夏野奈々

なつの なな 言葉をつむいで楽しむ人。 植物が好き。香りや色艶、しなやかさ、季節の衣…

夏野奈々

なつの なな 言葉をつむいで楽しむ人。 植物が好き。香りや色艶、しなやかさ、季節の衣替え、育つ環境、たくましく生きているから。 鳥が好き。一つの場所にとどまらず、広い視野を持ち、心地良いさえずりを奏でながら、雨風凌ぎたくましく生きているから。

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【14,806文字の短編小説】拝啓 もう、あなたに会えなくても

【あらすじ】  退職間近に夫を亡くした秋子は失意のどん底から這い上がれずにいた。三回忌が終わり月日が流れ、秋子を取り囲む周囲の状況が次々と変化し始める。愛猫が消息を絶ち、娘が結婚したい人がいると言い出す。周囲に取り残され人知れず孤独と葛藤する秋子の心は、近所に住む友恵との交流で少しずづ変化を見せ始める。喪失体験によって生み出されたグリーフ(悲嘆)から抜け出し前に進もうとする一人の女性の物語です。 【本文】  「裏切り者。夫に先立たれた私を一人にして、あんた、自分だけ結婚し

    • 【詩】夢だったのかな

      僕の身体の中に、 10万人に1人~2人と言われる腫瘍が偶然見つかった。 健康だけが取り柄だった僕は、 これまでの自分の在り方を見つめ直している。 夢だったのかな。 ここ数年、人生で一番幸せな時間を過ごす事が出来ていたのは。 一緒に居たいと思える人と、楽しい日々を過ごして、 ありのままの自分でいられる居場所はここなんだと思った。 鍵しっぽの君と出会って、 幸せな日々にお花が咲いたように、 愛おしいと思える瞬間がたくさんあった。 ありがとう。 僕は、これか

      • 【詩】君の声

        静かな昼下がり 君は、 ゴロンと転がるように寝返りをうつ 眠たげな二つの目が 一瞬こちらを見て か細い声が聞こえた 君はどんな夢を見ているの 君は今、 幸せを感じてくれているの 僕は 君のか細い声が聞こえるたびに 幸せを 感じているよ

        • 物語に感情移入しすぎる

          小説を書いていると、 物語(特に主人公)への感情移入が激しく 感極まってしまいます。 これは悪い事なのでしょうか。 素人物書きには、判断できませんが きっと、 何件も仕事を受け持っている商業作家さんは そういう事にはならないんだろうな‥ 物語を創作するって、 私にとっては体力勝負です。 だけれど私は、 物語を書くのが好きなので、 誰かに届けたいと思っています。 良いことも悪い事も、 まるごと許容して、 誰かの前進する力になりますように。

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        記事

          【詩4編】君と夜

          【君の写真】 不思議だね 君はいつも同じ服 君はいつも同じ顔 不思議だね 僕は嬉しくて笑う 僕は悲しくて泣く 辛くはないよ 君はいつも優しいから 君の写真が見たいから 僕は 何だって乗り越える 勇気が出るんだ 【夜の散歩】 優しい風が吹いている ふと誰かを思い出す わざと畑道を選んで 緑の香りを嗅ぐ 限りなく小さな星が 小さく光る 濃い群青色の空 今にも呑み込まれそうに 沈んで見える 優しい風がふいた時 笑っている君の顔が 青

          【詩4編】君と夜

          【詩】守りたいもの

          盛大に鼾をかく 汗が塩になったTシャツ 待ち遠しかった日曜日 たった五秒のコール音 短時間に掻き込む食事 向上心も ひたむきさも 人の良さに滲み出る 暑い日も 寒い日も あなたが守ろうとしているのは 誰かの人生そのもの 私が守りたいものは あなたの人生そのもの

          【詩】守りたいもの

          【多様性を考える】価値観の違いで傷付いたとき

          自分が一番大事にしているものを、 相手も同じように大事にしているとは 限らない。 年齢を重ねれば、 全員が包容力が身に付く訳ではない。 勝手に相手に期待するのを今すぐやめよう。 自分が傷付くだけだから。 価値観の合わない人が身近にいるとき、 あまり頑張って 相手の考えを許容しようとしなくて良い。 自分とは、価値観が違う人なんだ。 それだけ分かって納得したら、 そこで考えるのは終わり。 相手を自分の思い通りに変えるなんて無理。 強引なこと。 相手に

