットや本などを使い,調べることで答えをだします。
正解のない問題に対しては,情報収集をしたうえで自分の頭で考えることで答えを出さなければいけません。

これぞまさに「問題解決能力」というものですよね。


学校教育ではこれを身に付けさせるべきだと考えています。
しかし,これを身に付ける教育がなされているとは思えません。

ここで気を付けないといけないことが,「自分の意見」とは,正解のない答えだということです。
つまり,人によって答えが違うのです。

よく見かけるパターンが,
「オレの意見が正しい」
「お前は間違っている」
などのSNSなどで繰り広げられる不毛なバトルです。

「意見」は正解のない答えなので,人によって違ってきます。
正解がないので,自分の意見とは違った意見も存在するということを知っておかないとこういった無駄な「反応」をすることになるのです。
違った意見は違った意見としてただ受け入れればいいのです。

これが「反応」するなということです。


さらに詳しく見ていきましょう。

自分の意見をもっていない人の特徴として,賢い風を装いがちという言葉もありました。
これが「反応」ばかりしている人です。

例えば,
「一概にそうとは言えないよね」
「例外もあるよね」
とかを言う人たちです。

これらは,「自分の意見」をもたずに,「反応」しているだけなのです。
「意見」をもつということは,自分の立場をはっきりさせるということです。
それを「例外もあるよね」と立場をはっきりさせていないのです。

つまり,
賛成か反対か自分の立場をはっきりさせていることが「意見」
自分の立場が曖昧なのが「反応」なのです。

賢い風を装いがちというのは,賢い風な言葉だけをならべ,自分の立場をはっきりさせていない人のことです。

見出しにある,「反応」するな!「意見」しろ

というのはこういうことなのです。

問題のない答えに対して「自分の意見」をもつ
自分の立場をはっきりさせて「自分の意見」をもつ
これが大切なんですよ。


ということです。


個人的見解


さて,「反応」するな!「意見」しろの内容は理解いただけたでしょうか。

ボクはこれぞまさしく「問題解決能力」なのだと思います。

意見をもつということは,何かをよしとして,何かを否定することです。
何かを否定するということは,それなりの理由が必要です。

問題に対しての情報を収集し,根拠や反論となる考えも調べ,そのうえで自分なりの意見をもつ。
このような思考の過程を経て,根拠をもってこその「意見」なのです。


ここまで見れば「問題解決能力」の重要性や身に付けることの大変さが理解できたのではないでしょうか。
そして,この思考の経験は学校ではあまり行われていないことに気づいたのではないでしょうか。

例えば,算数の授業。
決まっている数式に数字を当てはめていくだけ。
これは正解のある問題を解いているだけなのです。
算数ならば,「習ったことを使ってどのように解くか」という応用問題までいかないと「問題解決」とは言わないのではないでしょうか。

授業のほとんどがこういう状態であり,「問題解決能力」を養うとはいいがたい状況だと思います。
一番それに近いのが総合的な学習の時間と道徳なのかなとボクは思います。

総合的な学習の時間は,自分で課題を決め,それに対して調べ学習をして,自分なりの結論を導き出すという授業です。
課題に関しては決められていることがほとんどですが,情報収集からの結論は,「自分の意見」をもつことにつながっています。

また,道徳の授業は,ある状況に対して今までの自分の価値観から自分ならばこうするという意見もつを授業です。
価値観の押し付けがされずさまざまな意見が飛び交えば多くの人の意見にも触れることができ,自分の立場をはっきりさせるトレーニングにもなるでしょう。

このようにその授業の本質を理解し,行っていけば学校でも「問題解決能力」を養うことは可能になっています。
しかし,現状では総合的な学習の時間は既定の時数が行われずに省略されたり,道徳では一つの価値観に誘導するような価値観の押し付けがおこなわれたりしています。

結局,学校は実社会に出て役に立つ力,「問題解決能力」を身に付けさせることができていないのが現状だと思います。


まとめ


このように,「反応」するな!「意見」しろは,ボクが実社会で必要だと考えている「問題解決能力」の必要性を証明する言葉だと思います。
「問題解決能力」こそ,今子どもが身に付けなければいけない力。
学校教育で身に付けさせなければいけない力だと思います。

「自分の意見で生きていこう」という本は,学校教育にもつながる良い本だと思いますので,子どもをもつ保護者の方や先生はよかったら読んでみてください。

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