人格の解離の「解離」「統合」とは / 解離性同一性障害

今回はプチコラムです。

解離性同一性障害(DID)とは、人格の解離を起こし1つの身体に複数の人格を宿す障害です。

解離は「乖離」という漢字もありますが、乖離には他にも幅広い使われ方があるため、精神障害で用いられる場合は「解離」と表記されます。

解離とは、精神が身体から離れてしまった状態、と言い表せます。

DIDの「解離」は、人格が各々の意志を持ち、自己の同一性に欠けた状態で複数の人格が自己のコントロール下に無い状態で動き回る状態を言います。

つまり、同一性に欠けた自己が断絶、隔離された状態であるため、記憶の統合の欠落、故の葛藤から来る懊悩の欠如がみられます。

記憶を保持しない(あるいは自分の事として認識できない)ために、心の葛藤がない状態です。

逆に言うと、葛藤がある場合、それは自己の同一性が見られるものとして人格の解離とは言いがたいということです。
それは「(ひとつの人格として)統合された状態」と表現できるかと思います。

DID治療の1つとして、人格の統合があげられますが、すべての人格がひとつになった状態を「統合」と呼ぶわけではありません。
少しずつでも一部の似通った集合体(クラスター)をひとつにまとめることが統合を用いた治療法になります。

例えば、似通ったA人格とB人格の了承を得て統合し新しく統合された人格として活動し始める。
理解の得られなかった(あるいは人格として離れた存在の)C人格はそのまま残る、といった治療を繰り返すことになります。

以上、簡単にではありますが、解離と統合のお話をさせていただきました。

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