          【多様性を考える】価値観の違いで傷付いたとき

          【詩】夜の太陽

          冷たい風がコートの隙間に入り込む ポケットの中 握ったこぶしに力が入る いつもは硬い布が 今日は優しく 鼻先を冷気から守ってくれた 一人で耐えてきた あの頃を思い出す 今も一人きり いつしか心地良くなっていた こんな自分じゃダメなのかな 一体僕は何が欲しかったんだろう‥ 息を吸い込んで 夜空を見つめる 寒さは心地良い風となって 髪をといていく 星を追って 空を軸に回ると 大きな太陽が現れた 息を吐くのを忘れ 苦しくなる 夜の太陽が 静かに光を放

          【詩】夜の太陽

          孤独と向き合う【これからの家族のかたち】

          いつも同じところで壁にぶち当たる 家族に尽くしすぎると 自分が消耗し 自分の好きに行動していると 家庭が成り立たなくなる それは どんな職種の人にも当てはまるだろう 例えば外科医の妻の場合 夫の体調管理は 患者の為でもある どこからどこまでが妻の仕事かと言われれば それは夫婦の器量で変わってくる 居食住 実家親戚関係 転居の手配 家計管理もろもろ 高ぶった神経を鎮めて休んでもらう工夫 夜遅く食べても胃に負担のない食事の工夫 医師は短命と言わ

          孤独と向き合う【これからの家族のかたち】

          【詩】君の写真

          不思議だね 君はいつも同じ服 君はいつも同じ顔 不思議だね 僕は嬉しくて笑う 僕は悲しくて泣く 辛くはないよ 君はいつも優しいから 君の写真が見たいから 僕は 何だって乗り越える 勇気が出るんだ

          【詩】君の写真

          【詩】静かな夜

          ツピタンサスの葉が揺れている 間接照明が優しく美しく照らす 物音一つない静けさの中 虫の声が聞こえる 急に切なくなる 誰かに会いたくなる ツピタンサスの葉が揺れている 間接照明が寂しく切なく照らす 飛行機の音に呑まれていく 虫たちの合唱 寂しさの中に 小さな幸せが芽生える 諦めたくない 君はまだ眠っている 僕はきっと迎えに行く

          【詩】静かな夜

          田舎と都会【これからの家族のかたち】

          私には、田舎の母と都会の母がいる。 人付き合いが頻繁な田舎の母の家は賑やかだ。 しかしもっと自分の時間が欲しいと言う。 自分の時間が存分にある都会の母は、 もっと家族との時間が欲しいという。 自分の幸せの軸は何だろうと考えてみる。 家族との過ごし方で言えば、 心地の良い距離感は最重要で 決して相手の大切な時間を奪いたくないし、 奪われたくもない。 大事な「ツボ」を押さえた付き合いが出来たら幸せだ。 大事な「ツボ」は相手によって変わって来る。 どちらかと

          田舎と都会【これからの家族のかたち】

          始めまして。夏野奈々と申します。

          【私には夢があります】 それは、鳥が上空から見下ろすように俯瞰して物語を描き続ける事です。 昔、「あなたを動物に例えると何ですか?」と聞かれた事があります。 「私は鳥です!鳥は視野が広いと思うので、私もそんな生き方がしたいからです」 と真っ先に答えた事を思い出します。 私が物語を描く理由は、 人間関係のジレンマやマンネリから抜け出し”前進”できた時の 清々しい気持ちをその物語の中で演出したいからです。 「勇気あるあなたの背中を押すこと」 これができれば私は幸

          始めまして。夏野奈々と申します。

          【詩】夜の散歩

          優しい風が吹いている ふと誰かを思い出す わざと畑道を選んで 緑の香りを嗅ぐ 限りなく小さな星が 小さく光る 濃い群青色の空 今にも呑み込まれそうに 沈んで見える 優しい風がふいた時 笑っている君の顔が 青空に映った 優しい風は 君だったんだね

          【詩】夜の散歩

          私の残したいもの

          めかしこんだ写真 それはあの頃の一瞬を切り取ったもので 時間が止まったように懐かしく感じる あの頃の物語が一瞬蘇る もっと深く感傷的に浸りたいときがある そんな時に 記憶にとっておいたものを 外に出したい気持ちになる それを 新しい物語として書いてみることにした 気持ちが高ぶって舌を噛んでしまった 綺麗な場面じゃなく ドロドロとした不快感までも 物語なら残せると思う あの写真を撮るに至った 過程までも めかしこむことなく 書いていいのだと思う

          私の残したいもの

          情熱があれば物語を描き切ることが出来るのか…実験中

          どんな形でも良いから、人生で残しておきたかった言葉たちがある。 その時の空気、感情、見えたもの、感じることの出来た全ての事を 写真で収める代わりに、 私は物語を書き続けたい。 「たった一人に届けたかった言葉」 妄想を文章にするのは、とてつもなく体力がいる作業だと感じている。 修行はこれからだ。

          情熱があれば物語を描き切ることが出来るのか…実験中