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パリ、焼きたてのパンの香りで目覚める朝

パリに住んでから、朝食はすっかりパン派になりました。なんせ日本のコンビニのように、もしくはそれ以上に、パリには至る所にパン屋さんがあるのです。とはいえ数が多いから美味しいという訳でもありません。数が多いからハズレも多い。

今日は実際に食べ歩いて見つけた、イチオシ☆朝食にぴったりパンを紹介します!いつかのパリ旅行のご参考になれば幸いです。


まずは最近はまっているのがTen Belles BreadPain Complet(パンコンプレ)。

Pain Completとは、全粒粉を使ったパンのこと。褐色なのが特徴です。ここのPain Completはしっとりとしてもっちり。まずは一口、そのままで食べてみてください。小麦の味がしっかりと感じられます。買った当日は赤ちゃんの肌のような食感を楽しむため、トーストせずそのまま食べるのがおすすめ。2日目以降は薄くスライスして軽くトーストすると美味しく食べられます。こういう田舎パン?的な皮がしっかりした丸いパンは日持ちするので便利です。バゲットは買ってすぐに食べないとカチカチになってしまうので、我が家ではあんまり食べません。

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やや酸味のある生地がたっぷりのバターとジャムにぴったり。先日はパートナーがタジキ(きゅうりとヨーグルトとディルのサラダ)を作ってくれたので、オープンサンドにして食べると最高でした。ハムやチーズとももちろん相性良し。

お店はパン屋兼カフェになっていて、サンドイッチやコーヒー、自家製フルーツジュースなんかが美味しいです。オーナーはアメリカ人だそうで、近代的で広々とした雰囲気がマンハッタンか、ブルックリンという感じ。カフェのテラスは、大きな広告代理店が入っているビルの中庭に位置していて、ここでお茶すると手軽にNY風できるビジネスパーソンになった気分を味わえます。パリの重厚でレトロなカフェに飽きたときにオススメです。パリに3軒ありますが、この店舗が一番充実しています。サンドイッチやパティスリーは早めになくなるので気をつけて。

Ten Belles Bread            17-19 Rue Breguet, 75011 Paris
月曜日〜金曜日   8:30-19:00   土曜日〜日曜日   9:00-17:30



パリのパン屋さん定番のViennoiserie(ヴィエノワズリー)と言えば、croissant(クロワッサン)、pain au chocolat(パンオショコラ)、pain au raisin(パンオレザン)、chaussons aux pommes(ショーソンオウポム)などなど。その中でも1番好きなのが、chaussons aux pommes。パイ生地にリンゴのコンポートが包まれたヴィエノワズリーです。お店によってはパンっぽい生地だったり(これはあんまり美味しくない)、タルトっぽい生地だったりします。ハズレの時はリンゴのコンポートがあんまり入っていなくてガッカリ。お店によって当たりハズレが大きいのも特徴です。


食べ歩いた中で今現在トップクラスで美味しいが、パティスリーCyril Lignac(シリルリニャック...発音がちょっと違うかも)のchaussons aux pommes

写真がなかったので、シェフのインスタグラムより、拝借。

ご覧ください!ここのchaussons aux pommesの特徴は、表面がキャラメリゼされてパリパリなところなんです!これがもう本当に美味しい。ただ問題なのは、持ち運んでいるうちにパリパリ感がすぐに失われてしまうこと。翌日に持ち越したりした日には、しっとりとその魅力を失ってしまいます。非常に短命で儚い美味しさなのです。お行儀が悪いのが気にならない方は、できたてを買った瞬間にお店の前でガブリと食べるのが一番美味しい食べ方です。パリパリ感はもちろん、生地の旨味、たっぷりとしたバター感、リンゴのコンポートの量、完璧です。

パリに何軒もありますが、ここPaul Bertの店舗では店内で焼いているようで、タイミングが良いと焼きたて熱々が食べられますよ!

La Pâtisserie Cyril Lignac - Paul Bert      24 Rue Paul Bert, 75011 Paris
月曜日〜日曜日 8:00-19:00


そして最近、朝から最もワクワクさせてくれるのが、café Mirabelle(カフェミラベル)のシナモンロール

いろんなタイプの生地のシナモンロールがありますが、ここのはブリオッシュ生地というのでしょうか?ごくごく軽い食感。ブリオッシュって口の中の水分が全て持っていかれて後味がバタ臭くてあんまり好きじゃないのですが、café Mirabelleのシナモンロールを食べて、ブリオッシュ生地の概念が変わりました。月並みな表現ですが、本当に、口に入れると淡雪のようにシュッと溶けてなくなるような食感なのです。グラッサージュには柔らかな酸味が効いていて、これが意外にもシナモンロールの甘みを上品に引き立ててくれます。よくある流行りのチョコレートケーキにパッションフルーツやラズベリーの酸味が乱用されているのが大の苦手なのですが、このグラッサージュの酸味は飾りじゃなくて、まさにここに必要とされているから存在している、そんな素晴らしい酸味遣いです。

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Café Mirabelleはその名の通りパン屋さんではなくカフェなので、もちろんイートイン可能。今の季節だと自家製スイカジュースとフルーティなアイスティーが爽やかで美味しい。ただしホット紅茶派はテイクアウトしてお家で食べるのがオススメです。フランスあるあるなのですが、パリのカフェの紅茶はあまり上手に淹れられていません。お湯が十分に熱くないか、ポットがしっかり温められていないことが多いです。

ちなみにお家で飲む紅茶はdammann frèresがお気に入り。


シナモンロール以外にも、プラリネクリームが入ったブリオッシュロールや、アーモンドが効いたフィナンシェのようなマドレーヌ、ザクザクした食感のチョコレートクッキーも美味しいですよ。

Café Mirabelle                 16 Rue la Vacquerie 75011                                                        水曜日〜金曜日  8:00-18:00   土曜日〜日曜日 9:00-18:00



気軽に焼きたてのパンを食べられるというのは、パリに住む幸せのひとつですが、今日はパートナーが出張中で気がつきました。

毎朝先に目を覚ますと「今日は何が食べたい?」と聞いてくれて、朝からせっせと焼きたてのパンを買いに行ってくれるパートナーがいる。それってめちゃくちゃ幸せなんだなあ〜。当然のように「今日はシナモンロールで〜!」とか言ってたけれど、当たり前だと思っちゃったら勿体ないなと一人頷きながら、今日はせっせと自分でパンを買いに行きました。



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